ゴルフのためのトレーニング ~ゴルファーは健康で効率よい身体から最も利益を得られる~ #3腰痛予防のために、上半身と下半身を分離して動かそう(骨盤回旋)
掲載日:2018.11.16
腰痛予防のポイントを再確認
さて、繰り返しになりますが、初回のコラムで、ゴルフスィングにおいて腰痛がでてくる要因として、次の3つを挙げました。
・姿勢が悪い(体幹の安定性が悪い)
・骨盤回旋が悪い(骨盤の可動性が悪い)
・胸椎回旋が悪い(胸椎の可動性が悪い)
今回は、2番目の項目:骨盤回旋(骨盤の可動性)についてお話したいと思います。
・姿勢が悪い(体幹の安定性が悪い)
・骨盤回旋が悪い(骨盤の可動性が悪い)
・胸椎回旋が悪い(胸椎の可動性が悪い)
今回は、2番目の項目:骨盤回旋(骨盤の可動性)についてお話したいと思います。
ケガの予防は、人の身体がどう動くかで決まる
ゴルフスィングは多種多様。
その人の体格や身体能力により、いくつかのスタイルがあると思います。実際、プロゴルファーを観察してみても全員が全く同じスィングをしているというわけではないですよね。
その人の体格や身体能力により、いくつかのスタイルがあると思います。実際、プロゴルファーを観察してみても全員が全く同じスィングをしているというわけではないですよね。
「クラブをスィングする方法は一つしかないとは思っていない。クラブをスィングする方法は無限にあると信じている。しかし、効率的なスィングをする方法は、一つであると信じている。それは、スィングする人の身体がどう動くかで決まってくる。」
~TPIのスィング哲学~
~TPIのスィング哲学~
事実として、プロをはじめとしたゴルフ上級者の方たちは、自分に合ったベストなスィングを選択し、それを高い精度で体現されていると思います。
ただ、様々なスタイルを持っているゴルフ上級者の方たちですが、その動きの中にはある“共通項”があります。
それは、“身体を動かす順番”です。
正しい順番で身体を動かすことができるので、怪我の発生頻度が低く、かつ、素晴らしいボールを打ち出すことができるのです。
TPIは3D解析のデータを利用することにより、ゴルフ上級者の方たちのスィング中に必ず起こっている“運動の順番”を見つけました。
ただ、様々なスタイルを持っているゴルフ上級者の方たちですが、その動きの中にはある“共通項”があります。
それは、“身体を動かす順番”です。
正しい順番で身体を動かすことができるので、怪我の発生頻度が低く、かつ、素晴らしいボールを打ち出すことができるのです。
TPIは3D解析のデータを利用することにより、ゴルフ上級者の方たちのスィング中に必ず起こっている“運動の順番”を見つけました。
① トップの切り返しのあと、骨盤が最初に動く(回旋する)。
② 2番目に胴体(胸椎)が回旋する。
③ 3番目にリードアーム(右打ちの場合、左腕)が動く(加速する)。
④ 最後にクラブヘッドが動き加速する。
この“運動の順番“を実現するためには、上半身と下半身を分離する能力が必要となります。つまり、もっとシンプルに言うと、
・下半身(骨盤)だけを独立して回旋すること
・上半身(胸郭)だけを独立して回旋すること
という2つの動きができなくてはいけません。
② 2番目に胴体(胸椎)が回旋する。
③ 3番目にリードアーム(右打ちの場合、左腕)が動く(加速する)。
④ 最後にクラブヘッドが動き加速する。
この“運動の順番“を実現するためには、上半身と下半身を分離する能力が必要となります。つまり、もっとシンプルに言うと、
・下半身(骨盤)だけを独立して回旋すること
・上半身(胸郭)だけを独立して回旋すること
という2つの動きができなくてはいけません。
骨盤を独立して動かせないと・・・・
骨盤回旋がうまくできないゴルファーは、以下のようなスイングの傾向(欠点)があります。
① 上半身や腕が先行してしまう。
② 無理に腰背部(腰椎)を回して動作を作ろうとする。
動作の順番がおかしくなってしまうので、上半身と下半身をつなぐ“腰”に必要のないストレスを掛けてしまいがちです。
また、腰痛だけではなく上記の欠点は、スィングの安定性に影響=ボールの方向や飛距離に影響を与えてしまいます。
TPIのスィング哲学の言葉を借りるなら、パフォーマンスの結果や怪我が発生するのは「人の身体がどう動くかで決まってくる」わけです。
従って、トレーニングや修正エクササイズで、自分の骨盤を自在に動かせるようにすることをまず、体得すべきです。
これができないのであれば、せっかくの技術練習も無駄になってしまう。もしくは、間違った動きをしているので腰痛などの障害の要因になってしまう可能性すらあります。
それでは、骨盤だけを動かすエクササイズをご紹介します。
① 上半身や腕が先行してしまう。
② 無理に腰背部(腰椎)を回して動作を作ろうとする。
動作の順番がおかしくなってしまうので、上半身と下半身をつなぐ“腰”に必要のないストレスを掛けてしまいがちです。
また、腰痛だけではなく上記の欠点は、スィングの安定性に影響=ボールの方向や飛距離に影響を与えてしまいます。
