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食事の摂り方で体脂肪を燃焼させる<成長ホルモンを分泌させ、体脂肪を燃やす>

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掲載日:2016.09.16
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成長ホルモンを分泌させ、体脂肪を燃やす

夜遅く炭水化物を食べないようにしたり、一日の遅い時間の炭水化物摂取を減らしたりするもう一つの理由は、体が分泌する成長ホルモンを利用するためです。成長ホルモンは、夜、深い眠りの最初の60分に分泌されます。成長ホルモンは、脂肪を削り、筋肉は維持したいと願う人にとって役に立つものです。というのは、成長ホルモンの働きにより、体は筋量を燃やすかわりに、より多くの脂肪を燃やすからです。

成長ホルモンは、エネルギー源を適度にシフトさせるため、夜は休息時により多くの脂肪酸を燃やし、グリコーゲンや、特に体のタンパク質はより少なく燃やすようになるのです。このように、あなたの体から分泌される成長ホルモンを利用することで、筋肉を失うことなく、さらに減量することができるのです。筋肉を失うことは、ダイエットの目的を台無しにすることになります。なぜなら、筋肉の量が減れば、代謝も低くなるからです。ダイエットをしていて、代謝が落ちている人はほとんど成果が得られないので、やがてダイエットを止めてしまうことになるでしょう。

寝る前に摂取された炭水化物は、体による成長ホルモンの自然な分泌を鈍らせます。なぜなら、血糖値が高いと成長ホルモンの分泌が妨げられるからです。しかし、この時間に炭水化物を摂取しなかったり少なくすることで血糖値が低ければ、脂肪燃焼効果のあるこのホルモンの分泌が増すのです。

夕方のトレーニング後にたくさん炭水化物を取っているという人はご心配なく。たった今ウェイトを使ったエクササイズを終えたばかり、という筋肉に導かれた炭水化物は、血液中からすばやく取り除かれて筋肉にグリコーゲンとして入り、筋肉の回復を助けるためにグリコーゲンの蓄えを補充します。このため血糖値は低いままで、成長ホルモンの分泌には支障ありません。

では、この戦略を私たちが使ってきた例、ウェイトトレーニングを初めて筋量が50kgから55kgに増えた女性にあてはめてみましょう。彼女は一日に2100キロカロリー取っており、110gのタンパク質を6回に分け、それぞれの食事で約18gずつ取っています。炭水化物は一日336gで、それを毎食56gに分けて取っています。

彼女は、炭水化物は夜に蓄積されやすいという事実を、炭水化物の取り方を変えることで利用することができます。

従来の炭水化物摂取新しい炭水化物摂取
食事1   56g食事1   66g
食事2   56g食事2   66g
食事3   56g食事3   66g
食事4   56g食事4   46g
食事5   56g食事5   46g
食事6   56g食事6   46g


この例では、最後の3回の食事から10gずつ炭水化物を取り、それを最初の3回の食事に加えました。そうすることで、彼女は日中活動している間に炭水化物をエネルギーとして燃やすチャンスが持てるわけです。それに、彼女の一日の炭水化物摂取量(336g)は超えていません。

彼女がトレーニングしているなら、一日の炭水化物摂取量のうち25%を朝食で取り(夜の間は何も食べていないため、朝は血糖値が低い)、総炭水化物摂取量のもう25%をウェイトトレーニング後の食事で取ることをお勧めします。
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これを数字にしてみると、
336gの25%は、84gの炭水化物
84g(朝食)+84g(トレーニング後)=168g
336g(一日の総炭水化物摂取量)-168g(2回分の食事)=168g
168g(残り)÷4回の食事(残り)=毎回42gの炭水化物

従来の炭水化物摂取トレーニングする際の炭水化物摂取
食事1   56g食事1   84g
食事2   56g食事2   42g
食事3   56g食事3   42g
食事4   56g食事4   42g
食事5   56g食事5   42g
ウェイトトレーニングウェイトトレーニング
食事6   56g食事6   84g


※これらのとき血糖値は低めで、多分70近くでしょう。血糖値が下がったときには、体がホルモンを分泌して血糖値を上げようとします。このホルモン、グルカゴンとエピネフリンにより、体は蓄積された脂肪も使う様になります。

これが、カロリーをカットせず食事を大きく変えず、代謝を下げたり減量を困難でみじめなものにするような無理をせずに脂肪の減少を促進し、脂肪の分解を刺激する、もうひとつの方法というわけです。
ポイント

・基本的な1日3回という食事の回数を5~6回取るようにして、1回の量を少なくする。
1回の食事の量が少なければ、栄養素を効率よく吸収できる上、体脂肪として蓄積されにくい

・一番最後の食事の炭水化物の量は少なめにします。ただし、夜トレーニングを行う人はその後の食事では炭水化物をしっかりと取らなくてはなりません。
そうでなければ、筋肉の回復が弱まり、筋肉を作るぷろっせす、新陳代謝を高めるプロセスが妨げられてしまいます。

・炭水化物を多く食べてよいのは、朝食とトレーニング後の食事です。
  • 理論と実践で100%成功するダイエット ダイエットは科学だ!
    2008年10月10日第2刷発行
    著者:クリス・アセー卜
    発行者:橋本雄一
    発行所:(株)体育とスポーツ出版社