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【研究論文超訳】#4 カフェインは筋出力や速度などの筋トレのパフォーマンスを上げるが、1RMの向上には直接貢献しにくい

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掲載日:2021.07.31
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既存の研究をざっくりとまとめてわかりやすく紹介する研究論文超訳シリーズ。今回はカフェインに関する研究を紹介していこう。

コーヒーやお茶に多く含まれるカフェインは集中力やパフォーマンスなど諸々を向上させる効果があることが知られ、その恩恵に預かろうとトレーニング前にサプリを摂るトレーニーも少なくない。では、ウェイトトレーニングにおいてカフェインは魔法の薬なのか。

カフェインは具体的に何を伸ばすのか

カフェインの摂取によるウェイトトレーニングのパフォーマンスの変化を比較した研究によると、同じ重量であった場合、カフェインを摂取すると 最大反復回数が3回前後増えたという報告がある(※1)。
また、別の研究では バーの最大速度、平均速度、最大出力、平均出力などが向上した 結果となった(※2)。

その一方で、運動前にカフェインを摂取して4週間のベンチプレスを行ったところ、上記のようなパフォーマンスは向上したが 1RMの改善や向上はなかったという報告もある(※3)。

もちろん、バーの最大速度、平均速度、最大出力、平均出力などが向上することで長期的にみれば結果として1RMも向上する可能性もあるが、少なくとも一ヶ月ほどの期間ではカフェインが直接的に1RM重量与える影響は多くなさそうだ。

余談だが、最大速度、平均速度、最大出力、平均出力などが向上しやすくなるということは、速さを目安の一つにしたVBT(Velocity Based Training)トレーニングとの相性がいいかもしれない。

昨今、多くのサプリが出回っているがいずれも魔法のサプリではない。それぞれの特性を捉え、自身に必要なものを取捨選択することが最も近道となるだろう。




※1 Caffeine's Effects on an Upper-Body Resistance Exercise Workout
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29933355/

※2 Caffeine Increases Muscle Performance During a Bench Press Training Session
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33312286/

※3 Pre-exercise Caffeine Intake Enhances Bench Press Strength Training Adaptations
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33575270/