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【屈強インタビュー】#17 マンティ福原 "結果も残す、爪痕も残す"

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掲載日:2021.09.21
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2019年埼玉オープンフィジーク優勝、2021年スポルテックカップマスキュラーフィジーク優勝、2021年兵庫オープンフィジーク優勝、2021年オールジャパンメンズフィジーク3位等の実績を持ち、2023年のジャパンオープン優勝に向けて日々進化を続けるマンティ福原(福原俊介)氏に日頃のトレーニングに対する取り組みや考え方を伺った。

普段の生活や仕事に関して

普段はGOAL-Bというジムに勤務していて、対面やオンラインでのでのパーソナルとコーチング等がメインです。
トレーニングをする時間は予約により変動しますが、大体は午後か夜に時間を作って行います。あらかじめ予約を入れない時間帯を作っている感じです。トレーニングのためにある程度時間を調整することができる会社に感謝しています。

"マンティ"のネーミングに関してはGOAL-Bの立ち上げメンバーのひとりで自分を会社に誘ってくれたアメフトの先輩がいまして、キャッチが弱いからビルダーっぽい名前をつけようということで、背中が強くてマンタっぽいからマンティにしようと名付けてもらいました。銭湯で風呂に入っている時でした。おかげで最近では苗字(福原)よりマンティさんと呼ばれる事の方が多くなりました。
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日頃のトレーニングメニュー

最近は5分割でやっています。胸、脚、肩、背中、腕です。
基本的にすべてハイボリュームで、一回のトレーニングで2時間は超えています。


・フラットベンチプレス 3~10回くらいを狙って6セット
・インクラインマシンプレス 10×4セット
・ペックフライかディクラインプレス 各10×3セット
・ダンベルフライ 10×3~4セット
・ダンベルプルオーバー 5セット
・ケーブルやマシン 

ベンチプレスはアップをしてからストリクトに、尻を上げずに行います。その他の部分はマシンの空き状況により変わりますが、最後はケーブルやマシンを使って、収縮時に負荷が抜けない感じの種目を入れています。

ダンベルプルオーバーを胸のメニューとして取り入れている選手はそれほど多くないと思うのですが、胸郭を広げたり、大胸筋の縦方向のストレッチをかける狙いから僕は取り入れています。個人的には今の体を作るにあたってプルオーバーが効いているように思います。


・バーベルスクワット 5セット 
・ハックスクワット 5セット 
・ルーマニアんデッド 5セット 
・ブルガリアンスクワット(スミスマシン)4セット
・レッグカール(プローン)4セット
・レッグエクステンション 4セット
・レッグカール(ワンレッグ)3セット
・インナー、アウターサイ
・カーフレイズ

胸と脚が弱点なのでまだまだ研究中ではありますが、改善したい部位に関してはとりあえずやってみて感覚が良さそうなものを残すようにして種目を取捨選択していこうと思っています。バーベルスクワットは重量を140㎏に固定して変えずに5セットやっています。重さを求めるよりは丁寧に行う感じで、気持ち広めのスタンスです。


・バーベルショルダープレス(シーテッド)6~10回×5セット
・サイドレイズ 10~20回×5セット
・ダンベルショルダープレス 6~10回×5セット
・サイドレイズ(マシン、両手)5セット×10回 
・ショルダープレス(マシン)3セット×10回
・サイドレイズ(ケーブル、ワンハンド)3セット×15回
・インクラインサイドレイズ 3セット×15回
・リアデルト(ペックフライ) 6セット
・ダンベルリアレイズ 3セット

肩は反応がいい部位です。ここ最近少しメニューを変えたのですが、サイドレイズはストリクトではなく脚も使う感じで三角筋をオールアウトさせることを目標にしています。

背中
・チンニング(荷重)
・バーベルベントオーバーロー 10回×5セット
・ラットプル(パラレルグリップ)6~12回×5セット
・デッドリフト 3~8回×5セット

この四種目は固定で決めていて、あとはバラつきがあります。
・ダンベルワンハンドロー 10回×3セット
・ラットプルダウン(ナローグリップ) 10回×3セット
・ケーブルロー 10回×3セット
・DYロー 10回×3セット
・シュラッグ 10回×3セット

背中が一番の得意部位で、一番ボリュームも多い部位です。荷重チンニングはパラレルのナローグリップで20→40→60→40→20㎏のピラミッドで行っています。ベントオーバーローは腰椎は保ちながら胸椎だけ丸めるような、一見すると一般的にはあまり良くないように思えるフォームで行っています。デッドリフトは床引きのドロップセット。ダンベルワンハンドローはフォームを度外視して、背中の筋肉全てを動員することを狙って90㎏のダンベルで全身を使って行います。


上腕二頭筋
・ワンハンドカール(マシン)4セット
・EZバー 3セット
・インクラインアームカール 4セット
・プリーチャーカール(マシン)
・ケーブルカール 20回×3セット

腕も試行錯誤中ですが、ワンハンドカールは二頭のピークを高くする狙いでノーチラスのマシンを使います。

上腕三頭筋
・フレンチプレス(EZバー)4~10回×5セット
・スカルクラッシャー(EZバー)10回×3セット
・ナロープレス 6~10回×3セット
・ケーブルプレスダウン(ロープ)4セット
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自分にとって特に発達すると感じる種目、そうでない種目

