BEEF 佐々木晋~NPCエクスカリバー出場を終えて~
[ 月刊ボディビルディング 2009年3月号 ]
掲載日:2017.04.07
今回NPCに出てみて、本当に良かったと思ってます。次は…、もちろん勝ちに行きますよ!
昨年の12月にカリフォルニア州のカルバーシティで開催されたエクスカリバー選手権に、はるばる海を渡って日本から出場した二人、佐々木晋と北井大五(実際は3名出場したが、我々が密着したのは二人)。ともに一番レベルが高いと言われるライトヘビー級に出場し、決勝(トップ5)に入ることができた。特に佐々木はJBBFのトップとしての地位を捨て、わざわざアメリカのアマチュア団体であるNPCに闘いの場を求めての出場であり、今回のデビュー戦は大会前から大いに注目されていた。
彼らはいかにしてエクスカリバーに臨み、そこで何を得て、そして今後につなげて行くのだろうか?語ってもらった。
昨年の12月にカリフォルニア州のカルバーシティで開催されたエクスカリバー選手権に、はるばる海を渡って日本から出場した二人、佐々木晋と北井大五(実際は3名出場したが、我々が密着したのは二人)。ともに一番レベルが高いと言われるライトヘビー級に出場し、決勝(トップ5)に入ることができた。特に佐々木はJBBFのトップとしての地位を捨て、わざわざアメリカのアマチュア団体であるNPCに闘いの場を求めての出場であり、今回のデビュー戦は大会前から大いに注目されていた。
彼らはいかにしてエクスカリバーに臨み、そこで何を得て、そして今後につなげて行くのだろうか?語ってもらった。
NPCに出場しようと心に決め、JBBFを脱退してから実際にステージに上がるまで、1年半ちょっとあったっと思います。自分はボディビルダーとしてのキャリアを積んで行くうちに、海外の選手と戦ってみたいという気持ちが強くなり、それなら自分がピークにいるうちに試したかったし、ボディビルの本場であるアメリカにその場を求めようと思いました。
でも、具体的にどの大会に出て、どのように調整して行くかなどの具体的なプランは立てられず、当初2008年はバルクアップに努めて、09年に挑戦しようかと考えていました。
しかし、編集部のBenさんから「何に出るの?ぐずぐずしてると年とっちゃうよ。12月のエクスカリバーで決まり!」なんて、発破をかけられて、本格的に始動しだしたのは、07年の暮れくらいでしたかね。それからとりあえず身体のキャパシティーを増やすために、十何年ぶりかに体重を100kgにしようと努めました。が、体重は中々増えてくれず、ご飯を目一杯食べた後に計ってようやく100kgといった感じまでにしか増えませんでした。
大会に向けての減量にはこれまでと同じ4ヶ月かけるつもりでしたので、8月初旬から入りました。でも、仕事やプライベートなどが忙しく、また肩のケガもあり、中々思うように減量がはかどりませんでした。自分は、大会が近づくと焦りからかトレーニングをやり過ぎてしまう傾向にあり、特にいつも甘さが指摘される臀部とハムストリングスは、やればやる程カットがぼやけてしまう状態でした。
NPCの審査はカットが重視され、多少バルクがあっても絞りが甘いと評価されない、というのは前から聞かされていましたが、自分の中ではやはリバルクにこだわりたい面もあり、ライトヘビー級のリミットである90kgを切ると食べる量を増やしたりして、90kgという体重にこだわって減量してきたと言えます。
アメリカには大会の二日前に入り、前日体重を計ったところ87kgでした。そして大会が始まる12時間前からカーボアップに入ります。自分の場合、水は控えめにしますが、カーボアップでは何でも食べます。炭水化物はもちろん、塩や油も取りますね。それが今回は水を全くのゼロにして、塩分と油もなし。炭水化物とタンパク質を取るだけにしました。そのおかげで、体内の水分がかなり抜けて、当日の検量では84.5kgまで落ちていてびっくり! 検量までに炭水化物とタンパク質はかなり食べていましたので、純粋に水分だけで3kg近く落ちたということです。
ただ、パンプアップに入ってからも水分と塩は取らなかったので筋肉が全然張らず、また自分の出番までにかなり待たされ、ステージに上がったときは萎んでいたかと思います。会場に持って行った食事は全部なくなるし、最後にはあめ玉をしゃぶっていましたから。
こんな状態でしたが、4位という結果は正直悔しいですね。審査員は結構比較を繰り返し、念入りに見ていたのですが、やはり仕上がりが重視されているのでしょう。バルクやバランスで負けていないと思った選手に、仕上がりで負けてしまったことは悔しくて仕方ありません。
