たんぱく質とビタミンAの意外な関係。
掲載日:2017.05.17
ビタミンA(Vitamin A) ― 脂溶性ビタミン①
脂溶性のビタミンAは、大量に摂取すると体内に蓄積し、過剰症を起こすという説があります。しかし、肝臓にはステレイトセルという、ビタミンA専用の貯蔵庫があります。なぜなら、足りなくなったら困るからです。
そしてRPB(レチノールバインディングプロテイン)という、ビタミンA専用のトラックと結合し、TTR(トランスサイレチン)が蓋をして、必要な組織に運ばれます。RBPもTTRも、材料はタン白質で出来ています。つまり、ビタミンAを必要な時に必要なだけ使うには、タン白質が欠かせないのです。ビタミンAは、大切に梱包され、専用会社の車で運ばれるのです。
そしてRPB(レチノールバインディングプロテイン)という、ビタミンA専用のトラックと結合し、TTR(トランスサイレチン)が蓋をして、必要な組織に運ばれます。RBPもTTRも、材料はタン白質で出来ています。つまり、ビタミンAを必要な時に必要なだけ使うには、タン白質が欠かせないのです。ビタミンAは、大切に梱包され、専用会社の車で運ばれるのです。
ビタミンA(レチノイド)
柑皮症
冬にミカンを食べ過ぎると、手が黄色くなる方がいます。柑皮症(かんぴしょう)と言われていますが、実はあれは、ミカンに含まれるビタミンAを沢山食べたのに、タン白質が足りなくて運べない状態です。倉庫にビタミンAが溢れているのです。
私が指導させて頂いた方の中にも、このような方がいました。これはタン白質の摂取量が足りないのですよ、と説明しますが、よく理解できない方はタン白質の摂取量を増やすのではなく、ビタミンAの摂取を控えてしまいます。もちろん、そうすれば黄色くなった手は元通りになりますが、せっかく摂ったビタミンAを有効に使えないのは、もったいない事です。
では一体、どれくらいが摂りすぎなのでしょうか?ビタミンAは、WHO(世界保健機構)が生理的効力を示す国際単位(International Unit=IU)で表します。
ビタミンA(全レチノール)の効力: 1I.U.=0.3μg
βカロチンの効力: 1I.U.=3.6μg
これをmgに直すと、10,000I.U.=3mgとなります。ビタミンCは1回に1,000mgとか2,000mgとか摂取しますよね?だとすると、1日に30,000I.U.摂ったとしても、大量摂取しているとは言えないでしょう。例えばレバーやウナギ、人参などに含まれる方が、よほど大量です。でももし、こういうものを食べて過剰症になっていたら、毎年土用の丑の日には大変な事になっている筈です。そうならないという事は、実際には過剰症になるほどの量を食べることは殆どない、という事です。
私はもう20年近く、毎日ビタミンAを30,000I.U.以上摂取し続けていますが、過剰症になったことはもちろんありません。それでも人間は、一度刷り込まれた情報が仮に間違っていると理解しても、最初の情報を捨て切れない生き物です。ですから今でも、ビタミンAのしっかり含まれたサプリメントを殆ど見かけないのは、こういう風評から売れないだろうと考えた販売会社が、作らないからです。
もし、ビタミンAのしっかりサプリメントを販売している会社が有ったら、それはかなり栄養学をきちんと理解した会社か、全く無知の会社かのどちらかでしょう。まさか後者の会社は無いと思いますが。
冬にミカンを食べ過ぎると、手が黄色くなる方がいます。柑皮症(かんぴしょう)と言われていますが、実はあれは、ミカンに含まれるビタミンAを沢山食べたのに、タン白質が足りなくて運べない状態です。倉庫にビタミンAが溢れているのです。
私が指導させて頂いた方の中にも、このような方がいました。これはタン白質の摂取量が足りないのですよ、と説明しますが、よく理解できない方はタン白質の摂取量を増やすのではなく、ビタミンAの摂取を控えてしまいます。もちろん、そうすれば黄色くなった手は元通りになりますが、せっかく摂ったビタミンAを有効に使えないのは、もったいない事です。
では一体、どれくらいが摂りすぎなのでしょうか?ビタミンAは、WHO(世界保健機構)が生理的効力を示す国際単位(International Unit=IU)で表します。
ビタミンA(全レチノール)の効力: 1I.U.=0.3μg
βカロチンの効力: 1I.U.=3.6μg
これをmgに直すと、10,000I.U.=3mgとなります。ビタミンCは1回に1,000mgとか2,000mgとか摂取しますよね?だとすると、1日に30,000I.U.摂ったとしても、大量摂取しているとは言えないでしょう。例えばレバーやウナギ、人参などに含まれる方が、よほど大量です。でももし、こういうものを食べて過剰症になっていたら、毎年土用の丑の日には大変な事になっている筈です。そうならないという事は、実際には過剰症になるほどの量を食べることは殆どない、という事です。
私はもう20年近く、毎日ビタミンAを30,000I.U.以上摂取し続けていますが、過剰症になったことはもちろんありません。それでも人間は、一度刷り込まれた情報が仮に間違っていると理解しても、最初の情報を捨て切れない生き物です。ですから今でも、ビタミンAのしっかり含まれたサプリメントを殆ど見かけないのは、こういう風評から売れないだろうと考えた販売会社が、作らないからです。
もし、ビタミンAのしっかりサプリメントを販売している会社が有ったら、それはかなり栄養学をきちんと理解した会社か、全く無知の会社かのどちらかでしょう。まさか後者の会社は無いと思いますが。
[ アスリートのための分子栄養学 ]
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