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【屈強インタビュー】#25 豆タンク杉中 "トレーニング強度がすべて"

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掲載日:2022.01.27
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2021年JAPAN OPEN 12位、同年Mr.東海優勝[ベストポーザー賞受賞]、2019年Mr.三重優勝などの実績を持ち、ジュラシック木澤氏に多大な影響を受け日々躍進を続ける"豆タンク"杉中一輝氏にトレーニングに対する考え方と取り組みを伺った。

普段の生活や仕事に関して

GANZANと、木澤さんが運営するジュラシックアカデミーの二か所でパーソナル指導をやっています。
元々GANZANにセミナーで来てもらっていたりして繋がりがあった木澤さんから、GANZANを経由して声をかけてもらった流れでジュラシックアカデミーでも勤務するようになりました。その誘いの話を聞いたとき最初は冗談だと思っていました。
トレーニングは基本的にジュラシックアカデミーで行っていますが、時間帯は決まっていなくて勤務時間に合わせて朝や夜に行います。

初めて木澤さんのトレーニングを目の前で見たときは重さも回数も桁違いにもかかわらず全くブレず乱れず、すごくきれいで感動すら覚えました。今の自分のトレーニングは木澤さんの影響を大きく受けています。

日頃のトレーニングメニュー

月:脚
火:尻、腿裏、カーフ
水:胸、腹
木:背
金:肩
土:腕
日:食事

こんな感じです。
日曜は食事の日として気分を変えてトレーニングを離れる日にしています。 
デカくはなりたいのですがトレーニング自体は好きではありません。デカくなるために仕方なくやるような感じです。
木澤さんに出会って、デカくなるためのトレーニングのキツさを思い知らされてからトレーニングが一概に好きと言えなくなってきました。その代わり、仕上がり体重が7㎏増えて明らかに大きくなりました。

自分としては筋量を増やすにはトレーニング強度がすべてだと思っています。なので、端的に言えばトレーニング強度が下がれば筋肉量も減ってしまう。
毎回トレーニングノートをつけて先週の重量や回数を最低ラインにしていて、それを更新したら更新したで嬉しいのですが次はそれが最低ラインになってしまうので、先週の自分を超えなければいけないプレッシャーがかかるので憂鬱でもあります。

減量中はベンチプレスとバーベルスクワットだけは2~3レップ落ちましたが他の種目は1㎏も1レップも変わらず保てました。減量中は万全な状態でトレーニングするために特に入念に食事や体調を管理して絶対に重さや回数を落とさない気持ちで臨んでいます。
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自分にとって特に発達すると感じる種目、そうでない種目

効かせるトレーニングではあまりデカくならなくて、木澤さんに出会って重さを求めて勝手に効く重量でやるようにしてから明らかに発達したと思います。
その分身体的にもメンタル的にもつらくなります。200㎏くらいでチューブをつけて行うハックスクワットが一番つらいです。脚は感覚が良いほうで、中でもレッグエクステンションは得意かもしれません。

トレーニング中や普段の生活における工夫

オフの時はあまり気にかけていませんが、減量期は木澤さんが開発したオリジナルの筋膜リリースを月に二回くらい受けています。
カップみたいので吸い上げた状態で皮膚を滑らせていくのですが、すごく可動域も広がりますし体感的に全然違います。減量中は毎年どこかを怪我していたのですが今年はそれもありませんでした。
肩鎖関節炎で2~3ヶ月ほど押す系の種目ができなかった年もありましたし、翌年は椎間板が一つ潰れました。それを木澤さんに相談したら「俺2個潰れてるよ」と教えてくれました。
椎間板が潰れたときは痛くて上を向いて寝られないし、横向きで寝ようとしても苦しくて息が止まってしまうので座りながら寝ていた時期もあります。
トレーニングもレッグエクステンションとペックフライとサイドレイズくらいしかできませんでしたがその後一ヶ月半くらいで徐々にもとの生活に戻れました。
そういった経験があるので減量期でも怪我なくトレーニングができることは本当にありがたいです。
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トレーニング中に意識している事

ただ重さと回数だけを伸ばすのではなく、リズムと速さを持った上で重さと回数を伸ばしていくこと。これはすごく大事だと思います。
重さを持った上でリズムと速さを入れてやると勝手に刺激が入ります。その中でも反動や伸張反射を使いすぎずに筋収縮で上げるように感覚的に意識しています。
タイミングとしては8RMを2秒くらいで降ろして1秒で押す感じです。わざと1秒かけているのではなく、全力で押した結果1秒くらいになるような意味合いです。

日頃の食事で意識していること

タンパク質量はある程度固定して摂取していて、一日250g前後です。
基本的に固形物は朝と晩しか食べません。朝が魚と卵3つくらいで夜が肉か魚を200gほど、その間はプロテインを5~6回。その中でもトレーニングに向けて炭水化物を摂っておくようにしています。
総摂取カロリーは減量初期だと3300kcalくらいで、減量末期は2000kcalくらいです。
減量が本当に辛い時は去年の大会の動画を見返して悔しい気持ちを思い起こしたりします。それを見ると割とすぐ火がつくので、よしまた頑張ろうとなります。

摂っているサプリ

トレーニング中はゴールドジムのペプチドとBCAA、グリコのCCD。



乳糖不耐性なのでトレーニング後のプロテインはエクスロージョンのWPIのブルーベリー味。


他はマルトデキストリン、クレアチン、グルタミン、マルチビタミン/ミネラルくらいです。
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お前は重さに逃げている

最近思ったのは、日頃全力で追い込んでいるつもりがまだまだ甘かったということです。
先日木澤さんと脚のトレーニングをさせて頂いたのですが一種目目のレッグエクステンションからもう動けなくなりました。
重量としてはいつもより軽いくらいでしたが4セットだけでもいつも以上に刺激が入り、普段全く追い込めていなかったというか自分の甘さを実感しました。
その時、木澤さんに「重さから逃げている人は多いが、お前は重さに逃げている」と指摘を受けました。

重量に気をとられて可動域が狭くなっていて、少し軽くしたことで可動域が広がってしっかりと刺激が入りました。トレーニングの基本である大事なことを見失っていました。
そのあとは何度も途中で言い訳して抜け出したいと思いましたが、ここで逃げ出してしまっては精神的にも身体的にも本当に弱くなると思ってなんとかやりぬきました。

豆タンクはどこからついた名前?

ボディビルに出始めたくらいの頃から友人に豆タンクと呼ばれていて、YouTubeを始める時に自分も"ジュラシック"みたいな名前をつけたいと思ってそれにしました。YouTubeで豆とつく人もいないのでわかりやすいかと思って。

今後の方向性や目標

今年は日本ジュニアと日本クラス別とジャパンオープンに出ようと思っています。
ジュニアは優勝を狙って、日本クラス別75㎏級では上位6人に残ることを目標にしています。ジャパンオープンは前回ギリギリのファイナリストだったので12位よりも上に入ることを狙います。

トレーナーやYouTubeなど色々やっていますが、なによりボディビルダーとして応援して頂ければ嬉しいです。今後も頑張っていきます。


取材・文 せきぐち