筋肉を発達させるためには、自分に合った食事を見つけよう
掲載日:2016.08.02
筋肉を発達させるために最も大切なニュートリションの第一歩は、あなた方一人一人に合った食事を見つけることです。ほとんどの人が、ボディビル雑誌で紹介されている方法にやみくもに従おうとしているように見えます。そうでなければ、ジムで尋ねまわり、デカイ体をした者たちから得た情報を元に食事プランを立てているようです。
これらの方法は少しばかりの成果を生むかもしれませんが、それよりも理想的な方法は、除脂肪体重に基づいたニュートリション・プロフィールを地道に作っていくことなのです。今から、脂肪をつけずに筋肉を発達させるような食事プランを作る正しい方法を詳細に説明していこうと思います。ただ単に、お気に入りのビルダーの食事をまねても、サイズは増すかもしれませんが、同時に脂肪の量も増えてしまった、なんてことが起こることもあり得ます。これから紹介する方法は、僕が知る中でベストなものです。
これらの方法は少しばかりの成果を生むかもしれませんが、それよりも理想的な方法は、除脂肪体重に基づいたニュートリション・プロフィールを地道に作っていくことなのです。今から、脂肪をつけずに筋肉を発達させるような食事プランを作る正しい方法を詳細に説明していこうと思います。ただ単に、お気に入りのビルダーの食事をまねても、サイズは増すかもしれませんが、同時に脂肪の量も増えてしまった、なんてことが起こることもあり得ます。これから紹介する方法は、僕が知る中でベストなものです。
ステップ1 除脂肪体重を知る
除脂肪体重(Lean Body Mass=LBM)とは、文字通り、脂肪を除いた体重のことです。除脂肪体重を知るもっとも簡単な方法は、体脂肪率を測ることです。仮に、体重100kgで、体脂肪率が12%の男性がいたとしましょう。彼の除脂肪体重は88kgです。計算は次のようになります。
100kg-100×0.12=88kg
除脂肪体重を知るもう一つの方法は、「もし自分に脂肪が全くついていなかったら、どのくらい体重があるだろうか?」と推測してみることです。100kgの男性なら、85~90kgくらいと推測するでしょうか。これは大体あっています。
100kg-100×0.12=88kg
除脂肪体重を知るもう一つの方法は、「もし自分に脂肪が全くついていなかったら、どのくらい体重があるだろうか?」と推測してみることです。100kgの男性なら、85~90kgくらいと推測するでしょうか。これは大体あっています。
ステップ2 必要なタンパク質量を知る
大部分のボディビルダーは(男性も女性も)、除脂肪体重1kg当たり2gのタンパク質が必要です。中には、除脂肪体重1kgあたり2.25g必要な人もいますが、大抵は前者に当てはまります。ですから、体重が100kgで除脂肪体重が88kgのボディビルダーには、1日に176kgのタンパク質が必要なのです。
2g×88=176kg
炭水化物や脂肪と違って、タンパク質は体内に溜めておくことができません。それゆえ、毎回の食事でタンパク質を多く含む食品を取ることが大切なのです。一日に2回や3回の、いや4回くらいの食事でも、増量は難しいと思います。ですから、僕は一日5回、スモールミールを取ることをお勧めします。そうすることにより、栄養が絶えず体に補給され、回復や筋発達が可能になるのです。
これはまた、一日のカロリーを分散させることにもなり、一度に取りすぎることがなくなります。一日に5回食事をするということは、タンパク質も5回に分けるということです。それゆえ、100kgのボディビルダーの場合、タンパク質を35gずつ毎回の食事で取らなければなりません。
176g÷5回=35g
1回目 35g
2回目 35g
3回目 35g
4回目 35g
5回目 35g
2g×88=176kg
炭水化物や脂肪と違って、タンパク質は体内に溜めておくことができません。それゆえ、毎回の食事でタンパク質を多く含む食品を取ることが大切なのです。一日に2回や3回の、いや4回くらいの食事でも、増量は難しいと思います。ですから、僕は一日5回、スモールミールを取ることをお勧めします。そうすることにより、栄養が絶えず体に補給され、回復や筋発達が可能になるのです。
