奇問・難問・珍問、何でも来い!Q&A ジュラシック木澤に聞け!!JURASSIC ANSWER 2015年1月号
[ 月刊ボディビルディング 2015年1月号 ]
掲載日:2017.06.05
2014年日本選手権を振り返って
日本選手権が終わり最初の連載になりますので、今年を振り返ってみようと思います。連載を始めてから毎年ここで反省ばかりしていますが、飽きずに読んで頂ければ幸いです。
昨年の日本選手権は、8位と過去最低の順位となりました。昨年の反省点としては「有酸素トレーニングが多くなり過ぎて身体が疲労し、迫力が随分無くなっている」ということが一番でした。しかし昨年は、どこまで絞れるか挑戦しようと決めて有酸素トレーニングのボリュームを増やしたので納得の結果でした。
その反省を生かし、今年は「有酸素トレーニングは最低限に抑えて仕上げる」というダイエット方針に変えました。
まずオフシーズンのトレーニングに関しては、より細かく細部までトレーニングできるように、分割を以下のように変えてみました。①脚前 ②ハム・カーフ ③背中(中部・下部) ④胸(上部)・肩 ⑤背中(上部)・上腕二頭筋 ⑥胸(中部・下部)・上腕三頭という内容です。
背中と胸をそれぞれ上部・中部・下部と分ける事で、より多くの種目を行う事が可能になりました。体感としては、とても良い感覚が得られバルクアップもできました。今まで背中と胸を週2回ずつトレーニングする分割は何度か取り入れた事はありますが、背中ならプル系とロウ系、胸ならプレス系とフライ系といった分け方にしていました。しかしこの方法だと、どうしても筋肉痛や怠さが残っている状態で同じ筋肉をトレーニングすることになります。今回は上部・中部・下部と分ける事で、あたかも新たな部位ができたかのようにフレッシュな状態でトレーニングできましたので、この方法はおススメできると思います。
怪我も無く順調にオフのトレーニングを行い、調整の時期に入ります。今年は久しぶりに日本クラス別選手権に出場しましたので、ダイエットは3月頃から開始しました。昨年の反省から、日本選手権への有酸素トレーニングは必要最低限にするという事にしましたので、日本クラス別に向けて、とりあえずは有酸素トレーニングは一切行なわずに調整をしました。仕上がりとしては9割程度です。同じ85kg級の相川選手の毎年の厳しい仕上がりを想像すると不安でしたが、何とか優勝することができました。
昨年の日本選手権は、8位と過去最低の順位となりました。昨年の反省点としては「有酸素トレーニングが多くなり過ぎて身体が疲労し、迫力が随分無くなっている」ということが一番でした。しかし昨年は、どこまで絞れるか挑戦しようと決めて有酸素トレーニングのボリュームを増やしたので納得の結果でした。
その反省を生かし、今年は「有酸素トレーニングは最低限に抑えて仕上げる」というダイエット方針に変えました。
まずオフシーズンのトレーニングに関しては、より細かく細部までトレーニングできるように、分割を以下のように変えてみました。①脚前 ②ハム・カーフ ③背中(中部・下部) ④胸(上部)・肩 ⑤背中(上部)・上腕二頭筋 ⑥胸(中部・下部)・上腕三頭という内容です。
背中と胸をそれぞれ上部・中部・下部と分ける事で、より多くの種目を行う事が可能になりました。体感としては、とても良い感覚が得られバルクアップもできました。今まで背中と胸を週2回ずつトレーニングする分割は何度か取り入れた事はありますが、背中ならプル系とロウ系、胸ならプレス系とフライ系といった分け方にしていました。しかしこの方法だと、どうしても筋肉痛や怠さが残っている状態で同じ筋肉をトレーニングすることになります。今回は上部・中部・下部と分ける事で、あたかも新たな部位ができたかのようにフレッシュな状態でトレーニングできましたので、この方法はおススメできると思います。
怪我も無く順調にオフのトレーニングを行い、調整の時期に入ります。今年は久しぶりに日本クラス別選手権に出場しましたので、ダイエットは3月頃から開始しました。昨年の反省から、日本選手権への有酸素トレーニングは必要最低限にするという事にしましたので、日本クラス別に向けて、とりあえずは有酸素トレーニングは一切行なわずに調整をしました。仕上がりとしては9割程度です。同じ85kg級の相川選手の毎年の厳しい仕上がりを想像すると不安でしたが、何とか優勝することができました。
今年の日本クラス別選手権。同じ85kg級に出場した相川選手との比較
