ビタミンB群の効果と過剰摂取
掲載日:2019.09.26
ビタミンB群にはB1やB2、B6、B12など多くの種類があるため、「B群」とまとめて呼ぶことになっています。
なおナイアシンやパントテン酸、葉酸、ビオチンなどもB群に含まれます。
〇カラダでの主な作用:B1は糖質をエネルギーに変え、B2は脂肪をエネルギーに変えるときに特に必要とされる。B6はアミノ酸がカラダの中で様々な働きをするときに必要とされる。B12は赤血球を作り、貧血を予防する。
〇不足すると:エネルギーや赤血球が上手く作れなくなるため、疲れやすくなる。またB1が不足すると脚気、B2が不足すると口内炎が出来やすくなる。
B6が不足すると鬱になりやすくなったり、不眠症になったりしやすい。B12が不足すると貧血になる。
〇摂り過ぎると:多く摂ったとしても尿に排出されてしまうため、副作用の心配は要らない。
〇多く含む食品:B1は豚肉や無精製の穀類、大豆、卵黄、野菜類、魚類。B2は乳製品やレバー、豆類、野菜類。B6はレバーや魚、メロン、キャベツ、卵、ナッツ類。B12は肉類、卵、乳製品、魚類などの動物性食品に多く含まれる。
なおビール酵母にはビタミンB群が大量に含まれる。
なおナイアシンやパントテン酸、葉酸、ビオチンなどもB群に含まれます。
〇カラダでの主な作用:B1は糖質をエネルギーに変え、B2は脂肪をエネルギーに変えるときに特に必要とされる。B6はアミノ酸がカラダの中で様々な働きをするときに必要とされる。B12は赤血球を作り、貧血を予防する。
〇不足すると:エネルギーや赤血球が上手く作れなくなるため、疲れやすくなる。またB1が不足すると脚気、B2が不足すると口内炎が出来やすくなる。
B6が不足すると鬱になりやすくなったり、不眠症になったりしやすい。B12が不足すると貧血になる。
〇摂り過ぎると:多く摂ったとしても尿に排出されてしまうため、副作用の心配は要らない。
〇多く含む食品:B1は豚肉や無精製の穀類、大豆、卵黄、野菜類、魚類。B2は乳製品やレバー、豆類、野菜類。B6はレバーや魚、メロン、キャベツ、卵、ナッツ類。B12は肉類、卵、乳製品、魚類などの動物性食品に多く含まれる。
なおビール酵母にはビタミンB群が大量に含まれる。
ビタミンB1(チアミン)
B1は糖質をエネルギーに変えると書きました。
糖質をエネルギーにする「解糖系」では、ピルビン酸が最終産物としてつくられます。
そして解糖系の次に来るのが「クエン酸サイクル(TCAサイクル)」です。
解糖系とクエン酸サイクルを橋渡しする重要な反応が、ピルビン酸をミトコンドリアに運んでアセチルCoAをつくる反応です。
この反応のとき、最初に必要となるのがビタミンB1です。
ピルビン酸はチアミンピロリン酸(TPP)に結合して「脱炭酸反応」を起こします。
これは炭酸ガスを飛ばす反応です。
この「チアミン」というのはビタミンB1のことです。
チアミンにリン酸が2つ結合すると、TPPになるのです。
そしてTPPのアセチル基がリポ酸に移り、アセチルCoAができるという流れです。
ここで1945年に発表されたRuthF.Harrellの研究を紹介しましょう。これは孤児院の子供たちを被験者として行われ、一日の食事あたりに含有されるビタミンB1の量は.9~1.0mgでした。
なお厚生労働省の指定するビタミンB1推奨量は、8~9歳の場合で1.0mgとなっています。
そしてビタミンB1摂取群は追加で一日に2mgのB1の錠剤を投与されました。もちろんプラセボ群は見分けのつかない錠剤を投与されています。
その結果、18種類の精神反応力を測定するテストを行わせたところ、ビタミンB1投与群はすべてにおいて上回り、平均で27%、成績が高かったという結果が出ています。
(※8)
また122名の女子学生を用いて行われた研究では、B1をサプリメントで摂取した群は反応速度が高まり、気分の良さや頭がクリアになった体感を得ています。(※9)
さらに一日100mgのB1を摂取したところ、ところ、運動による疲労の軽減と回復の促進が起こっています。(※10)
なおB1の吸収性を高めた「フルスルチアミン」が「アリナミン」として販売されています。
これを4週間に渡って大量に摂取したところ、運動中における疲労の軽減と乳酸やアンモニアの減少という効果が得られました。(※11)
貝類やワラビ、ゼンマイなどの山菜、鯉や鮒などの淡水魚には「アノイリナーゼ」「アノイリナーゼ」というビタミンB1を分解してしまう酵素が含まれます。
このことを知っている馬は、山菜を食べないそうです。
そのため、これらを多食するとB1が欠乏することがあります。
アノイリナーゼは加熱により分解されますので、多食する場合は加熱したほうがいいでしょう。
