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骨連鎖を考慮したトレーニング

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掲載日:2018.10.15
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フィジークオンラインをご覧の皆様、はじめまして。
コラム依頼を頂きましたボディデザイナーの新木田康二です。
普段は主に骨格コンディショニングを用いたボディメイク指導を行っております。ここでの執筆を通じて少しでもフィットネス業界発展の力になれたら幸いです。

さて、皆さんはトレーニング中やスポーツの現場等でこのような経験はないでしょうか?

「回旋の動きを促したら側屈可動域が広がった!」
「側屈の動きを促したら回旋可動域が広がった!」

実はこれらにはれっきとした理由があります。

これらの理由はズバリ【骨連鎖】。
ここを理解しておくと様々なトレーニングにおいて機能的に動けるようになり、より効果を引き出せるようになります。今回はこの骨連鎖の仕組みについて解説していきたいと思います。
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まずは背骨をご覧下さい。
ご覧の通り背骨は1本の骨ではなく、「椎骨」と呼ばれる小さいブロック状の骨が24個積み重なってできています。

この背骨(脊柱)の側屈(横に倒す)と回旋(ひねる)は、それぞれが単体で動くのはほんの数度だけで、実は常に連動して働く仕組みをもっています。この椎骨の独特な動きが骨連鎖です。

骨盤〜足関節へつながる下半身においても骨連鎖はありますが、今回は脊柱においての骨連鎖=【カップリングモーション 】について解説していきたいと思います。

カップリングモーション とは?

脊柱屈曲(曲げる)時は頚椎0〜2番 逆側、頚椎3〜胸椎3番同側、胸椎4〜12番同側、腰椎1〜5番が同側に回旋動作がおきます。
これが脊柱伸展時になると頚椎0〜2番 逆側、頚椎3〜胸椎3番同側、胸椎4〜12番逆側、腰椎1〜5逆側に変わり、回旋動作がおきます。

言葉だけだとイメージしずらいと思うので、実際に身体を動かして体感してみましょう。
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まずは椅子に座ります。手の位置はどこでも構いませんが、ここでは動きの向きが分かりやすいよう両手を頭の後ろで組んでいきます。
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そこからやや背中を丸め猫背の体勢をつくります。これが脊柱の屈曲位です。


その猫背の体勢のまま上半身を左に倒してみましょう。
(正面から見た図)

(正面から見た図)

これがただ倒すだけのシンプルな側屈です。この時の可動域や動き具合を覚えておいてください。

カップリングモーションを考慮した側屈

では次にカップリングモーションを考慮した側屈を行っていきます。
まず先ほどと同じように椅子に座り、背中をやや丸め猫背にします。
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ここから先ほどと同じように上半身を左に倒していきます。
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別の角度から

別の角度から

この時に、頚椎0〜2番右回旋、頚椎3〜胸椎3番左回旋、胸椎4〜12番左回旋、腰椎1〜5番右回旋を入れながらゆっくり倒してみて下さい。

いかがでしょう?最初の時と比べ側屈可動域が広がり、スムーズに動作が行えたと思います。
今度は脊柱伸展(伸ばす)時のポジションでみていきます。
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脊柱伸展時にはカップリングモーションがやや変わり、左側屈=頚椎0〜2番右回旋、頚椎3〜胸椎3番左回旋、胸椎4〜12番右回旋、腰椎1〜5番右回旋となります。

こちらも同じように通常動作と2パターン行って比較してみましょう。
このカップリングモーションだけでも動作が行いやすくなり可動域の広がる感覚が分かったと思いますが、全て逆の回旋を入れて側屈させる【アンカップリングモーション】も行ってみてください。
可動域が狭くなりとても窮屈な動きになりませんか?

このアンカップリングモーション は全てを骨連鎖がおきづらいほうに捻るので、動作が窮屈になるだけでなく、無理に動かす事で怪我のリスクも高まってしまいます。


いかがでしたでしょう?

このような骨連鎖が身体の中でおきている事をイメージできるようになると脊柱のモビライゼーション向上に役立つので、機能的な動作が行いやすくなります。

また、ジムやスポーツ現場での指導者の方は評価にも応用できるので硬さのあるポイントを見つけるヒントにもなります。

是非この【骨連鎖】を今後のトレーニングに組み込んで、効果を高めていきましょう。
  • 新木田康二(あらきだ こうじ)
    Top Designers Tokyo代表
    ・「整えて引き締める」をコンセプトに骨格ボディデザイナーとして活動
    ・月間セッション数平均130本以上
    ・過去12名のクライアント様を−10kg以上、−20Kg以上1名、−40kg以上1名をダイエット成功へと導く

    〈所持資格〉
    ・NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会国際ライセンス)
    ・NESTA-DBS(ダイエット&ビューティースペシャリスト)
    ・NESTA- Women 45+ スペシャリスト
    ・加圧トレーニングインストラクター
    ・日本加圧トレーニング学会正会員
    ・RRR認定美姿勢・美脚スペシャリスト
    ・EBFA公認Barefoot Training Specialist
    ・JCCA 財団法人日本コアコンディショニング協会認定ベーシックインストラクター
    ・TRX® Suspension Training Course (STC)
    ・TRX® Rip Training Course (RTC)
    ・POWERPLATE BASIC TRAINER
    ・日本ダイエット健康協会認定ダイエットインストラクター
    ・日本ダイエット健康協会認定生活アドバイザー
    ・日本ダイエット健康協会認定プロフェッショナルアドバイザー
    ・高濃度酸素オイルMIREY認定店舗
    ・CKTT キネシオテーピング認定トレーナー
    ・普通救命

    〈メディア出演〉
    ・(株)リバプール「根気のないギャルでも1日5分だから続けられた楽々簡単トワークダイエット」監修 出演
    ・フィットネスメディアOLIVA 記事監修

    〈略歴〉
    2013年 ベストボディジャパン東京大会セミファイナリスト
    2014年 ベストボディジャパン東京大会ファイナリスト
    2015年 JBBF東京フィジーク選手権出場
    2016年 JBBF東京フィジーク選手権出場