これはまた、一日のカロリーを分散させることにもなり、一度に取りすぎることがなくなります。一日に5回食事をするということは、タンパク質も5回に分けるということです。それゆえ、100kgのボディビルダーの場合、タンパク質を35gずつ毎回の食事で取らなければなりません。
176g÷5回=35g
1回目 35g
2回目 35g
3回目 35g
4回目 35g
5回目 35g
ステップ3 基礎代謝量を知る
基礎代謝量(Basal Metabolic Rate=BMR)とは、生命を維持するのに体が必要とするカロリー量のことです。言い換えれば、脂肪や筋肉を大体エネルギー源として使わずに生きられるようなカロリーのことです。
この基礎代謝量は、ステップ1で求めた除脂肪体重を2倍し、末尾に 0 を付け加えることによって求められます。
88kg×2=176
176の末尾に 0 を付け加える=1760
この1760キロカロリーというのが、筋肉を失わないために必要な一日の最低ラインなのです。この値以下にカロリーを落としても、脂肪は減りません。それどころか、筋肉を削る結果となるのです。
この基礎代謝量は、ステップ1で求めた除脂肪体重を2倍し、末尾に 0 を付け加えることによって求められます。
88kg×2=176
176の末尾に 0 を付け加える=1760
この1760キロカロリーというのが、筋肉を失わないために必要な一日の最低ラインなのです。この値以下にカロリーを落としても、脂肪は減りません。それどころか、筋肉を削る結果となるのです。
ステップ4 摂取可能な最大カロリー量を知る
必要とされる最低限度のカロリーを求めたら、今度は最大カロリーを求めましょう。それには、先程ステップ3で求めたカロリーを2倍すればいいのです。これで、ハードワークを行うボディビルダーが、脂肪をつけることなく取ることが可能な最大カロリーが求められるはずです。
これに従うと、除脂肪体重が88kgのボディビルダーは、余分な脂肪をつけずに筋肉をつけるために、3520カロリーまでは取ってよいことになります。3520キロカロリー以上取れば、いかにハードに、いかに頻繁にトレーニングを行おうとも、筋肉が増えるよりも多くの脂肪をつけることになってしまいます。さて、今まで述べてきたことをまとめてみましょう。
体重100kgで体脂肪率12%のボディビルダーの場合、一日に176kgのタンパク質を取らなければなりません。彼の一日の摂取カロリー幅は、1760~3520キロカロリーです。なぜこんなに広い幅があるのでしょうか?それは、次のような要素を考慮に入れなければならないからです。
■ 性別
体重60kgの男性は、同じ体重60kgの女性よりも多くのカロリーが必要となります。なぜならば、女性ホルモンであるエストロゲンが脂肪の蓄積を促し、筋発達を抑制するのに対し、男性ホルモンであるテストステロンは脂肪の蓄積を抑制し、除脂肪体重の増加を促すからです。
■ 年齢
30歳以降は、体がカロリーを燃焼させる速度が、1年に1~2%ずつ落ちていきます。
■ 活動量
活動的であるほど、カロリーの消費量は増え、代謝が高まります。これは、より多くの筋肉をつける助けとなるのです。筋肉を増やすということは、除脂肪体重を増やすことであり、除脂肪体重を増やすことは、カロリー消費量を増やすことに繋がります。ヘビーウェイトトレーニングもまた、筋肉増加を促進し、その過程ではカロリーの必要量が劇的に増加します。
■ 食事内容
タンパク質が少なく、脂肪の多い食事は、体がカロリーを燃焼する速度を遅らせます。これとは逆に、一日5回の、低脂肪、中程度のタンパク質、そして十分な炭水化物から成る食事は、カロリーを燃やす速度を速めます。
■ 体組成
除脂肪体重が88kgの人が2人いるとします。一人は脂肪が少なく、もう一人は余分な脂肪をたくさんつけているとしましょう。脂肪が少ない人のほうは、ステップ4で求めた最大値に近い量のカロリーを取ることができます。これに対して、脂肪がたくさんついている人は、ステップ3で求めた最小量に近い量のカロリーに抑えるべきでしょう。なぜなら、体脂肪率が高いと、カロリーが利用される速度が遅くなるからです。逆に、体脂肪率が低いと、カロリーが使われる速度が速くなるのです。
これに従うと、除脂肪体重が88kgのボディビルダーは、余分な脂肪をつけずに筋肉をつけるために、3520カロリーまでは取ってよいことになります。3520キロカロリー以上取れば、いかにハードに、いかに頻繁にトレーニングを行おうとも、筋肉が増えるよりも多くの脂肪をつけることになってしまいます。さて、今まで述べてきたことをまとめてみましょう。