話は逸れますが、今年の日本選手権に相川選手が出場しなかった事は、僕にとってとてもショックな事でした。相川選手とは深いお付き合いがあるわけではありませんが、お互いに同じような経験をし、相通ずる無言の絆があったように感じています。勝手な僕の思いですので、勘違いでしたら申し訳ありません。向かい風の中、倒れずに踏ん張るお互いの姿勢に、少なからず僕はパワーを頂いていました。また、どんな順位がコールされようと、満面の笑顔でマスキュラーポーズで観客の声援に応えポーズダウンを後にする相川選手は、アスリートのお手本のような方です。そう思われているボディビルファンの方も、大勢いると思います。また同じステージで戦える日を楽しみにしています。
さて、日本クラス別選手権から日本選手権までは3カ月。一度ダイエットした身体ですから、色々と試すのに絶好の機会です。ここで今年初めて試そうと思ったのが、水分の調整です。いわゆる“水抜き”といわれるものです。
体内の水分量が多い僕は、1日の中で体重の増減が2kgほどあります。仕事で大量の汗をかき、その後のトレーニングでも大量の汗をかきますので、その位の増減は当たり前といえます。そこに食事の際の塩分量の多い日・少ない日などの変化が重なると、毎日のようにコンディションが変化します。これは絞れている身体だと、明らかに見た目に現れます。
いかにハードな状態でステージに立てるかを考え、今年の日本選手権のステージではベストのタイミングで合わせるよう計画しました。これに関してはコンテストの3日前くらいからの調整ですが、もちろんその前にしっかり絞れていなければ意味がありません。トレーニング後の1日30分の有酸素トレーニングと、休日の朝起きてすぐの1時間の有酸素トレーニングで、9月中旬にはほぼ仕上がった状態になりました。その状態をキープし、日本選手権3日前からさらに新たな調整に入りました。
大まかな内容としては、以下の通りです。
・炭水化物は今までより早目に摂りだす→今までは前日にカーボアップしていたが、今年は3日前から摂りだして、前日は大量には摂らない
・水分と塩分は前日は控え目にする→過去に水分・塩分の調整は一切行ったことはない。
・無理に汗を出すようにはしない→今までは前日の夜・当日の朝と半身浴などで汗を出すようにしていたが、喉が渇いて水分を余計に摂りたくなるので今年は止める。
このような内容で調整しました。当日の朝水分は抜けきって、皮膚も今までにない薄さになりました。よくあるパンプしないとか攣るというような感覚も全くありません。ただ朝から頭痛がじわじわとありました。ステージでどんな風に見えるかは、コンテストが始まってみないと分からないので、今回の調整が成功なのか失敗なのかは比較審査のコール次第です。
結果はファーストコールを外れた時点で分かりました。今年に関してはセカンド、サードコールにも外れましたので、相当酷いと実感しました。画像で見ると、一回り小さくなっている自分がいました。ショックというよりは、とにかく情けなかったですね。ここ何年か不調ではありますが、より良い自分の調整方法を見つける為に、失敗を重ねる事について無駄な時間を費やしたなどと思った事は一度もありませんでした。しかし、初めて今年は明らかに無駄な時間を費やしてしまったと後悔しました。
今回自分の身体で水抜きを行った結果、最も痛感した事は「筋肉の水分も失われるのでサイズダウンは避けられない」という点です。サイズダウンしてでもハードに見える事で評価が上がるという考えもあるかもしれませんが、それでは僕の身体の良さは死んでしまうようです。因みに今回ステージで汗は一滴も出ませんでしたし、トイレも普段かなりの回数行きますが、翌日もほぼ1日トイレに行った記憶がありません。
水抜きに関しては様々な意見があるかと思いますが、僕が実験して確信した事は、
・日頃から汗を多くかき水分の出入りの激しい身体は、筋肉にも多くの水分を含んでいる。それによってボリュームがあり迫力が出る。それが水分を抜く事で良さが失われてしまう。
・水抜きが全く無駄な訳では無く、適度な水分の抜けであればプラスになる。
今回は当初の予定だった、ある程度の水分・塩分を控えるという計画を無視して、ほぼ水分・塩分を摂取しない状態になってしまいました。性格がそうさせてしまったのは言うまでもありません。一度やりだすと、もっともっとと詰めていって止まらなくなるいつもの癖です。
というわけで今年の失敗は思い出したくもありませんが、これを機に一度調整方法をリセットしてみる事にします。来年は”ジュラシック”と名付けられたあの頃の身体で必ずリベンジしてみせますので、皆様応援よろしくお願いします!
