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【研究論文超訳】#6 100℃の極熱サウナでの筋トレは筋力を向上させる可能性がある

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掲載日:2021.08.26
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綺麗でオシャレで、冷房の効いてる快適なジムが増えてきた。一方、倉庫を改装してマシンや器具を置いただけのような飾り気のない「とりあえず思いっきりハードにトレーニングできるジム」は減ってきている。これも時代だ。ジムは世につれ、世はジムにつれ。

例えば猛暑。学校の体育館や屋外のように空調のない熱い環境ではより多くの汗をかき、体温が逃がせないことで体に熱がこもり、パフォーマンスは低下することが知られている。
では、空調がない環境でのトレーニングが絶対に不利と言えるだろうか。

100℃のサウナで筋トレした結果

極熱のサウナ内でハンドクリップで握力を3週間鍛えた研究では※1、常温での同様のトレーニングに比べて高い筋力の向上を示した。しかも右手のみをトレーニングしていて、左手は一切何もしていないのにも関わらず左手まで筋力が向上したという結果になった。

本件は安全を確保した上で実施されている。言うまでもないが、実際は長期間屋外で直射日光を浴びたり水分補給のタイミングを逃したり、多くの危険が伴うだろう。
暑熱環境下での運動は熱中症などの危険性があるので、一概に真似をすることは控えて頂くことを強くお勧めする。

暑熱環境に負けずハードコアに鍛えるか、快適な環境を確保して臨むかは各々で賛否が分かれそうなところである。



※1 Effect of Handgrip Training in Extreme Heat on the Development of Handgrip Maximal Isometric Strength among Young Males