ダイエットを効果的に行うテクニック
掲載日:2017.09.05
摂取量に変化をつけるのが許される場合
さて、ダイエットを続けていくと、体重の減少がストップしてしまうプラトーにぶち当たる時がきます。このプラトーの打開策として、先程3つ例を挙げましたが、そのうち(月)についてここでは詳しく述べましょう。カロリー摂取に変化をつけることは、ベースが確立された後なら、カロリーを下げることなく、脂肪の減少を続けることにつながります。たとえば、私たちが使ってきた例、一日に2100カロリーを長い間守ってきた人を例にとります。脂肪を減らすために、彼女はカロリーを減らしませんでした。ただ、ウェイトトレーニングを週に3回加えただけです。彼女はまた、筋肉をつけることによって、より一層脂肪を減らします。筋肉の量が増えると、彼女の代謝が上がるので、一日により多くのエネルギーを燃やすようになるのです。たとえ、仕事でオフィスに9時から5時まで座っていたとしてもです。
また、ウェイトトレーニングにおける回復は非常に特殊で、有酸素運動における回復とは非常に異なることを覚えていますか。ウェイトトレーニングからの回復とは、ウェイトトレーニング中に破壊された筋肉組織を、体が“修復"し、“再び築きなおす"ことです。この特殊な回復は、カロリー(エネルギー)を必要とします。私たちが例にあげている人は、食事のカロリーを足してもいなければ、減らしてもいないので、回復に使われるエネルギーのいくらかは、蓄積されている脂肪からのものです。
ここまでは順調です。しかし、時とともに、彼女は体に変化があまり起こらなくなることに気づき、減量における壁を克服したいと思います。トレーニングの量を増やすこともできますが、すでに彼女はできるかぎりハードにトレーニングしていると感じています。そこで、カロリー摂取に変化をつける、という選択が出てくるのです。彼女のベースは、一週間に食べたカロリーを全部たし、7で割ることによってもとめられた一日の平均カロリー摂取をもとに決められていることを思い出してください。一日2100キロカロリーを続けた後、彼女は壁にぶち当たったようにみえました。しかし、以下のようにすれば、体は一時的にだまされ、脂肪を分解することができます。3日間カロリーを下げて、一日上げるのです。その仕組みを説明しましょう。
余計な炭水化物は3カ所に蓄えられる可能性があると以前言いました。筋肉、肝臓、脂肪です。2100キロカロリーで、この女性は脂肪を落とし、筋肉をつけました。彼女の体脂肪は増えていないので、彼女の筋肉における炭水化物のための貯蔵庫は、一杯ではないことが分かります。筋肉における炭水化物の蓄えが一杯だとすれば、体は炭水化物を体脂肪として蓄えるからです。彼女がプラトーに達したというのなら(たぶん適応したのでしょうが)、彼女が取っている炭水化物は、今、筋肉の貯蔵庫を満たすのに十分なのです。ですから、炭水化物からのカロリーのいくらかが、脂肪の分解を邪魔していると考えられます。これは、私の理論ですが、これから教える方法は、効果があります。しかし、それがなぜ効果があるのか、はっきりと分かる人は誰もいません。
第1章ステップ3でお話ししたガイドラインにもとづくと、この女性が取るべき炭水化物、タンパク質、脂肪の量は、こうなります。彼女の現在の体重は、一年間ウェイトトレーニングを続けていたので70kg、そのうち筋肉は55kgで、一日に2100キロカロリー食べています。2100キロカロリーの内の15%前後は脂肪からとなりますから2100×15%=315キロカロリーです。タンパク質は除脂肪体重1㎏当たり少なくとも2gは必要ですから、55×2=110gとなり、タンパク質は1グラム=4キロカロリーですから、タンパク質は440キロカロリーとなります。2100キロカロリー-315キロカロリー(脂肪)-440キロカロリー(タンパク質)=1345キロカロリー、これが炭水化物からの1日の摂取カロリーとなります。炭水化物は1g4キロカロリーですので、約336g食べる事ができます。この336gが、彼女の筋肉グリコーゲンの貯蔵庫を一杯の状態を保つのに必要な量となります。
