ドライバー飛距離はスコアに影響するの?
掲載日:2019.02.20
スコアがいい選手とは?
「あの人はパットがうまいからスコアがいい。」
「スコアがいい人は、打球がまっすぐだから、OBも少ないし、トラブルも少ない。」
「ボールが飛ぶ人は、セカンドショットがショートアイアンだからね。正確性がいいからスコアもまとまる。」
スコアがいいゴルファーとは?と考えると、皆さんもこのようなことを思い浮かべるのではないでしょうか?
○ロング/ショートコース、どこでも使うパターの正確性。
○ショットの正確性。
○ドライバーの飛距離。
普段、ラウンド中に良く聞くフレーズですよね。
また、経験則を通して皆さんも簡単にイメージできることだと思います。では実際、どの程度これらの項目がスコアに影響するのでしょう?
「スコアがいい人は、打球がまっすぐだから、OBも少ないし、トラブルも少ない。」
「ボールが飛ぶ人は、セカンドショットがショートアイアンだからね。正確性がいいからスコアもまとまる。」
スコアがいいゴルファーとは?と考えると、皆さんもこのようなことを思い浮かべるのではないでしょうか?
○ロング/ショートコース、どこでも使うパターの正確性。
○ショットの正確性。
○ドライバーの飛距離。
普段、ラウンド中に良く聞くフレーズですよね。
また、経験則を通して皆さんも簡単にイメージできることだと思います。では実際、どの程度これらの項目がスコアに影響するのでしょう?
統計でみてみよう。
元ツアープロでもある、武蔵丘短期大学 健康スポーツ専攻:江原義智先生の報告(2019年1月:NSCAジャパンS&Cカンファレンスの講演)によると、スコアに影響を与える項目は以下の4点になります。
○パット数
○フェアウェイキープ率
○パーオン率
○ドライバー飛距離
統計学を用いると、“スコアがいい”ということの61~87%を、この4項目で説明できるそうです。
では、この中で「ドライバー飛距離」のみに焦点を合わせていきましょう。
ドライバーの飛距離が伸びることにより、パーオン率とパット数には影響を与えます。
セカンドショットの距離が短いのでショートアイアンやウェッジで打てる。
つまり、より高い精度でカップに寄せることができる。(パーオン率が高くなりますよね。)しっかり寄せることができれば、1パットでカップイン!パット数を減らせますよね。
やはり、上記の4項目がスコアに与える影響が高いというのは納得です。
○パット数
○フェアウェイキープ率
○パーオン率
○ドライバー飛距離
統計学を用いると、“スコアがいい”ということの61~87%を、この4項目で説明できるそうです。
では、この中で「ドライバー飛距離」のみに焦点を合わせていきましょう。
ドライバーの飛距離が伸びることにより、パーオン率とパット数には影響を与えます。
セカンドショットの距離が短いのでショートアイアンやウェッジで打てる。
つまり、より高い精度でカップに寄せることができる。(パーオン率が高くなりますよね。)しっかり寄せることができれば、1パットでカップイン!パット数を減らせますよね。
やはり、上記の4項目がスコアに与える影響が高いというのは納得です。
ここでちょっとだけ物理学
では、飛距離のことに関して、高校で習った物理学を少しだけ思い出していきましょう。
ゴルフボールを飛ばすということは投射体の運動学になります。
打ち出したボールは重力の影響を受け、放物線を描いて地面に落ちていきますよね。(シンプルに考えるためにボールの回転や空気抵抗などは無視します。)
この時の飛距離を決定する要因は、打出しの時の“角度”と“速度”です。角度はクラブのロフト角、ボールの置く位置、スィングの軌道などから決まってくると思います。
なので、メーカーやショップの方から適切なアドバイスをもらい、ご自身のスィングにあったギアを選択してください。
一方、ボールの打出し速度は、どのように決定されるでしょう?