TPIのスィング哲学の言葉を借りるなら、パフォーマンスの結果や怪我が発生するのは「人の身体がどう動くかで決まってくる」わけです。
従って、トレーニングや修正エクササイズで、自分の骨盤を自在に動かせるようにすることをまず、体得すべきです。
これができないのであれば、せっかくの技術練習も無駄になってしまう。もしくは、間違った動きをしているので腰痛などの障害の要因になってしまう可能性すらあります。
それでは、骨盤だけを動かすエクササイズをご紹介します。
骨盤回旋の練習をするエクササイズ
・骨盤回旋
スタートポジション:壁に向かって真っすぐ立つ。
両手を壁に押し付ける。(上半身を固定する。)
右足首を左膝の裏側に引っ掛ける。
エクササイズ動作:骨盤を回旋させる。(膝が外側・内側それぞれに動く。)
脚を組み替え、反対側も同様に動作する。動作に慣れてきたら片手を壁から離す。さらに慣れてきたら両手を壁から離す。(上半身の固定を、サポートなしでできるようにしながら、骨盤のみを回旋させる。)
※注意点:
・膝だけが外側・内側に動かないように。(骨盤が回旋することで、結果として膝の向きが変わる。膝はあくまでも動作をみるための目印。)
・お尻が左右に揺れるような動きはNG。(回旋はその場で起こる。)
・上半身が同時に動くのはNG。常に固定。(上半身との分離ができていない。)
スタートポジション:壁に向かって真っすぐ立つ。
両手を壁に押し付ける。(上半身を固定する。)
右足首を左膝の裏側に引っ掛ける。
エクササイズ動作:骨盤を回旋させる。(膝が外側・内側それぞれに動く。)
脚を組み替え、反対側も同様に動作する。動作に慣れてきたら片手を壁から離す。さらに慣れてきたら両手を壁から離す。(上半身の固定を、サポートなしでできるようにしながら、骨盤のみを回旋させる。)
※注意点:
・膝だけが外側・内側に動かないように。(骨盤が回旋することで、結果として膝の向きが変わる。膝はあくまでも動作をみるための目印。)
・お尻が左右に揺れるような動きはNG。(回旋はその場で起こる。)
・上半身が同時に動くのはNG。常に固定。(上半身との分離ができていない。)
・サイドステップ&ツイスト
スタートポジション:上半身を右側に向け、体の正面に重りを両手で保持する。
エクササイズ動作:左側にステップ台(段差)を用意し、左足でステップ台に上がる。右膝を身体の前で交差させて左側に持ち上げていく。
下半身を上半身から分離し回旋させる。
位置を変え、反対側も同様に動作する。
※注意点:
・上半身も一緒に回旋するのはNG。(常に動作の反対方向に向けておく。)
スタートポジション:上半身を右側に向け、体の正面に重りを両手で保持する。
エクササイズ動作:左側にステップ台(段差)を用意し、左足でステップ台に上がる。右膝を身体の前で交差させて左側に持ち上げていく。
下半身を上半身から分離し回旋させる。
位置を変え、反対側も同様に動作する。
※注意点:
・上半身も一緒に回旋するのはNG。(常に動作の反対方向に向けておく。)
・ショベルパス(※このエクササイズはパートナーが必要です。)
スタートポジション:足をそろえまっすぐ立つ。両手でメディシンボールを持つ。
エクササイズ動作:左側に足を踏み出す。踏出した足が接地したら、ボールを左側にトスする。
ボールを投げ返してもらい、動作を続ける。
位置を変え、反対側も同様に動作する。
※注意点:
・上半身や腕だけでボールをトスするのはNG。(下半身が先行して、この動作が行えるようにする。※動画はこの動作を強調しているので、少しぎこちない感じになっています。ご了承ください。)
スタートポジション:足をそろえまっすぐ立つ。両手でメディシンボールを持つ。
エクササイズ動作:左側に足を踏み出す。踏出した足が接地したら、ボールを左側にトスする。
ボールを投げ返してもらい、動作を続ける。
位置を変え、反対側も同様に動作する。
※注意点:
・上半身や腕だけでボールをトスするのはNG。(下半身が先行して、この動作が行えるようにする。※動画はこの動作を強調しているので、少しぎこちない感じになっています。ご了承ください。)
各エクササイズ、10~15回、エクササイズ間は60秒のインターバルをあけて実施してみてください。骨盤の回旋が、スムーズになります。
【経歴】
盛岡医療福祉専門学校非常勤講師
NSCAジャパン東北地区アシスタントエリアディレクター
盛岡大学付属高校硬式野球部(2017~)
専修大学北上高校男子サッカー部(2018~)
山形大学理学部時代にはスキーに明け暮れ、卒業後は一般企業へ就職するも、スキーやスポーツの想いを断ち切れず渡米。スポーツ指導の専門家を目指し、野球では2006年・07年に全米チャンピオンになったDivision1のオレゴン州立大学へ編入。米国NSCA認定Strength & conditioning specialistの資格習得。大リーグのシンシナティ・レッズでのインターンシップや大学でのトレーニング指導を通じて数多くの指導経験を積み、帰国。帰国後は、フィットネスクラブの店舗マネージャーや野球の指導を専門に、神宮大会や甲子園大会へ出場を果たす。’17年よりCREDOへ加入しトレーニング責任者を務める。