この基となる炭水化物の摂取量が決まれば、次に摂取量に変化をつけていきます。どうするかと言いますと、3日間炭水化物を15%カットするのです。この炭水化物を減少する事で血糖値が下がり、インスリンの値も下がり、脂肪の燃焼を開始するセンシティブリパーゼというホルモンの分泌を刺激します。さらに、筋肉グリコーゲンの蓄えが低いと、脂肪が分解され、エネルギーとして使われます。336gの15%は、約50gの炭水化物です。脂肪の燃焼を促進するために、彼女は炭水化物を一日286gにカットします(336-50=286)。この286gを3日間続けた後は、再び炭水化物の摂取量を336g(2100キロカロリー)に戻します。そして、その翌日は15%増やし、386gの炭水化物を1日に取ります。その後は、このサイクルをくり返します。
何故このように、炭水化物の摂取量をサイクルさせるのでしょうか? 炭水化物の摂取量をこれまでより15%減少させた状態を続けてはなぜいけないのでしょうか? それは、カロリーを減少させたままでいると、身体は新陳代謝率を下げることにより、その下げたカロリーに順応しようとします。そして、新陳代謝が下がれば、脂肪細胞が脂肪を保持しようとしますので、体脂肪の減少はいずれストップしてしまいます。すると、さらにカロリーを下げなくてはならなくなり、結果ダイエットは失敗に終わります。
この炭水化物のローテーションでは、3日間炭水化物を少なめにしていますので、1日目、2日目、3日目は脂肪が分解されます。そして4日目には炭水化物の熱発生効果によって、取った炭水化物のいくらかは無になってしまいます。数字の上では一日336gですが、熱発生の増加のために、いくらかは熱として燃えてしまうのです。実際に残る炭水化物はもっと少なく、たぶん280gにちかい値になるでしょう。ですから、この炭水化物の摂取量を元に戻した一日だけでは、グリコーゲンの蓄えを元の状態に戻すのに十分ではありませんから、脂肪の燃焼は続きます。5日目には炭水化物を平常より高く、一日386gに増やします。いくらかは熱として燃えてしまいますが、グリコーゲンの蓄えを正常に戻すにはこれで十分です。
ここで気づいていただきたいのは、おもしろいことに、15%減らされたのは、炭水化物の摂取であり、カロリー摂取ではありません。15%少ないカロリーならば、315キロカロリーになるはずです。
(2100×0.15=315)
しかし、15%少ない炭水化物は、たったの200キロカロリーです。ですから、脂肪の減少が、非常に少ないカロリーの減少で刺激されるわけです。わたしたちは全体の炭水化物のカロリーの15%をカットしたわけであり、全体のカロリーから15%カットしたわけではありません! しかも、そのうち一日は、脂肪を蓄積することなしに、これまで以上のカロリーを取っています。このタイプのダイエットは、多くの人に喜ばれています。なぜなら、普段よりも少しカロリーを多く取れる日をもうけられるからです。カットするカロリーは、少ないほどよいのです。
ここで述べてた摂取カロリーに変化をつけるダイエット(ローテーショナルダイエット)は、新陳代謝を下げることなく脂肪の減少を続けることができますが、ベースとなるダイエットを確立していない人々は使うべきではありません。ベースダイエットは、代謝に”規則性”をもたせるために非常に重要なものであり、だからこそ、カロリー摂取の微妙な変化(減少に)体が反応するようになるのです。
さて、ダイエットを続けていくと、体重の減少がストップしてしまうプラトーにぶち当たる時がきます。このプラトーの打開策として、先程3つ例を挙げましたが、そのうち(月)についてここでは詳しく述べましょう。カロリー摂取に変化をつけることは、ベースが確立された後なら、カロリーを下げることなく、脂肪の減少を続けることにつながります。たとえば、私たちが使ってきた例、一日に2100カロリーを長い間守ってきた人を例にとります。脂肪を減らすために、彼女はカロリーを減らしませんでした。ただ、ウェイトトレーニングを週に3回加えただけです。彼女はまた、筋肉をつけることによって、より一層脂肪を減らします。筋肉の量が増えると、彼女の代謝が上がるので、一日により多くのエネルギーを燃やすようになるのです。たとえ、仕事でオフィスに9時から5時まで座っていたとしてもです。