やはり密接に関係するのはクラブのヘッドスピードです。(ここでも、シンプルにするために、反発係数やミート率などを無視します。)
クラブのヘッドスピードを上げるポイントは“運動量”の変化量を大きくすることです。
“運動量”とは、“物体の勢い”を表す物理量で「重さ×速さ」になります。そして、“運動量”の変化量を “力積”と言います。
この“力積”を式で表すと
力積 = 力 × 時間 = 質量 × 速度
となります。つまり、速度を大きくするためには下記になります。
1. スィング中により大きな力をだす。
⇒ 全身の筋力アップ。地面反力の活用。
2. スィングの時間を長くする。
⇒ 下半身から始まるダウンスィング。
バックスィング中に骨盤回旋を指導し、ダウンスィングの時間を長くする。
これは上半身と下半身の“逆ひねり”状態にもなり筋肉の伸張反射を利用できるので、より大きな力を生み出すことができます。よく“捻転力”と言われますよね。
上記のいずれか、もしくは両方を実現すれば、速度は大きくなります。(ボールやクラブや自分の体の重さはスィング中に変化しませんから、ここでは定数の扱いです。)
ゴルフボールを飛ばすということは投射体の運動学になります。
打ち出したボールは重力の影響を受け、放物線を描いて地面に落ちていきますよね。(シンプルに考えるためにボールの回転や空気抵抗などは無視します。)
この時の飛距離を決定する要因は、打出しの時の“角度”と“速度”です。角度はクラブのロフト角、ボールの置く位置、スィングの軌道などから決まってくると思います。
なので、メーカーやショップの方から適切なアドバイスをもらい、ご自身のスィングにあったギアを選択してください。
一方、ボールの打出し速度は、どのように決定されるでしょう?
やはり密接に関係するのはクラブのヘッドスピードです。(ここでも、シンプルにするために、反発係数やミート率などを無視します。)
クラブのヘッドスピードを上げるポイントは“運動量”の変化量を大きくすることです。
“運動量”とは、“物体の勢い”を表す物理量で「重さ×速さ」になります。そして、“運動量”の変化量を “力積”と言います。
この“力積”を式で表すと
力積 = 力 × 時間 = 質量 × 速度
となります。つまり、速度を大きくするためには下記になります。
1. スィング中により大きな力をだす。
⇒ 全身の筋力アップ。地面反力の活用。
2. スィングの時間を長くする。
⇒ 下半身から始まるダウンスィング。
バックスィング中に骨盤回旋を指導し、ダウンスィングの時間を長くする。
これは上半身と下半身の“逆ひねり”状態にもなり筋肉の伸張反射を利用できるので、より大きな力を生み出すことができます。よく“捻転力”と言われますよね。
上記のいずれか、もしくは両方を実現すれば、速度は大きくなります。(ボールやクラブや自分の体の重さはスィング中に変化しませんから、ここでは定数の扱いです。)
飛距離を伸ばすための3パターンのトレーニング!!
スィング中の“力”と“時間”を大きくするために必要なトレーニングは、
① 力をしっかり伝達するために体幹(腰椎)を安定させるトレーニング
② 下半身始動のスィングダウンスィングの時間を長くするために、上半身(胸郭)と下半身(骨盤)の回旋能力と可動域を高めるトレーニング
③ より大きな力で地面を強く踏み込むための筋力トレーニング
の3パターンのトレーニングを実施することです。①と②は以前の腰痛予防のコラムの内容と重複しますよね。
正しく体を動かすことが障害予防にもなるし、パフォーマンス向上にもつながります。次回のコラムから、この3パターンのトレーニングエクササイズを紹介していきます。
きちんと身体が安定する/可動する状態を作り、さらにパワーアップした状態で、これから本格的に始まるゴルフシーズンに向けて準備しましょう。
① 力をしっかり伝達するために体幹(腰椎)を安定させるトレーニング
② 下半身始動のスィングダウンスィングの時間を長くするために、上半身(胸郭)と下半身(骨盤)の回旋能力と可動域を高めるトレーニング
③ より大きな力で地面を強く踏み込むための筋力トレーニング
の3パターンのトレーニングを実施することです。①と②は以前の腰痛予防のコラムの内容と重複しますよね。
正しく体を動かすことが障害予防にもなるし、パフォーマンス向上にもつながります。次回のコラムから、この3パターンのトレーニングエクササイズを紹介していきます。
きちんと身体が安定する/可動する状態を作り、さらにパワーアップした状態で、これから本格的に始まるゴルフシーズンに向けて準備しましょう。
【経歴】
盛岡医療福祉専門学校非常勤講師
NSCAジャパン東北地区アシスタントエリアディレクター
盛岡大学付属高校硬式野球部(2017~)
専修大学北上高校男子サッカー部(2018~)
山形大学理学部時代にはスキーに明け暮れ、卒業後は一般企業へ就職するも、スキーやスポーツの想いを断ち切れず渡米。スポーツ指導の専門家を目指し、野球では2006年・07年に全米チャンピオンになったDivision1のオレゴン州立大学へ編入。米国NSCA認定Strength & conditioning specialistの資格習得。大リーグのシンシナティ・レッズでのインターンシップや大学でのトレーニング指導を通じて数多くの指導経験を積み、帰国。帰国後は、フィットネスクラブの店舗マネージャーや野球の指導を専門に、神宮大会や甲子園大会へ出場を果たす。’17年よりCREDOへ加入しトレーニング責任者を務める。