体重100kgで体脂肪率12%のボディビルダーの場合、一日に176kgのタンパク質を取らなければなりません。彼の一日の摂取カロリー幅は、1760~3520キロカロリーです。なぜこんなに広い幅があるのでしょうか?それは、次のような要素を考慮に入れなければならないからです。
■ 性別
体重60kgの男性は、同じ体重60kgの女性よりも多くのカロリーが必要となります。なぜならば、女性ホルモンであるエストロゲンが脂肪の蓄積を促し、筋発達を抑制するのに対し、男性ホルモンであるテストステロンは脂肪の蓄積を抑制し、除脂肪体重の増加を促すからです。
■ 年齢
30歳以降は、体がカロリーを燃焼させる速度が、1年に1~2%ずつ落ちていきます。
■ 活動量
活動的であるほど、カロリーの消費量は増え、代謝が高まります。これは、より多くの筋肉をつける助けとなるのです。筋肉を増やすということは、除脂肪体重を増やすことであり、除脂肪体重を増やすことは、カロリー消費量を増やすことに繋がります。ヘビーウェイトトレーニングもまた、筋肉増加を促進し、その過程ではカロリーの必要量が劇的に増加します。
■ 食事内容
タンパク質が少なく、脂肪の多い食事は、体がカロリーを燃焼する速度を遅らせます。これとは逆に、一日5回の、低脂肪、中程度のタンパク質、そして十分な炭水化物から成る食事は、カロリーを燃やす速度を速めます。
■ 体組成
除脂肪体重が88kgの人が2人いるとします。一人は脂肪が少なく、もう一人は余分な脂肪をたくさんつけているとしましょう。脂肪が少ない人のほうは、ステップ4で求めた最大値に近い量のカロリーを取ることができます。これに対して、脂肪がたくさんついている人は、ステップ3で求めた最小量に近い量のカロリーに抑えるべきでしょう。なぜなら、体脂肪率が高いと、カロリーが利用される速度が遅くなるからです。逆に、体脂肪率が低いと、カロリーが使われる速度が速くなるのです。
ステップ5 3日間の食事記録をつけてみる
食べたものすべてを書き出して、食事記録をつけることは、どのくらいのカロリーを取ればよいのかを決める助けとなります。さて、体重100kgのボディビルダーがいた場合、彼は1760キロカロリーに近い量を取るべきなのか、それとも3520キロカロリーに近い量を取るべきなのでしょうか?
まず一日に食べたものすべてを紙の上に書き出してみてください。そして、一日の総カロリーを求めましょう。同じことを2日行ってみてください。次に、3日分のカロリーを足し、3で割ります。例えば、こうです。
1日目の総カロリー 3100kcal
2日目の総カロリー 2750kcal
3日目の総カロリー 2400kcal
1日目、2日目、3日目の総カロリーを足すと、3日間の総カロリーは8250キロカロリーとなります。
8250kcal÷3日=2750kcal
この2750キロカロリーというのが、体重100kgのボディビルダーのスタート地点です。脂肪を落とすためには、一日にとるカロリーを2750キロカロリーから少し削ってみるとよいでしょう。筋量を増やすためには、一日のカロリーを2750キロカロリーより増やしてみるとよいでしょう。
ただし、決して1760キロカロリー以下に落としたり、3520キロカロリー以上取ったりしてはいけません。
まず一日に食べたものすべてを紙の上に書き出してみてください。そして、一日の総カロリーを求めましょう。同じことを2日行ってみてください。次に、3日分のカロリーを足し、3で割ります。例えば、こうです。
1日目の総カロリー 3100kcal
2日目の総カロリー 2750kcal
3日目の総カロリー 2400kcal
1日目、2日目、3日目の総カロリーを足すと、3日間の総カロリーは8250キロカロリーとなります。
8250kcal÷3日=2750kcal
この2750キロカロリーというのが、体重100kgのボディビルダーのスタート地点です。脂肪を落とすためには、一日にとるカロリーを2750キロカロリーから少し削ってみるとよいでしょう。筋量を増やすためには、一日のカロリーを2750キロカロリーより増やしてみるとよいでしょう。
ただし、決して1760キロカロリー以下に落としたり、3520キロカロリー以上取ったりしてはいけません。
ステップ6 必要な炭水化物量を知る
