スポーツに活かす専門的エクササイズを設定するための基本原則~特異性の原則~
掲載日:2018.02.14
1)特異性の原則(SAIDの原則)とは?
Specific Adaptation to Imposed Demandsの略で、身体は課せられた要求に対して特異的に適応するという事を示しています。
専門的エクササイズの効果を高めるためには、改善したい競技局面と要求される体力特性に適合した動作や条件に設定することが重要です。
トレーニングの効果は、実施したトレーニング内容にきわめて近い形で限定的に現れる性質を持っており、これを「特異性の原則」と呼んでいます。特定のスポーツ動作のパフォーマンス向上を目的とした専門的エクササイズの効果を高めるためには、改善したい競技動作と、要求される体力特性とを分析し、これらに適した動作や条件でトレーニングを実施することが重要です。
例えばベンチプレスを行った場合、上半身の押す動きの筋力を高めることはできますが、ボールを投げる動作のパワーを直接的に向上させることはできません。ボールを投げる動作のパワーを高めたい場合には、この動きを再現したエクササイズを通じて、ボールを投げる動作で発揮される筋の出力パターンを神経系に学習させ、動作そのもののパワーの向上を図ることが不可欠なのです。
専門的エクササイズの効果を高めるためには、改善したい競技局面と要求される体力特性に適合した動作や条件に設定することが重要です。
トレーニングの効果は、実施したトレーニング内容にきわめて近い形で限定的に現れる性質を持っており、これを「特異性の原則」と呼んでいます。特定のスポーツ動作のパフォーマンス向上を目的とした専門的エクササイズの効果を高めるためには、改善したい競技動作と、要求される体力特性とを分析し、これらに適した動作や条件でトレーニングを実施することが重要です。
例えばベンチプレスを行った場合、上半身の押す動きの筋力を高めることはできますが、ボールを投げる動作のパワーを直接的に向上させることはできません。ボールを投げる動作のパワーを高めたい場合には、この動きを再現したエクササイズを通じて、ボールを投げる動作で発揮される筋の出力パターンを神経系に学習させ、動作そのもののパワーの向上を図ることが不可欠なのです。
2) 特異性の観点からみたエクササイズの4つのタイプ
スポーツ現場で成果を上げてきた専門的エクササイズには、選手や指導者の独自の工夫によって編み出され、経験的に行われてきたものが多くみられます。専門的エクササイズを実際にプログラムに導入し、対象や目的、シーズンなどに応じて計画的に展開していくためには、経験に頼るだけではなく、専門的エクササイズについて体系的に理解しておく必要があります。
上記の図2-2は、スポーツの特異性の観点から、エクササイズを4つのタイプに分類したものです。このようなエクササイズの分類は、選手のレベルや目的に応じたエクササイズの設定や、シーズンの進行に伴うエクササイズの変更などを行う際に役立ちます。
例えば、オフシーズンの準備期には、最初にDタイプのエクササイズを実施し、試合シーズンが近づくにつれて、BまたはCタイプのエクササイズを経て、Aタイプのエクササイズへと移行していくと、特異性の低いタイプから高いタイプへとエクササイズの選択を行うことができます。
上記の図2-2は、スポーツの特異性の観点から、エクササイズを4つのタイプに分類したものです。このようなエクササイズの分類は、選手のレベルや目的に応じたエクササイズの設定や、シーズンの進行に伴うエクササイズの変更などを行う際に役立ちます。
例えば、オフシーズンの準備期には、最初にDタイプのエクササイズを実施し、試合シーズンが近づくにつれて、BまたはCタイプのエクササイズを経て、Aタイプのエクササイズへと移行していくと、特異性の低いタイプから高いタイプへとエクササイズの選択を行うことができます。
図2-3 -a. エクササイズの特異性の評価例
図2-3 -b. エクササイズの特異性の評価例
図2-3は、テニスのストローク動作のパワーを高めるための代表的なエクササイズについて、動作や条件の観点、から特異性のレベルについて分析したものです。テニスのストローク動作のパワー向上のエクササイズとして、ダンベルフライはDタイプ、メディシンボールによるツイストスローはAタイプに分類されます。
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