鉄分が不足しているとき、同時に欠乏しているケースが多い栄養素とは?<貧血⑤>
掲載日:2016.12.27
総合的なアプローチの重要性
さて、ここまで鉄欠乏について見てきましたが、栄養はリンクして働いている為、ほとんどの場合、鉄以外の栄養素も同時に欠乏しているのが現状です。
① たんぱく質を十分に摂取する事が重要です。
ヘモグロビンの構成材料として(ヘム鉄+グロビンというたんぱく質=ヘモグロビン)、また鉄を体内で運搬する為(UIBCなど)にも、たんぱく質は不可欠です。たんぱく質のお話でもしましたが、体重1kgあたり、普通の人で1g、スポーツ選手なら2~3g必要です。
② ビタミンB群。赤血球は骨髄で作られ、約1日で成熟した赤血球となります。
この、生まれたての赤ちゃん赤血球を網状赤血球と言います。顕微鏡で見ると網状の模様が見えるからです。網状赤血球が成熟した赤血球になるには、脱皮のような分化(分裂しながら形を変える事)をしますが、それにはビタミンB群の中の、特にB6が必要です。
③ ビタミンCは、鉄の吸収を高める働きがあります。
① たんぱく質を十分に摂取する事が重要です。
ヘモグロビンの構成材料として(ヘム鉄+グロビンというたんぱく質=ヘモグロビン)、また鉄を体内で運搬する為(UIBCなど)にも、たんぱく質は不可欠です。たんぱく質のお話でもしましたが、体重1kgあたり、普通の人で1g、スポーツ選手なら2~3g必要です。
② ビタミンB群。赤血球は骨髄で作られ、約1日で成熟した赤血球となります。
この、生まれたての赤ちゃん赤血球を網状赤血球と言います。顕微鏡で見ると網状の模様が見えるからです。網状赤血球が成熟した赤血球になるには、脱皮のような分化(分裂しながら形を変える事)をしますが、それにはビタミンB群の中の、特にB6が必要です。
③ ビタミンCは、鉄の吸収を高める働きがあります。
このようなことから、総合的な栄養アプローチが重要となる訳です。何度も言いますが、通常の血液検査ではフェリチンという項目の検査をしませんから、貧血を見逃すことが多いです。特にスポーツ選手はパフォーマンスや、やる気の背景に貧血が大いに関与しています。根性があるか無いかは、もしかしたら貧血次第なのかもしれません。
次回からは、「糖質代謝と低血糖」についてのお話です。
[ アスリートのための分子栄養学 ]