自分としてはトレーニング自体は下手なほうではないと思うのですが、胸に関しては重さを求めたベンチプレスはあまり発達しなかったように思います。

脚はスクワットのスタンスに関して、今までは骨盤幅だったのですが内転筋を発達させるために広めにとるようにしました。ボディビル的にも、正面から見たときに内転筋があったほうがより脚が太く見えます。あとは腰の負担を減らすためにブルガリアンスクワットをダンベルからスミスにしました。

肩に関して、前はダンベルショルダープレスを最初にやっていたのですが、セットポジションに持ってくるのが難しくなってきたのでバーベルプレスに変更したりもしました。
あとはあまりに軽い重量でのサイドレイズをやめました。軽すぎると疲労はしますが発達はしにくいように感じて、通常のセットには組み込んでいません。セットの最後に時間が余ったらやる時もありますが、軽くても20㎏は下回らないようにしています。

ワンハンドのライイングリアレイズをやってはいるのですが、オーソドッグスなリアレイズが苦手で、もう割り切ってマシンに頼っています。なのでマシンでのリアレイズのセット数が多くなっています。

ボディビルではもちろん背中も大事ですし、純粋に背中が発達しているとカッコいいので特にこだわりを持ってデカくしようとしています。
起立筋の疲労を溜めないようにローイングとプルを交互にやるようにしています。最初の頃は回数を多めにしていたのですが、最近は回数を減らして重量を扱うことで反応をみています。
フォームで言えば、引くときに極端に胸椎を伸展しなくなりました。どちらかというとしっかりとストレッチをかけることを意識しています。

上腕二頭筋に関しては昔は重量を扱っていましたが、最近は重量を求めるのはやめて丁寧に行っています。
上腕三頭筋は昔はナロープレスが最初でしたが重量が伸びてくるとフォームが崩れてくるので、それよりはフレンチプレスで重量を伸ばすようにしています。

トレーニング中に意識している事

とにかくその日のトレーニングで追い込み切ることを考えています。あとは少しでも前回よりも良くすること。メモをつけて前回よりもパフォーマンスを上げられるようにします。一つ一つは小さい事ですが、これを積み重ねていくことで大きな成長につながると考えています。
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日頃の食事で意識していること

今までこれと言ってしっかりと管理した増量をしたことがありません。
大学のアメフト部にいたときに無理やり増量をさせられて内臓を壊して以降、定期的に内臓の調子が悪くなるようになり、積極的な増量には怖さや苦手意識があります。

その代わり食事は割と適当でも発達したように思います。ラーメンをほぼ毎日食べても発達しました。あまりこだわりなくやってきましたし、最近はだいぶ内臓も回復してきたのでこれからはある程度こだわっていこうとも思います。

タンパク質だけは一日200gを目安にして、それ以外は基本的にジャンクもなんでも食べます。タンパク質は肉や魚をそれぞれの食事に一品目、それとプロテインで補っています。増やそうとしたら自分は一日に4000kcalほどを目安に摂る必要があります。3000kcalでも落ちていってしまったので、最低でも3500kcalは摂らないといけません。
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摂っているサプリ

今はマイプロテインのピーチティーを飲んでいます。さわやかで美味しいです。


マイプロテインはほぼ全て飲んでみましたが、ミルクティーとナチュラルチョコは美味しかったです。




増量期はクレアチンも飲んでいます。
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過去と今でトレーニングや食事における変化

自分の場合はボリュームを増やすと発達も良くなったケースが多いです。オールアウトを狙う場合にはどうやっても少ないボリュームで追い込み切るのが難しいです。その上パワーが強い方ではないので、ネチネチとドロップセットで追い込んだ方が発達しました。あとは特に背中など、しっかりとフルストレッチの種目を入れた方が発達しました。
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今後の方向性や目標

フィジークに出るのは今年で終わりにして、今後はボディビルにしようと思います。なりたい体としてフィジークよりはボディビルが理想に近いですし、ひたすらデカくし続けたいです。

トップ選手と比較した時に現時点でもサイズはそこまで負けてないと思っていますし、純粋な筋肉の大きさでは勝る部分もあると思っています。
しかしフィジークにおいて自分のフレームや足の短さ、ウエストの太さ等を考えると、ステージで同じような筋肉量の選手と比べると評価されにくいです。デカくしてどうにかなるならばフィジークでもいいのですが、カテゴリや競技ごとに目指す趣旨がありますのでそれに合わない限りは上位には行けません。

最終的にはボディビルの日本選手権でファイナリストに残りたいです。選手としては大会で結果を残すことももちろん大事なのですが、自分としてはそれよりも爪痕を残していきたいと考えています。

自分の存在だけでなく、ボディビルという競技自体も徐々に知名度を上げていきたいです。ボディビルは本当に面白くて奥が深い競技だと。選手も観客もSNSでどんどん発信して拡散していろいろ巻き込んで、もっとメジャーな競技になることで選手のレベルもさらに上がればと思います。


取材・文 せきぐち