1gの炭水化物は4キロカロリーです。1gのタンパク質も4キロカロリーです。前記のボディビルダーは一日に176gのタンパク質を取っていますので、
176g×4kcal=704kcal
このボディビルダーは、一日に2750カロリーを取っていますので、 2750kcal-704kcal=2046kcal の炭水化物が取れるわけです。つまり、
2046kcal÷4kcal=511g
の炭水化物を一日にとることができるわけです。
ここで、一日5回に食事を分けなくてはならないことを思い出してください。この中で、量を最も多くすべき食事は、一日の最初の食事とトレーニング後の食事です。最初の食事を多くする訳は、朝に食べたカロリーは、脂肪として蓄えられにくい傾向にあるからです。朝は、カロリーを燃やす速度が遅いのです。また、トレーニング後の食事も体に燃料を補ってやる意味で量を多くしなければなりません。多くの炭水化物がトレーニング中に使われます。そのうえ、トレーニング後1時間以内に摂取されたカロリーは、脂肪として蓄えられにくいのです。疲労した筋肉はバキュームの様に働き、炭水化物を吸収するので、それらは明日のワークアウトのために筋肉中に蓄えられるのです。ですから、一日に摂取する511gの炭水化物のうち、30%は最初の食事、さらに30%はトレーニング直後の食事で取るようにした方がいいでしょう。
511gの30%=153gずつを最初の食事とトレーニングで取りましょう。そして、
153g×2=306g
511g-306g=205g
を残りの3食で取ります。ですから、
205g÷3=68g
の炭水化物を一回の食事で取ればよい、ということになります。
今言ったことをまとめてみましょう。
1回目の食事
35gのタンパク質
153gの炭水化物
2回目の食事
35gのタンパク質
68gの炭水化物
3回目の食事
35gのタンパク質
68gの炭水化物
4回目の食事
35gのタンパク質
68gの炭水化物
5回目の食事(トレーニング後)
35gのタンパク質
153gの炭水化物
176g×4kcal=704kcal
このボディビルダーは、一日に2750カロリーを取っていますので、 2750kcal-704kcal=2046kcal の炭水化物が取れるわけです。つまり、
2046kcal÷4kcal=511g
の炭水化物を一日にとることができるわけです。
ここで、一日5回に食事を分けなくてはならないことを思い出してください。この中で、量を最も多くすべき食事は、一日の最初の食事とトレーニング後の食事です。最初の食事を多くする訳は、朝に食べたカロリーは、脂肪として蓄えられにくい傾向にあるからです。朝は、カロリーを燃やす速度が遅いのです。また、トレーニング後の食事も体に燃料を補ってやる意味で量を多くしなければなりません。多くの炭水化物がトレーニング中に使われます。そのうえ、トレーニング後1時間以内に摂取されたカロリーは、脂肪として蓄えられにくいのです。疲労した筋肉はバキュームの様に働き、炭水化物を吸収するので、それらは明日のワークアウトのために筋肉中に蓄えられるのです。ですから、一日に摂取する511gの炭水化物のうち、30%は最初の食事、さらに30%はトレーニング直後の食事で取るようにした方がいいでしょう。
511gの30%=153gずつを最初の食事とトレーニングで取りましょう。そして、
153g×2=306g
511g-306g=205g
を残りの3食で取ります。ですから、
205g÷3=68g
の炭水化物を一回の食事で取ればよい、ということになります。
今言ったことをまとめてみましょう。
1回目の食事
35gのタンパク質
153gの炭水化物
2回目の食事
35gのタンパク質
68gの炭水化物
3回目の食事
35gのタンパク質
68gの炭水化物
4回目の食事
35gのタンパク質
68gの炭水化物
5回目の食事(トレーニング後)
35gのタンパク質
153gの炭水化物
チキンや魚、大豆に豆腐、全卵や卵白といったタンパク源となるような食品はすべて多少の脂肪を含んでいます。脂肪の少ないタンパク食品を選んで食べてください。
お勧めできるのは、プロテインパウダー、チキン等のホワイトミート、卵白、魚、豆腐、そして低脂肪の乳製品です。
お勧めできるのは、プロテインパウダー、チキン等のホワイトミート、卵白、魚、豆腐、そして低脂肪の乳製品です。