1985年度第2回ミスター&ミス・ジャパン・チャンピオンシップス
金城、石村、榎本、高西が優勝
ミスの部は大垣純子が2年連続優勝
7月14日=大阪市・ピロティホール
バンタム級。左から2位・川上、1位・金城、3位・山崎
川上はどこといって欠点はないが、こじんまりとまとまりすぎていて、迫力に乏しい。それに、ここ2~3年、どのコンテストにも全く同じ状態で出場していることも、マイナスになっていると思う。なんとかこの壁を破ってイメージ・チェンジを図ることが課題であろう。
金城も昨年とほぼ同じ仕上りだったが、腕と背中のキレが素晴らしく、第2ラウンドでは川上にリードを許したが、危げなく2年連続優勝を飾った。
3位、4位は共にデフィニッションを誇る東海林、山崎の両ベテランが占め、順位は昨年と入れ替って山崎が3位、東海林が4位と決った。
プレジャッジの比較審査。左が2位・川上、右が1位・金城
ポーズダウン。左から2位・川上、4位・東海林、1位・金城
バンタム級1位・金城正秀選手
バンタム級2位・川上昭雄選手
バンタム級3位・山崎義夫選手
バンタム級4位・東海林徹選手
バンタム級5位・伊藤由丈選手
バンタム級6位・伊藤長吉選手
その中で最も注目を集めたのが石村。1年半のアメリカ修行が実を結び、比較的薄かった胸もグーンと厚みを増して、カットも充分。二人の元ミスター日本を悠々と下し2連勝。
初めて70kg以下に減量し、優勝を期して臨んだ朝生は、素質的には抜群のものをもっているが、石村と比べると明らかに調整不足。肌も白いし、カットも甘かった。忙しい勤務と併行しての調整では、これ以上望むのは無理かも知れない。
長宗はここ数年では最高の仕上がりだった。菊地も持ち前のバルクにカットもあり、長宗との3~4位争いは大激戦だった。それにしても、今年46才の石村がまだまだ発達しつづけているのを見ても、朝生、長宗、菊地らにもうひとふんばりしてもらい、日本の中量級をさらに充実させてほしい。
リラックス・ポーズ。左から4位・菊地、2位・朝生、3位・長宗、1位・石村
規定ポーズ。左から4位・菊地、2位、朝生、3位・長宗、1位・石村
ライト級。左から2位・朝生、1位・石村、3位・長宗
最後の比較審査。左から2位・朝生、3位・長宗、1位・石村
ライト級1位・石村勝巳選手
ライト級2位・朝生照雄選手
ライト級3位・長宗五十夫選手
ライト級4位・菊地正幸選手
ライト級5位・塚本猛義選手
ライト級6位・広田俊彦選手
榎本の状態は、今回特別良かったというわけではなかったが、全身バランスのとれたバルクとカットはさすがで、それに、ポージングにおいても、世界の檜舞台を何回もふんだ余裕が感じられ、まったく他を寄せつけなかった。
松原、谷口は、バルクもカットも充分で、ともに最高に近い仕上がりだったが、榎本の牙城に迫るまでにはいたらなかった。
今年の大飛躍が期待された北村は減量の失敗か、プレジャッジ中に貧血のため、二度にわたり舞台から姿を消すというハプニングがあり、充分実力を発揮できなかったのが惜しまれる。脚は少し物足りなかったが、上体の出来は素晴らしく、大器の片鱗をうかがわせた。
リラックス・ポーズ。左から5位・北村、1位・榎本、4位・押方、2位・松原
規定ポーズ。左から1位・榎本、4位・押方、2位・松原、3位・谷口
ポーズダウン。左から4位・押方、2位・松原、3位・谷口、6位・宮畑
ミドル級。左から2位・松原、1位・榎本、3位・谷口
ミドル級1位・榎本正司選手
ミドル級2位・松原 博選手
ミドル級3位・谷口 明選手
ミド級4位・押方兼二選手
ミドル級5位・北村克己選手
ミドル級6位・宮畑 豊選手
優勝した高西も、まだ調整途中という感じで、昨年の実業団優勝時の状態に遠く及ばなかった。このクラスのレベルの低さで優勝をひろったという感じ。かえって2位の安部のほうが、上半身のカットと迫力では勝っていた。
規定ポーズ。左から2位・安部、3位・臼井、4位・大谷
規定ポーズ。左から3位・臼井、4位・大谷、1位・高西
最後の比較審査。左が2位・阿部、右が1位・高西
ライトヘビー級。左から3位・臼井、1位・高西、2位・安部
ライトヘビー級1位・高西文利選手
ライトヘビー級2位・安部俊宏選手
ライトヘビー級3位・臼井オサム選手
ライトヘビー級4位・大谷浩司選手
大垣は、7月25日からロンドンで行われるワールド・ゲームスに出場するため、すでに完調に仕上がっており、相変らずよく焼きこんだ肌で体脂肪を徹底的にそぎ落とし、ポージングにも余裕が感じられた。
2位の須藤は、昨年、ミス東京、ミス実業団、そして今年もミス関東を制して自信をつけ、さらにシェイプ・アップして大垣に迫ったが、全体的なカットと肌の焼き込みで大垣に一歩及ばなかった。須藤のいつも笑顔を絶やさないやさしいフェイスと、柔らかい体の線が、迫力という面でいくらかマイナスに作用しているように思える。
プロポーションのいい京都の三羽烏、中村、植村、長森が順当に3、4、6位を占めたが、日本におけるミス・ボディビル界のトップ・グループ、大垣、中尾、北沢、それにつづく飯島、須藤らを抜くには、もうひと工夫が必要のようだ。
リラックス・ポーズ。左から1位・大垣、6位・長森、吉原、4位・植村、2位・須藤
規定ポーズ。左から吉原、4位・植村、2位・須藤、弘兼
規定ポーズ。左から3位・中村、1位・大垣、6位・長森、吉原、4位・植村
ミスの部。左から2位・須藤、1位・大垣、3位・中村
ミスの部1位・大垣純子選手
ミスの部2位・須藤ゆき選手
ミスの部3位・中村美也選手
ミスの部4位・植村純子選手
ミスの部5位・神田美栄子選手
ミスの部6位・長森富子選手
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