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ウエイ卜卜レーニングと食事

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掲載日:2017.04.25
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ウエイ卜卜レーニングと食事

ポイント2-29. ウエイトトレーニングを効果的に実施するためには
①タイミングの良いエネルギーの補給
②タンパク質の必要量の補給

の2つが特に重要

スポーツ選手が高いレベルのパフォーマンスを発揮するためには、さまざまな栄養素をバランスよく摂取することが重要ですが、ウエイトトレーニングを実施する際には特に、トレーニングに必要なエネルギーを十分補給することと、必要なタンパク質を十分に補給することの2つが重要なポイントといえます。

ポイント2-30. 練習の後にウエイトトレーニングを行う場合には、練習終了時に適量のエネルギーを補給する

図2-17. スポーツ選手の1日の血糖値の変動

図2-17. スポーツ選手の1日の血糖値の変動

図2-17はスポーツ選手の1日の血糖値の変動を示したものです。練習中には血糖値が大幅に低下し、練習終了時にはかなり低い水準になっています。せっかく練習後にウエイトトレーニングを実施しても、血糖値が低い状態では、筋肉の活動力はにぶり、トレーニングに対するやる気や集中力も低下しがちで、トレーニング効果も十分に得ることができません。練習とウエイトトレーニングは、実施する時間帯をできるだけ分けたほうが効果的ですが、どうしても練習後にトレーニングを行いたい場合には、練習終了時に、水分の補給と共に果汁やエネルギードリンクのような胃腸に負担をかけずにすぐに血糖値が上がる食物を摂取し、しばらく休憩してからトレーニングを開始するとよいでしょう。

ポイント2-31. ウエイトトレーニングの2~3時間前には食事を済ませておく

食事をした後に、あまり時間を空けずにウエイトトレーニングを実施すると、胃腸に負担がかかり、消化不良を起こす場合があります。ウエイトトレーニングの実施にあたっては、できれば3時間位前に食事を済ませておくことが理想的です。

ポイント2-32. ウエイトトレーニングの実施にあたっては、1日に体重1kgあたり2g程度のタンパク質を摂取する。

ウエイトトレーニングを実施すると、タンパク質の必要量が大幅に向上します。特に、スポーツ選手が筋力アップや筋肉づくりを目指す場合には、1日に体重1kgあたり2g程度のタンパク質を摂取することが必要です。タンパク質の必要量は体重に比例するため、体重の重い選手ほど多くのタンパク質を摂る必要があります。

合宿時などでは、体重や体格にかかわらず、おかずの量は同じで、足りない分をご飯のおかわりで補っていることが多いようです。これでは、体重の重い選手は、おかずから十分なタンパク質を摂取することができないうえ、ご飯を多く摂ることによってエネルギー源の過剰摂取になってしまう場合があります。体重の重い選手は、通常の食事で摂れない分のタンパク質を、単品のおかずや牛乳などを追加したり、プロテインパウダーなどの栄養補助食品を利用したりして不足分を補うようにします。
  • 競技スポーツのためのウエイトトレーニング2001年6月30日初版発行
    著者:有賀誠司
    発行者:橋本雄一
    発行所:(株)体育とスポーツ出版社

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