工夫で取り組むハードコア・ボディビル #4 シシ―スクワット・オーバードーズ
掲載日:2023.07.12
前回はトレーニングと脚のカットを出す練習を兼ねるような方法をご紹介した。今回は前回と多少重複する部分もあるが、追加の補足も兼ねて個人的に成果のあった手法をご紹介。
シシースクワット
脚のカットに重要な縫工筋と大腿直筋は股関節と膝関節をまたぐ二関節筋である
二関節筋へのアプローチとしてのシシ―スクワット
腿前のカットを出しながらスクワットを行う過程でシシ―スクワットに辿り着いた。前回も触れているが別の視点からもう少し細かく解説していく。
例えば大腿四頭筋の一つである大腿直筋や縫工筋は二関節筋であり、股関節と膝関節をまたぐ。
シシ―スクワットは股関節の近位と遠位に対してそれぞれ同時にネガティブとポジティブの刺激を入れることができる。
それらに対してカットを出しつつ収縮を抜かず、コントロール下で負荷をかけることで効率的に筋の発達ないしポージングに貢献するのではないかと考えた。
なおレッグエクステンションでもストレッチ時に腰を浮かせば似たような刺激は入ると思うが、そうしないのは個人的な事情がある。
私は膝の靭帯がゆるく、レッグエクステンションをやると膝が抜ける感じがありうまく力が入らない上に膝の調子がこの上なく悪くなる。柔道整復の学生だった頃は実技の講義中に「膝の弛緩性が強い症例」として紹介された実績がある。ひどい時には朝起きたら膝が外れていたこともある。この上なく不快な目覚め方だ。一日中ブルーで過ごせる。
そんな背景があり腿前の種目に大変困っていたのだが、シシ―スクワットは関節に多少の圧迫が加わるせいか安心かつ安定して力が発揮できた。
そして、このシシーをバーベルスクワットの直後に続けて行う事が個人的に有益だと感じた。
例えば大腿四頭筋の一つである大腿直筋や縫工筋は二関節筋であり、股関節と膝関節をまたぐ。
シシ―スクワットは股関節の近位と遠位に対してそれぞれ同時にネガティブとポジティブの刺激を入れることができる。
それらに対してカットを出しつつ収縮を抜かず、コントロール下で負荷をかけることで効率的に筋の発達ないしポージングに貢献するのではないかと考えた。
なおレッグエクステンションでもストレッチ時に腰を浮かせば似たような刺激は入ると思うが、そうしないのは個人的な事情がある。
私は膝の靭帯がゆるく、レッグエクステンションをやると膝が抜ける感じがありうまく力が入らない上に膝の調子がこの上なく悪くなる。柔道整復の学生だった頃は実技の講義中に「膝の弛緩性が強い症例」として紹介された実績がある。ひどい時には朝起きたら膝が外れていたこともある。この上なく不快な目覚め方だ。一日中ブルーで過ごせる。
そんな背景があり腿前の種目に大変困っていたのだが、シシ―スクワットは関節に多少の圧迫が加わるせいか安心かつ安定して力が発揮できた。
そして、このシシーをバーベルスクワットの直後に続けて行う事が個人的に有益だと感じた。
荷重シシースクワット
さらに、もっと強い刺激を入れるべく荷重を加えることにした。もちろん動作全域に渡って反動をつけず可能な限りゆっくりと動く。
ダンベルを持ってみたがバランスがとりにくく、やりにくかった。
なので荷重ベルトにプレートを付け、
首からかけ、
しゃがむ。
胸部に重りを抱えることで強度や刺激を増やすだけでなく腿前の股関節側(近位)と膝側(遠位)それぞれにネガティブな負荷をかけることができる。
当初は手で重りを持っていたが腕が疲れるしバランスがとりにくかったので荷重ベルトを首にかける方法で落ち着いた。
当初は手で重りを持っていたが腕が疲れるしバランスがとりにくかったので荷重ベルトを首にかける方法で落ち着いた。
コンパウンドセットを用いて脚への刺激を増やしつつ腰への負担を軽減する
私は脚よりも先に腰が疲れることが多く、それが脚トレを制限する要因にもなっていた。
そこでバーベルスクワット→荷重シシ―スクワット→自重シシ―スクワット→休み の流れを組むことで大腿部への刺激を増やしつつ、腰への疲労の蓄積を大幅に軽減することができた。これらのすべてをラック付近で行うことができる点も再現性が高く実践的だと思う。
ただしインターバルが長くなる事や腰へのストレスが少なくなる点は人によってそのままメリットにもデメリットにもなる。筋肥大へ向かう目的は同じなのに利害や手法が真逆になる。謎。
自身の特性や状況に合わせてうまく付き合っていきたい。
そこでバーベルスクワット→荷重シシ―スクワット→自重シシ―スクワット→休み の流れを組むことで大腿部への刺激を増やしつつ、腰への疲労の蓄積を大幅に軽減することができた。これらのすべてをラック付近で行うことができる点も再現性が高く実践的だと思う。
ただしインターバルが長くなる事や腰へのストレスが少なくなる点は人によってそのままメリットにもデメリットにもなる。筋肥大へ向かう目的は同じなのに利害や手法が真逆になる。謎。
自身の特性や状況に合わせてうまく付き合っていきたい。
せきぐち:フィジークオンライン編集、男衾ボディビルジムマネージャー。柔道整復師、NSCA-CPT、JATI-ATI、JBBF公認二級指導員。