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60kg級 東京クラス別優勝者の横顔 Tokyo Weight Category 鈴木理克

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[ 月刊ボディビルディング 2009年10月号 ]
掲載日:2017.04.18

やはりアウトラインを良くしたいというのがあって、脚と背中の広がりは常に意識しています

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ラグビーをやっていたことが今の自分の基盤になっている

───優勝おめでとうございます。

鈴木 ありがとうございます。

───今回の東京クラス別60kg級と言えば、登坂選手が久々の出場ということで注目されていましたが。

鈴木 そうですね。さすがにビックリしました。やっぱり登坂さんに注目が集まっていたのも分かっていましたし、自分はファーストコールで呼ばれなかったので優勝も難しいと思っていました。

───登坂選手とは何かお話されたんですか?

鈴木 特別に話はしなかったのですが、最後に『おめでとう』と言っていただきました。
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───そうなんですか。少し話が変わるのですが、鈴木選手と言えば、今回かなり仕上がっていました。2年前、3年前の写真を見る限りでもかなり良い仕上がりなので仕上がりという面で苦労はなさらないように感じます。

鈴木 いや~、そんなことはないですよ。僕が初めて出たのが2006年の東京オープンだったんですけど、“絞る”っていう経験がそのとき初めてだったのでフラフラでした。それまではずっとラクビーをやっていて体重を増やすことしか考えたことがなかったので。

───ラクビーをやられていたことが、今の鈴木選手の基盤になっているのでしょうか?

鈴木 それはあると思います!高校の部活でラグビーを始めたんですけど、あのときは毎日やっていましたからね。今でもオフではラグビーをやっているんです。

───今でもラグビーをやっているなんて凄いですね!?

鈴木 ラグビーといっても遊びみたいなものですよ。いろんなところから人を集めて遊び感覚でやってるんです。草野球みたいな感じなので“草ラグビー”ですかね。

───“草ラグビー”ですか?なんだか面白そうですね!それでは、そのラグビーで培った体は、コンテストデビューとなった東京オープンでどれだけ通用したのですか?

鈴木 4位でしたね。このときはポージング練習とかも全くしなく、ぶっつけ本番みたいな感じでやったんです。それが悔しかったので、その後はポージングをかなり練習しましたし、小沼さんにもポージングを見ていただく機会もあってだいぶ改善されたと思います。以前は肩が上がってしまったり、背中が広がらなかったので・・・。

───それで同じ年に行われた東京クラス別で2位になったわけですね!

鈴木 そうですね。まあ欲を言えば、本当はその次の年の2007年に優勝したかったんですけどね・・・。

ケガもあってトレーニングを変えたことで体も変わった

───その2007年も残念ながら2位でした。そこから今年のコンテストまでに意識をされたことはありますか?

鈴木 やはりアウトラインを良くしたいというのがあって、脚と背中、特に背中の広がりを意識してトレーニングするようになりました。トレーニングも週5から週6に変わりました。

───どのようなトレーニングルーティーンなのですか?

鈴木 1日目に胸、2日目に腕、3日目にデッドリフト、レッグエクステンション、レッグカール、カーフレイズをやります。4日目に背中をやって、5日目に肩、6日目に脚(プレス系)をやります。
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───先ほどトレーニングを見させていただいて、レップ数はだいたい10レップスだったでしょうか?

鈴木 そうですね。以前までは重量にこだわっていたということもあって、強引に4~5レップスでやっていたのですが、今年に入ってからケガをしてしまってレップ数を10~12回に変えたんです。

───どちらをケガされたんですか?

鈴木 両肘ですね。あとは二頭や腰もやってしまいました。今年はケガが多かったです。ただそのケガもあってトレーニングを変えたことで体も変わったかなと思います。“ケガの功名”みたいなものですね。あとは、今まで減量に入ってからはオートミールをとっていたんですけど、今年は米をずっと食べていましたね。

───減量はいつ頃から入られたのですか?

鈴木 大会の3ヶ月前からですね。

───3ヶ月であそこまで仕上げることができるんですか!?

鈴木 仕事で動き回っていることが多いので、それが有酸素運動になっているかもしれません(笑)。
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───その成果が出ての優勝なんですね。先ほどお話に出ていたように、同じ階級に登坂選手がいましたが、他に気になった選手はいましたか?

鈴木 ここのジム(ゴールドジム・幕張千葉アネックス)から出てた方もいましたので、その方はもちろん意識していました。それと今回5位だった佐藤(雅明)君は特に意識していましたね。

───なぜですか?

鈴木 佐藤君は自分の出た2006年の東京オープン60kg級で優勝しているんです。“アウトラインが凄いな”と思っていて、それからは毎回佐藤君を意識していました。

───優勝したことによって佐藤選手にリベンジが果たせたんですね!

鈴木 そうですね。本当に良かったです。今年は本当に良い年になりました。
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───この調子で今後の予定も聞かせていただいてもよろしいでしょうか?

鈴木 今までは“東京クラス別をどうしてもとりたい”っていうのが自分のなかにあって、それをなんとか今年とることができたので、今はとりあえず何も考えていませんね。とりあえず家族サービスをしたいです。

───そうなんですか。関東クラス別や東京オーバーオールという場での活躍も期待しているのですが・・・。

鈴木 実は今年の11月に子供が生まれる予定なんです。それで妻が忙しい時期なのに自分が減量とかで気を遣わせたらいけないと思って来年はオフにしようと思っているんですよ。

───お子さんが生まれるんですか!?おめでとうございます!では次回のコンテスト出るときは新しい家族も一緒に応援しに来てくれるんですね!

鈴木 そうですね。毎回大会には仕事仲間もそうですけど、家族も応援しに来てくれています。そういう意味でも応援してくれる家族が増えることは楽しみですね。仕事の兼ね合いもあっていつ出場するか決めていませんが、次に出るとしたら東京クラス別の65kg級に出たいと考えています。

───新しい家族が増えるということは力になりますね!次のコンテスト出場、楽しみにしております。
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  • 鈴木理克
    1975年5月8日生
    千葉県在住
    職業:製造業
    トレーニング歴:18年
    身長:166cm
    体重:58kg(検量時)、75kg(オフシーズン)
    所属:ゴールドジム・イースト東京

[ 月刊ボディビルディング 2009年10月号 ]

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