また、ウェイトトレーニングにおける回復は非常に特殊で、有酸素運動における回復とは非常に異なることを覚えていますか。ウェイトトレーニングからの回復とは、ウェイトトレーニング中に破壊された筋肉組織を、体が“修復"し、“再び築きなおす"ことです。この特殊な回復は、カロリー(エネルギー)を必要とします。私たちが例にあげている人は、食事のカロリーを足してもいなければ、減らしてもいないので、回復に使われるエネルギーのいくらかは、蓄積されている脂肪からのものです。
ここまでは順調です。しかし、時とともに、彼女は体に変化があまり起こらなくなることに気づき、減量における壁を克服したいと思います。トレーニングの量を増やすこともできますが、すでに彼女はできるかぎりハードにトレーニングしていると感じています。そこで、カロリー摂取に変化をつける、という選択が出てくるのです。彼女のベースは、一週間に食べたカロリーを全部たし、7で割ることによってもとめられた一日の平均カロリー摂取をもとに決められていることを思い出してください。一日2100キロカロリーを続けた後、彼女は壁にぶち当たったようにみえました。しかし、以下のようにすれば、体は一時的にだまされ、脂肪を分解することができます。3日間カロリーを下げて、一日上げるのです。その仕組みを説明しましょう。
余計な炭水化物は3カ所に蓄えられる可能性があると以前言いました。筋肉、肝臓、脂肪です。2100キロカロリーで、この女性は脂肪を落とし、筋肉をつけました。彼女の体脂肪は増えていないので、彼女の筋肉における炭水化物のための貯蔵庫は、一杯ではないことが分かります。筋肉における炭水化物の蓄えが一杯だとすれば、体は炭水化物を体脂肪として蓄えるからです。彼女がプラトーに達したというのなら(たぶん適応したのでしょうが)、彼女が取っている炭水化物は、今、筋肉の貯蔵庫を満たすのに十分なのです。ですから、炭水化物からのカロリーのいくらかが、脂肪の分解を邪魔していると考えられます。これは、私の理論ですが、これから教える方法は、効果があります。しかし、それがなぜ効果があるのか、はっきりと分かる人は誰もいません。
第1章ステップ3でお話ししたガイドラインにもとづくと、この女性が取るべき炭水化物、タンパク質、脂肪の量は、こうなります。彼女の現在の体重は、一年間ウェイトトレーニングを続けていたので70kg、そのうち筋肉は55kgで、一日に2100キロカロリー食べています。2100キロカロリーの内の15%前後は脂肪からとなりますから2100×15%=315キロカロリーです。タンパク質は除脂肪体重1㎏当たり少なくとも2gは必要ですから、55×2=110gとなり、タンパク質は1グラム=4キロカロリーですから、タンパク質は440キロカロリーとなります。2100キロカロリー-315キロカロリー(脂肪)-440キロカロリー(タンパク質)=1345キロカロリー、これが炭水化物からの1日の摂取カロリーとなります。炭水化物は1g4キロカロリーですので、約336g食べる事ができます。この336gが、彼女の筋肉グリコーゲンの貯蔵庫を一杯の状態を保つのに必要な量となります。
この基となる炭水化物の摂取量が決まれば、次に摂取量に変化をつけていきます。どうするかと言いますと、3日間炭水化物を15%カットするのです。この炭水化物を減少する事で血糖値が下がり、インスリンの値も下がり、脂肪の燃焼を開始するセンシティブリパーゼというホルモンの分泌を刺激します。さらに、筋肉グリコーゲンの蓄えが低いと、脂肪が分解され、エネルギーとして使われます。336gの15%は、約50gの炭水化物です。脂肪の燃焼を促進するために、彼女は炭水化物を一日286gにカットします(336-50=286)。この286gを3日間続けた後は、再び炭水化物の摂取量を336g(2100キロカロリー)に戻します。そして、その翌日は15%増やし、386gの炭水化物を1日に取ります。その後は、このサイクルをくり返します。