でも、自分の出番が終わり、客席へ戻ると沢山の人から声をかけてもらいました。日本でも声をかけてはくれるのですが、ほとんど顔見知りとかで、見ず知らずの人からはあまりありません。全く見ず知らずの、しかも異国人である自分に“良いものは良い”と言ってくれるのは嬉しいですし、やる気にもつながります。でも、バックステージでは話をしていた係のおじさんが、自分に何度もウィンクしてくるのには参りましたが…。まあ、自分はそういった本場の雰囲気に触れたかったのも、NPCに挑戦した一つの要因です。
エクスカリバーから帰国した当初は、今年一年身体を休めてバルクアップに努めようかと思っていました。が、自分は多くの人たちに支えられているし、ボディビルをやらせてもらっているという面もあるので、出られるうちは毎年挑戦しようと心に決めました。とりあえずリベンジの意味も込めて、今年も12月のエクスカリバーに出ます。課題は仕上がりですから、今年はもう少し体重を残して、きっちり仕上げますよ。そして、あのエクスカリバーの剣をいただきます。
でも、具体的にどの大会に出て、どのように調整して行くかなどの具体的なプランは立てられず、当初2008年はバルクアップに努めて、09年に挑戦しようかと考えていました。
しかし、編集部のBenさんから「何に出るの?ぐずぐずしてると年とっちゃうよ。12月のエクスカリバーで決まり!」なんて、発破をかけられて、本格的に始動しだしたのは、07年の暮れくらいでしたかね。それからとりあえず身体のキャパシティーを増やすために、十何年ぶりかに体重を100kgにしようと努めました。が、体重は中々増えてくれず、ご飯を目一杯食べた後に計ってようやく100kgといった感じまでにしか増えませんでした。
大会に向けての減量にはこれまでと同じ4ヶ月かけるつもりでしたので、8月初旬から入りました。でも、仕事やプライベートなどが忙しく、また肩のケガもあり、中々思うように減量がはかどりませんでした。自分は、大会が近づくと焦りからかトレーニングをやり過ぎてしまう傾向にあり、特にいつも甘さが指摘される臀部とハムストリングスは、やればやる程カットがぼやけてしまう状態でした。
NPCの審査はカットが重視され、多少バルクがあっても絞りが甘いと評価されない、というのは前から聞かされていましたが、自分の中ではやはリバルクにこだわりたい面もあり、ライトヘビー級のリミットである90kgを切ると食べる量を増やしたりして、90kgという体重にこだわって減量してきたと言えます。
アメリカには大会の二日前に入り、前日体重を計ったところ87kgでした。そして大会が始まる12時間前からカーボアップに入ります。自分の場合、水は控えめにしますが、カーボアップでは何でも食べます。炭水化物はもちろん、塩や油も取りますね。それが今回は水を全くのゼロにして、塩分と油もなし。炭水化物とタンパク質を取るだけにしました。そのおかげで、体内の水分がかなり抜けて、当日の検量では84.5kgまで落ちていてびっくり! 検量までに炭水化物とタンパク質はかなり食べていましたので、純粋に水分だけで3kg近く落ちたということです。
ただ、パンプアップに入ってからも水分と塩は取らなかったので筋肉が全然張らず、また自分の出番までにかなり待たされ、ステージに上がったときは萎んでいたかと思います。会場に持って行った食事は全部なくなるし、最後にはあめ玉をしゃぶっていましたから。
こんな状態でしたが、4位という結果は正直悔しいですね。審査員は結構比較を繰り返し、念入りに見ていたのですが、やはり仕上がりが重視されているのでしょう。バルクやバランスで負けていないと思った選手に、仕上がりで負けてしまったことは悔しくて仕方ありません。
でも、自分の出番が終わり、客席へ戻ると沢山の人から声をかけてもらいました。日本でも声をかけてはくれるのですが、ほとんど顔見知りとかで、見ず知らずの人からはあまりありません。全く見ず知らずの、しかも異国人である自分に“良いものは良い”と言ってくれるのは嬉しいですし、やる気にもつながります。でも、バックステージでは話をしていた係のおじさんが、自分に何度もウィンクしてくるのには参りましたが…。まあ、自分はそういった本場の雰囲気に触れたかったのも、NPCに挑戦した一つの要因です。
エクスカリバーから帰国した当初は、今年一年身体を休めてバルクアップに努めようかと思っていました。が、自分は多くの人たちに支えられているし、ボディビルをやらせてもらっているという面もあるので、出られるうちは毎年挑戦しようと心に決めました。とりあえずリベンジの意味も込めて、今年も12月のエクスカリバーに出ます。課題は仕上がりですから、今年はもう少し体重を残して、きっちり仕上げますよ。そして、あのエクスカリバーの剣をいただきます。
ライトヘビー級の表彰。左より佐々木、2位、1位、3位、北井。
- photo:
- Ben
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