糖質をエネルギーにする「解糖系」では、ピルビン酸が最終産物としてつくられます。
そして解糖系の次に来るのが「クエン酸サイクル(TCAサイクル)」です。
解糖系とクエン酸サイクルを橋渡しする重要な反応が、ピルビン酸をミトコンドリアに運んでアセチルCoAをつくる反応です。
この反応のとき、最初に必要となるのがビタミンB1です。
ピルビン酸はチアミンピロリン酸(TPP)に結合して「脱炭酸反応」を起こします。
これは炭酸ガスを飛ばす反応です。
この「チアミン」というのはビタミンB1のことです。
チアミンにリン酸が2つ結合すると、TPPになるのです。
そしてTPPのアセチル基がリポ酸に移り、アセチルCoAができるという流れです。
ここで1945年に発表されたRuthF.Harrellの研究を紹介しましょう。これは孤児院の子供たちを被験者として行われ、一日の食事あたりに含有されるビタミンB1の量は.9~1.0mgでした。
なお厚生労働省の指定するビタミンB1推奨量は、8~9歳の場合で1.0mgとなっています。
そしてビタミンB1摂取群は追加で一日に2mgのB1の錠剤を投与されました。もちろんプラセボ群は見分けのつかない錠剤を投与されています。
その結果、18種類の精神反応力を測定するテストを行わせたところ、ビタミンB1投与群はすべてにおいて上回り、平均で27%、成績が高かったという結果が出ています。
(※8)
また122名の女子学生を用いて行われた研究では、B1をサプリメントで摂取した群は反応速度が高まり、気分の良さや頭がクリアになった体感を得ています。(※9)
さらに一日100mgのB1を摂取したところ、ところ、運動による疲労の軽減と回復の促進が起こっています。(※10)
なおB1の吸収性を高めた「フルスルチアミン」が「アリナミン」として販売されています。
これを4週間に渡って大量に摂取したところ、運動中における疲労の軽減と乳酸やアンモニアの減少という効果が得られました。(※11)
貝類やワラビ、ゼンマイなどの山菜、鯉や鮒などの淡水魚には「アノイリナーゼ」「アノイリナーゼ」というビタミンB1を分解してしまう酵素が含まれます。
このことを知っている馬は、山菜を食べないそうです。
そのため、これらを多食するとB1が欠乏することがあります。
アノイリナーゼは加熱により分解されますので、多食する場合は加熱したほうがいいでしょう。
※8: Mental response to added thiamine. J Nutr. 1946 Mar; 31: 283-98.
※9: Thiamine supplementation mood and cognitive functioning. Psychopharmacology (Berl). 1997 Jan; 129( 1): 66-71.
※10: Effects of thiamine supplementation on exercise-induced fatigue. Metab Brain Dis. 1996 Mar; 11( 1): 95-106.
※11:The effects of endurance training and thiamine supplementation on anti-fatigue during exercise. J Exerc Nutrition Biochem. 2013 Dec; 17( 4): 189-98. doi: 10. 5717/ jenb. 2013. 17. 4. 189. Epub 2013 Nov 17.
※9: Thiamine supplementation mood and cognitive functioning. Psychopharmacology (Berl). 1997 Jan; 129( 1): 66-71.
※10: Effects of thiamine supplementation on exercise-induced fatigue. Metab Brain Dis. 1996 Mar; 11( 1): 95-106.
※11:The effects of endurance training and thiamine supplementation on anti-fatigue during exercise. J Exerc Nutrition Biochem. 2013 Dec; 17( 4): 189-98. doi: 10. 5717/ jenb. 2013. 17. 4. 189. Epub 2013 Nov 17.
[ アスリートのための最新栄養学(上) ]