何故このように、炭水化物の摂取量をサイクルさせるのでしょうか? 炭水化物の摂取量をこれまでより15%減少させた状態を続けてはなぜいけないのでしょうか? それは、カロリーを減少させたままでいると、身体は新陳代謝率を下げることにより、その下げたカロリーに順応しようとします。そして、新陳代謝が下がれば、脂肪細胞が脂肪を保持しようとしますので、体脂肪の減少はいずれストップしてしまいます。すると、さらにカロリーを下げなくてはならなくなり、結果ダイエットは失敗に終わります。
この炭水化物のローテーションでは、3日間炭水化物を少なめにしていますので、1日目、2日目、3日目は脂肪が分解されます。そして4日目には炭水化物の熱発生効果によって、取った炭水化物のいくらかは無になってしまいます。数字の上では一日336gですが、熱発生の増加のために、いくらかは熱として燃えてしまうのです。実際に残る炭水化物はもっと少なく、たぶん280gにちかい値になるでしょう。ですから、この炭水化物の摂取量を元に戻した一日だけでは、グリコーゲンの蓄えを元の状態に戻すのに十分ではありませんから、脂肪の燃焼は続きます。5日目には炭水化物を平常より高く、一日386gに増やします。いくらかは熱として燃えてしまいますが、グリコーゲンの蓄えを正常に戻すにはこれで十分です。
ここで気づいていただきたいのは、おもしろいことに、15%減らされたのは、炭水化物の摂取であり、カロリー摂取ではありません。15%少ないカロリーならば、315キロカロリーになるはずです。
(2100×0.15=315)
しかし、15%少ない炭水化物は、たったの200キロカロリーです。ですから、脂肪の減少が、非常に少ないカロリーの減少で刺激されるわけです。わたしたちは全体の炭水化物のカロリーの15%をカットしたわけであり、全体のカロリーから15%カットしたわけではありません! しかも、そのうち一日は、脂肪を蓄積することなしに、これまで以上のカロリーを取っています。このタイプのダイエットは、多くの人に喜ばれています。なぜなら、普段よりも少しカロリーを多く取れる日をもうけられるからです。カットするカロリーは、少ないほどよいのです。
ここで述べてた摂取カロリーに変化をつけるダイエット(ローテーショナルダイエット)は、新陳代謝を下げることなく脂肪の減少を続けることができますが、ベースとなるダイエットを確立していない人々は使うべきではありません。ベースダイエットは、代謝に”規則性”をもたせるために非常に重要なものであり、だからこそ、カロリー摂取の微妙な変化(減少に)体が反応するようになるのです。
ポイント
・体重の減少がストップした場合、次の3つの内の1つを行う。(日)カロリーをさらに減らす、(月)摂取カロリーに変化をつける、(火)運動量を増やし、消費カロリーを増やす。
・これまで既にきちんとした減量を続けてきているのであれば、(日)と(火)を行うことはリスクが高くなりますので、(月)を行う事をお勧めします。
・摂取カロリーに変化をつけるとは、炭水化物の摂取量に変化をつける事です。具体的に述べると、自分の取るべき最低の炭水化物の量から3日間15%カットする。次の1日は元の量に戻し、その次の日は15%多く炭水化物を食べます。
・この方法は、新陳代謝を下げることなく脂肪の燃焼を続ける事ができますが、それまできちんとしたダイエット行ってきていない人は行うべきではありません。
・体重の減少がストップした場合、次の3つの内の1つを行う。(日)カロリーをさらに減らす、(月)摂取カロリーに変化をつける、(火)運動量を増やし、消費カロリーを増やす。
・これまで既にきちんとした減量を続けてきているのであれば、(日)と(火)を行うことはリスクが高くなりますので、(月)を行う事をお勧めします。
・摂取カロリーに変化をつけるとは、炭水化物の摂取量に変化をつける事です。具体的に述べると、自分の取るべき最低の炭水化物の量から3日間15%カットする。次の1日は元の量に戻し、その次の日は15%多く炭水化物を食べます。
・この方法は、新陳代謝を下げることなく脂肪の燃焼を続ける事ができますが、それまできちんとしたダイエット行ってきていない人は行うべきではありません。
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