さて、日本クラス別選手権から日本選手権までは3カ月。一度ダイエットした身体ですから、色々と試すのに絶好の機会です。ここで今年初めて試そうと思ったのが、水分の調整です。いわゆる“水抜き”といわれるものです。
体内の水分量が多い僕は、1日の中で体重の増減が2kgほどあります。仕事で大量の汗をかき、その後のトレーニングでも大量の汗をかきますので、その位の増減は当たり前といえます。そこに食事の際の塩分量の多い日・少ない日などの変化が重なると、毎日のようにコンディションが変化します。これは絞れている身体だと、明らかに見た目に現れます。
いかにハードな状態でステージに立てるかを考え、今年の日本選手権のステージではベストのタイミングで合わせるよう計画しました。これに関してはコンテストの3日前くらいからの調整ですが、もちろんその前にしっかり絞れていなければ意味がありません。トレーニング後の1日30分の有酸素トレーニングと、休日の朝起きてすぐの1時間の有酸素トレーニングで、9月中旬にはほぼ仕上がった状態になりました。その状態をキープし、日本選手権3日前からさらに新たな調整に入りました。
大まかな内容としては、以下の通りです。
・炭水化物は今までより早目に摂りだす→今までは前日にカーボアップしていたが、今年は3日前から摂りだして、前日は大量には摂らない
・水分と塩分は前日は控え目にする→過去に水分・塩分の調整は一切行ったことはない。
・無理に汗を出すようにはしない→今までは前日の夜・当日の朝と半身浴などで汗を出すようにしていたが、喉が渇いて水分を余計に摂りたくなるので今年は止める。
このような内容で調整しました。当日の朝水分は抜けきって、皮膚も今までにない薄さになりました。よくあるパンプしないとか攣るというような感覚も全くありません。ただ朝から頭痛がじわじわとありました。ステージでどんな風に見えるかは、コンテストが始まってみないと分からないので、今回の調整が成功なのか失敗なのかは比較審査のコール次第です。
結果はファーストコールを外れた時点で分かりました。今年に関してはセカンド、サードコールにも外れましたので、相当酷いと実感しました。画像で見ると、一回り小さくなっている自分がいました。ショックというよりは、とにかく情けなかったですね。ここ何年か不調ではありますが、より良い自分の調整方法を見つける為に、失敗を重ねる事について無駄な時間を費やしたなどと思った事は一度もありませんでした。しかし、初めて今年は明らかに無駄な時間を費やしてしまったと後悔しました。
今回自分の身体で水抜きを行った結果、最も痛感した事は「筋肉の水分も失われるのでサイズダウンは避けられない」という点です。サイズダウンしてでもハードに見える事で評価が上がるという考えもあるかもしれませんが、それでは僕の身体の良さは死んでしまうようです。因みに今回ステージで汗は一滴も出ませんでしたし、トイレも普段かなりの回数行きますが、翌日もほぼ1日トイレに行った記憶がありません。
水抜きに関しては様々な意見があるかと思いますが、僕が実験して確信した事は、
・日頃から汗を多くかき水分の出入りの激しい身体は、筋肉にも多くの水分を含んでいる。それによってボリュームがあり迫力が出る。それが水分を抜く事で良さが失われてしまう。
・水抜きが全く無駄な訳では無く、適度な水分の抜けであればプラスになる。
今回は当初の予定だった、ある程度の水分・塩分を控えるという計画を無視して、ほぼ水分・塩分を摂取しない状態になってしまいました。性格がそうさせてしまったのは言うまでもありません。一度やりだすと、もっともっとと詰めていって止まらなくなるいつもの癖です。
というわけで今年の失敗は思い出したくもありませんが、これを機に一度調整方法をリセットしてみる事にします。来年は”ジュラシック”と名付けられたあの頃の身体で必ずリベンジしてみせますので、皆様応援よろしくお願いします!
質問募集
このコーナーでは読者からの質問を大募集しております。ジュラシック木澤選手があなたの悩みをズバリ回答してくれます。奇問・難問・珍問、何でもゴザレ!
ジュラシックを唸らせるような質問まってま~す!
注:質問内容はなるべく詳しくお書きください。食事に関してならば今の自分の食事内容を、トレーニングに関する質問でしたら今行なっている種目、頻度、セット数、レップスなどを書いて編集部までメール・手紙、FAX にてお送りください。
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