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渡辺めぐみさん ビキニ初挑戦・美魔女のトレーニング

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掲載日:2017.09.01
渡辺めぐみさんオフィシャルブログより

渡辺めぐみさんオフィシャルブログより

健康に対する関心の高まりを反映するように、市場規模が右肩上がりに拡大するフィットネス業界。多くのコンテストが開催され、日々の研鑽の成果を発表する人々も増加している。

ひとりの女性がコンテスト出場に向けて自身の身体を追い込んでいる。アイドル全盛期に芸能界デビュー、「花の82年組」のひとりとしてよめきんトリオ等の活動で人気を博し、現在は女優として活動する渡辺めぐみさんだ。
BLAZE OPENにて(★)

BLAZE OPENにて(★)

真剣であることを伝えたかった

渡辺さんは、9月9日に開催されるBEEF SASAKI CLASSIC出場に向けて、ミッドブレス初台で主に堺部ヘッドパーソナルトレーナーによる指導のもと、日々トレーニングを行っている。ブログやInstagramでトレーニングの模様を紹介しているが、その多くはトレーニングの激しさを物語るのに十分すぎるほどの苦悶の表情を浮かべている。
「きついの頑張ってますから」と笑って話すが、最初の頃は知人やファンに「顔芸」とコメントされてしまうこともあったという。

「芸能人の方やタレントさんがジムやトレーニングの風景をブログやInstagramにアップするのであれば、笑顔でポーズをして『今からトレやります』みたいな写真をアップしてらっしゃる方がたぶん大半だと思うんですね。でも私は真剣にやっていることを伝えたかったことが一番だったので…もちろん綺麗な顔をしたいですよ(笑)

でも実際にトレーニングしてるところを撮ってもらうと、本当にきついから綺麗な顔をしようとしてもできません。真剣にやればやるほどトレーニングってきつくなっていくし、『きつい』と思ってから筋肉になることはトレーニングしてる方ならわかるから、その方たちに私が真剣にやっていることをわかっていただきたくてああいう写真になってしまってるんです。笑顔を探してもないんですよ(笑) 探したんですけど、ないんです。ずっとあの顔。

『周りでトレーニングをやってみたい人や興味がある人がいるならどんどん連れてらっしゃい』と堺部さんが言ってくださったので、何人か連れて行ってみると『これはマジだ』と。顔芸とかするつもりじゃなくても自分もすごい顔になっちゃう


そして、継続していくうちに周囲の反応も変わっていった。

逆に『次はどんなことをやっていくの?』という反応になりました。トレーニングで身体が変わっていくことが伝わって、肩のあたりに筋肉が浮き出てきた頃にはあれが顔芸じゃないってことがみんなにわかってもらえました。それで実際に会うと、『触っていい?』とか。女性だったら20代から50代の人まで、まず皆さんが私を見たときに腕を見て『その腕がほしい』『そういう形の腕がほしい』って言ってくれて、『頑張った甲斐があった』と感じました」

トレーニングの大切さを伝えたい

記事画像3
同年代のアイドルの多くが水着での写真集を出す中、渡辺さんは20代前半の頃には公の場から水着姿を封印した。当時を振り返り、「まさか30年後に皆さんの前で水着になってポーズをすることになるとは思わなかった」と笑いながら話す。

それにも関わらずコンテストへ出場するのは「この人は何をやりたかったのかっていう問いへのひとつの答え。『これだったんです』っていうことをお見せしたい」からだと言う。

「実際にトレーニングをスタートして今やっと4~5ヵ月で、実際に会った人の一言一言から自分がやってることは間違ってないって確信を持つことができています。

『トレーニングしたい』『健康でいたい』という世の中の流れが来ている一方で、何をどうしたらいいかわからない人がたくさんいます。また、いままでの美魔女という言葉とは違う美しさを皆さんが求め始めていることをすごく感じます。それは顔だけではなく健康であるということも含まれていて、そこには筋トレ・筋肉の大切さが関わってきます。

私は健康寿命というものをすごく意識しています。だから美しさもたまたまプラスされるだけで、本当の目的は『医療費の掛からない健康寿命をきちんと維持していたい』ということです。そこで筋力は外せないキーワードなんですね。

トレーニングの大切さをみなさんに伝えていけたらなっていう目的、年齢的な意味でも50代がそこまで頑張れるのかっていう点も踏まえて、20代~40代の方たちがコンテストに出るのとはちょっと違う目線で皆さんに見ていただけるんじゃないかなって思ってます」

医療費の掛からない身体で

渡辺めぐみさんオフィシャルブログより

渡辺めぐみさんオフィシャルブログより

トレーニングを意識し始めたのは、プライベートでのハワイ旅行。年に1度カメラマンに水着姿を撮ってもらっていたが、昨年は行くことができなかった。そして今年のお正月に撮影された写真を見て、2年前との差に驚いたのだという。

「筋トレをしたりジムに通う女性の多くは、スタイルを良くしたいとかダイエットをしたいとか、そういうことから入ると思います。私の場合は年齢が年齢だったということと、毎日を元気に過ごしたいなって思ったこと。周りで『ちょっと調子が悪いから病院に行く』って言う人が多くなって、実際に病院に行ったら『運動不足ですよ』って言われることが多いんですね。その理由を考えると、やっぱり皆さん歩かなくなってるから」

筋力と健康寿命は密接な関係があるが、日常的に運動を行っている人は決して多くはない。年齢を理由に躊躇している人や、ジムやトレーニングに興味はあるが何から始めたらいいかわからないという人も多いだろう。そのような人たちが最初の一歩を踏み出せるような提案をしたい。そして、人に何かを伝えるには説得力が必要だ。コンテスト出場を決意した背景にはそういった思いもある。

ハードなトレーニングをこなす励みになっているのは、サポートしてくれる人々への感謝の気持ちだ。

「いくら頑張っても、身体ができなくて『どうしちゃったの?』ってなっちゃったら堺部さんにも失礼になっちゃうし。私を支えてくれている人たちに応える身体ができないとダメなので…必死な顔になっちゃうんですけど(笑)」

周囲に「一緒に出ない?」とコンテスト出場を勧めてみると、40代前半ぐらいまでの年齢の人は多少興味を示す一方、40代後半以上にははっきりと断られた。それもまた逆に気持ちを奮い立たせたようだ。

「なるほどねって。だったらここで私、ひと踏ん張り頑張ろうって思えた」

最後に


好奇心からでも自分を見に来てくれた人がフィットネスのファンになってくれたらいいな、と語る渡辺さん。勝つべき相手は自分自身だ。

「人がどうとかではなくて、自分の中での“優勝”を目指します。今は自分との戦いで、人と比べてしまったら負けてしまうっていうのもあって。大会に出る当日に水着を着てスタンバイができて、自分を鏡に映したときに『よし、これは自分の想像通りにできあがってる』って思えたら幸せだな、と。

結果がどうであれ自分が頑張った証は正直に身体に出ているので、自分がどう表現できるか。素敵なショーになったらいいなと思っています」



――― 渡辺めぐみさん、ありがとうございました。
記事画像5
NPCJ BEEF SASAKI JAPAN CLASSIC
■日時
2017年9月9日(土)
開場 11:00 開演 11:30

■会場
行徳文化ホールI&I
千葉県市川市末広1-1-48

■詳細
一般社団法人NPCJ

取材協力・写真/ミッドブレス初台
写真(★)/関口洋平
TEXT by SSS-FIT

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