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DonKingの気になる選手!Vol.4
和製ダニー・バディラ
豊島悟 SATORU TOYOSHIMA

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[ 月刊ボディビルディング 2014年5月号 ]
掲載日:2017.09.08
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1973 年12 月10 日生まれ/ 茨城県出身/身長 161 cm、体重オフ77㎏・オン66 kg /目標とする選手:須江選手/好きな女性のタイプ :料理上手/趣味:温泉巡り戦績 /初出場 1997 年 茨城県大会 7 位、 2002 年 茨城県大会優勝、2005 年東日本大会70㎏級2位、2006 年 東日本大会 3 位、2012 年 ミスター関東9位 、2012 日本クラス別 70㎏級 10 位 、2013 年 東日本70kg 優勝・オーバーオール2位
昨年の東日本選手権で豊島選手を見た時は、福田選手、大坪選手とともにインパクトがあった。この強豪ぞろいの中でも、とりわけ異彩を放つその身体は、まさにフランコ・コロンブ!しかし、シルエットはウエストに向かいテーパードされ、後に渡辺実氏と話したが、体型はまさにダニー・バディラ!小柄ながらぎゅうぎゅうに積み込めれた筋肉は、その密度から充分に日本選手権で戦えるポテンシャルを秘めている。そんな、和製ダニー・バディラに聞いてみた。

ドン 豊島君こんにちは!さて早速なんだけど、俺も豊島君みたいにウエストが細く綺麗で筋肉ぎゅうぎゅうの選手はあまり記憶に無いんだけど、トレーニングを始めたきっかけを教えてくれ!
ダニー 僕が小5くらいの時に、私の父が自営で設備屋をやっていて、肉体労働なので凄く良い身体をしていたんです。そんな父の身体に憧れて鉄アレイなどで適当にやっていました。それから格闘技の補強で始めて、はまってしまいました。

ドン で、ジムに入会して教わったんだな?
ダニー いいえ! 公共施設の体育館で19歳の時に見よう見真似でベンチとか、とにかく腕は太くしたくてカールとかリストカールばかりやってました。

ドン それから本格的に始めてチャレンジした訳だ?いくつの時に大会に出た?
ダニー いいえ、本当に適当で、自分には師匠とかいないんですよ。23歳の時に初めて大会に出て7位でした。それから27歳の時に優勝しました。

ドン トレーニングを始めて4年目で大会初出場して7位というのは、まずまずだよな。今のダニーからすると、優勝までは少し時間がかかった感じだよな。それで、始めた頃のトレーニングは、どんな種目をやってた?
ダニー そうですね。ベンチ、スクワット、デットリフトとか、本当に基本種目と腕ばっかりですね?
02 年茨城大会優勝時

02 年茨城大会優勝時

ドン え?たったそれだけ?まじか?でも本来、素質のある奴ってのはそうなんだよ。何やっても反応してしまう。羨ましいね。努力してないもんな(笑)。不公平だよ!ここまでの話を聞いていると、俺達のトレーニングは何だったんだ?って話になるな。昔はさ、みんなライバルでネット環境なんかないからトレーニングメニューとか減量方法なんかも秘密で、月ボの何々選手のトレーニング方法なんて嘘っぱちで(笑)。だから、こそっと見て盗むみたいな。俺が始めたのは大森ボディビルセンターでそれから中野ヘルスに変わってからは選手がたくさんいたからみられたよ。月ボの東日本の俺の書いたレポート読んでくれたか?
ダニー はい、自分もう穴が空くほど何回も読み返しましたよ(笑)。

ドン わかるよ(笑)。些細なことでも褒められれば嬉しいからね?欠点なんて自分が一番よくわかってる。人に言われたくねーって感じだろ?そんな中で俺が指摘したミッドセクションについてはどう考えてる?
ダニー あれから、毎日アブベンチとかクランチを骨盤とか筋肉を意識してやっています。

ドン 腹筋はな、曲げるんじゃないんだよ。折る位置が大事で、こう胸の下で折るんだ!ほら、やってごらん?
ダニー あー、本当だ!すごいぎゅーときますね。全然違いますよ!あー、全然違う!

ドン なっ! だからポイントなんだよ、ポイント!それで優勝してからは、次は何に出た?
ダニー 次は結構空いたんですよ。仕事が忙しくて。でも本当は減量するのが嫌で(笑)。一生懸命やってるみんなには申し訳ないんですけど、遊ぶ方が楽しくて。でも基本トレーニングは大好きなんです。大会出場には真剣さがなかったです。すいません!3年空いて2005年の東日本の70㎏級で2位でした。これには自分でも驚きました。自分が2位でいいのかな?みたいな。本当は2006年にも人に勧められて大会に出場するつもりでいたんですけど、遠出するのが面倒くさくて行かなかったんです(笑)。

ドン わかるよ。出たいけど、遠征って準備とか面倒だしね。それで次は?
ダニー 次は東日本大会が栃木で近かったので70㎏級に出場しました。この時はマジで勝負かけてましたね。自分自身、過去最高の仕上がりでした。東京の内田幸二さんが出るって聞いていて、この時内田さんは関東を獲ってたので、「よーし!関東の覇者を俺が食ってやろう!」と思っていたんですよ。ところが結果は3位で、もうガッカリでしたよ。ただ、この時にドーピングで呼ばれて、嬉しかったです。噂ではドーピングに呼ばれると表彰台の可能性が高いと聞いていたので(笑)。それから今度は仕事が忙しくって一昨年ですよ。関東で9位、日本クラス70㎏で10位でした。その時に自分は肩を6年くらいやっていなかったんですよ。それまでみんなに肩が良いって褒められて、調子に乗ってました(笑)。で、日本クラス別の時に今度は肩が弱いって。

ドン 違うよな? やってねーんだよな(笑)。で去年の2013年東日本70㎏優勝!オーバーオール2位に関してはどう感じてる? また、負けた福田君に関してはどう思う?
ダニー いやー、凄いと思いましたよ。前の年の日本クラス別の控室で隣同士だったんですけど、福田さんもしばらくJBBFの大会に出てなくて二人で浦島太郎状態でみんなすげ〜な!って言ってました。そこから仲良くなって、今回福田さんが出るって聞いたのでクラス違うじゃないですか? だから、とにかく優勝して隣に立ちたかったです。

ドン そうなんだ。となるとボディビルを初めて影響を与えた選手となると福田君?
ダニー 福田さんは影響とは違うかな? 凄く気も合ったし、似ていたからかな。肉体も凄いし。勝負云々より隣に立ちたかったんです。今でも良き友です。影響を与えてくれた人は強いていえば須江さんですね。目標や憧れというより、自分自身がどう変わっていくかですね!

ドン そうなると自分だな。常に進化して行く自分? みたいな?
ダニー そう!そうです。自分はトレーニングが大好きで、その延長としてボディビル競技を真剣に大会を目指してやっています。それは自分自身どこまで行けるのか?そして応援してくれる人達に面白い物を見せてやろうというのもあります。今年は後悔したくないので全力でやりますよ。

ドン 今年は戦う土俵も変わるし、本当に楽しみにしてるよ。日本選手権も是非ファイナルに残る事を期待している。今日はどうもありがとう!
ダニー こちらこそ本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
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●後記

見た目と違ってとても豊島選手はフランクで私とは話も良く合い、弾んだ! どうせわかることだから話すけど、今年は東京登録で東京選手権にも当然出てくると思う。本当に楽しみで今からワクワクしてる。


文=千束正彦
[ 月刊ボディビルディング 2014年5月号 ]

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