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軟部組織に深く関わる二つの成分、コンドロイチン硫酸とグルコサミン

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掲載日:2018.01.29
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コンドロイチン硫酸(Chondroitin Sulfate)

ヒトの骨格は、硬い骨が206個繋がって出来ています。
その骨をつないでいるのは関節や靭帯などの結合組織です。関節は、主に軟骨、滑膜、関節包から出来ています。

軟骨は、骨の先端にある滑らかな組織です。膝の関節では厚さが約5mmあり、軟骨細胞、コンドロイチン硫酸、コラーゲン、ヒアルロン酸などの軟骨基質という物質で出来ています。
コンドロイチン硫酸はこの結合組織の主要構成成分であり、蛋白質と結合したコンドロムコ蛋白として軟骨、皮膚、血管、靭帯、粘液など、身体の中に広く分布しています。

グルコサミン(Glucosamine)

最近コマーシャルでもよく聞く名前ですね。グルコサミンは、ブドウ糖にアミノ基が1つ付いた、小さな分子です。体内では、糖蛋白の成分として存在します。軟骨をスムーズに動かすのに不可欠なコンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸などは、実はグルコサミンから作られています。

軟骨は年齢と共に変性します。全身どの関節も変性しますが、特に膝の関節が変性しやすいため、関節の痛みというと膝、という図式になるのでしょう。

整形外科に行くと、カルシウムの注射をしたり、痛み止めを飲んだりなどの治療をされる方が多いようですが、軟骨を作る材料を入れない事にはなかなか改善は難しいでしょう。
コンドロイチン硫酸とグルコサミンの両方を摂取する方が、どちらかだけを摂取するよりも痛みを和らげ効果的だという結果が出ています。これは年齢的だけでなく、使い過ぎや怪我の治療でも同様です。

また、コンドロイチン硫酸は、分子量が大きいと吸収しにくい栄養素です。サプリメントで摂取する場合には、分子量の小さいものを選びましょう。

靭帯や腱を痛める怪我は、スポーツ選手には日常茶飯事的にある環境です。怪我の予防に、また怪我をしてしまって治療する時、手術後の傷口を早くくっつける時にも、コンドロイチンやグルコサミンは不可欠です。
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  • 星 真理(ほし まり)
    栄養整合栄養医学協会認定 分子栄養医学管理士
    栄養学の専門家として老若男女を問わず、一般人からトップアスリートにいたるまで、あらゆるニーズにも対応した栄養指導/栄養セミナーを個人、競技チーム、学校、企業を対象に行っている。
    著書「アスリートのための分子栄養学」(体育とスポーツ出版社)
    分子栄養学(正式名称:分子整合栄養医学)
    Ortho-Molecular Nutrition and Medicine
    ノーベル賞を2つ受賞した米国人生化学者ライナス・ポーリング博士(1901~1994年)が、栄養学と医学とを融合させて研究し、分子整合栄養医学として確立した栄養医学。

  • アスリートのための分子栄養学
    2014年3月31日初版1刷発行
    著者:星 真理
    発行者:橋本雄一
    発行所:(株)体育とスポーツ出版社


[ アスリートのための分子栄養学 ]

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