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2015年アジアボディビル・フィットネス選手権大会 日本代表候補選手選考 第7回日本クラシックボディビル選手権大会

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[ 月刊ボディビルディング 2015年7月号 ]
掲載日:2017.06.07
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(公社)日本ボディビル・フィットネス連盟 専務理事
審査委員会委員長 中尾尚志


4月17日に迎えたアジアボディビル・フィットネス選手権大会日本代表候補選手選考大会は、第19回日本クラス別男子ボディビル・女子フィジーク選手権、第7回日本クラシックボディビル選手権のJBBF主催大会と、ミスボディフィットネス、フィットネスビキニそして、メンズフィジークのアジア選手権の選考大会を含む盛りだくさんのカテゴリーで開催された。

ファイナルの19日を含めて3日間の会期で催された選考大会の第1日目は、計量・計測がカテゴリー毎に実施され、合間をぬう様にしてアンチドーピングの講習会や、新競技の説明会が行われた。日本クラシックボディビル選手権大会だけは、身長・体重とも計測しなければならないので、選手も計測係も、一層大変な思いをしながら進められた。

第7回を迎える日本クラシックボディビル選手権大会には、7クラスに46名のエントリーがあった。各クラスで12名を超える出場者がなかったために、すべてのクラスが予選からのスタートとなった。

4月18日 セミファイナル

●162cm以下級
欠場者もなく12名の順位づけから始まったこのクラスでは、重岡1人が群を抜いていた!

今回日本クラス別60kg以下級とのダブルエントリーである。それ以外で目に留まった選手は、宮原、北村、川上、中西、加納。ところが、ファーストコールで指名されたなかには、重岡、中西、加納以外に藤原が含まれていた。ポーズにいくつかバランスの悪いものもあるが、素晴らしい大腿部と厳しい仕上がりの中西。皮膚感の仕上がりに少し不安が見える加納。この中にあって藤原の仕上がりがかなりアマク見える!

セカンドコールでは、重岡、中西、北村、川上そして宮原。川上には若干脚の弱さを感じた。

サードコールでは、北村、川上、加納、坂本、宮原の5名が呼ばれた。坂本は、脚に少々弱さをもっているが、仕上がりは良い。2回の比較審査で、川上が少し存在感を示したようだ!

フォースコールで平田、坂本、北村、宮本、藤原が指名されて、これで坂本のファイナリスト入りがほぼ確定した感じだ。

予選審査の結果、重岡と中西がパーフェクトで1位と2位。3位から5位が、それぞれ1点差で北村、加納、川上の順で、6人目のファイナリストは坂本と決定した。

●165cm以下級
石井と竹村の勝負か!?石井は日本クラス別65kg以下級とのダブルエントリー。そんな展開になりそうな雰囲気のなかで、ファーストコールに指名されたのは、竹村、石井、大庭、今村、川上の5名。絞り込んでいるのに皮膚感に仕上がりの良さを見せている竹村。石井の仕上がりも綺麗だ!とくにバックが上手く仕上がっていた。ワイド感はクラス1だが、大腿部に少々弱さを見せる大庭。仕上がりにハリがあまり感じない今村。問題のない仕上がりでも、もう少しワイド感がほしい川上。いずれにしてもこの5名のファイナリスト入りは間違いのないところだろう。さて、残る1人はだれになるのだろうか?

セカンドコール田中、大庭、川上、今村。サードコール大庭、今村、竹村、石井、吉田。フォースコール川上、吉田、田中、松下。サードコールの人選はともかく、どうやら残る1人は、吉田か田中のどちらかと云う展開になった。太さはないが、カットの凄さでアピールした吉田が少しリードか?ところで、フロントダブルバイセプスのスタンスで、あそこまで広げることは感心しない。

予選審査の結果、1位と2位を分けた竹村と石井であったが、1位票のおおかった石井が1位、2位が竹村。3位になったが、4位票も多かった今村。今村に1点差でおしくも4位の大庭。5位川上、6位吉田。

●168cm以下級
内野、田代、鎌田、国塚、柳沢の5選手が良さそうだ。この5名が、ファイナリストになることは間違いないとみたが、図らずもファーストコールは、この5名が指名されて始まった。内野はもう一絞りほしいところだ!上体のワイド感では誰にも引けをとらない田代。昨年は2位に甘んじたが、世界大会入賞のプライドにかけも今年は負けられない鎌田!国塚の仕上がりが厳しい!仕上がりはまあまあだが、今1つハリが感じられない柳沢。

セカンドコールで内野、小林、国塚、柳沢、福嶋が、そしてサードコールでは田代、小林、和田、福嶋がそれぞれ指名された。ここまで見てきてまだ6人目が見えてこない!?

フォースコールがラストコールとなって小林、赤坂、徳田が指名された。どうやら残る1人は和田か福嶋のどちらかになりそうだ!?

予選審査の結果は、1位票以外で4位票が2つも入っていた鎌田がトップ。オール2位でパーフェクトな2位に国塚。先ほどの2票の1位をもらった内野が3位。4位柳沢、5位田代そして6位の和田と、この3選手には票の割れもなく順位がついた。

●171cm以下級
このクラスの出場者は4名と少なかったが、力のある選手が揃っていた。比較もなく予選審査が終了したので、予選審査の順位通りに紹介していこう。今回は、井上の仕上がりが一際目を引いた。いかにも調子良さそうなハリとツヤがそれを物語って、ポージングにも迫力が感じられた。ただフロントリラックスで立った時に、上体が拡がっていなかったことは改善の余地がある。一方昨年出場しなく、今回に賭けてきたはずの片川に、ピンと張りつめたものが今1つ感じられない!?

決勝フリーポーズで、一気に巻き返すかが楽しみなところだ!今回の谷澤は、バランス良く仕上げて、いつもの下半身にアマさを残すこともなかった。残念だったのは椿!綺麗なフレームをもち、クラシックスタイルにいかにもピッタリなタイプなのだが、今回は調整不足を露呈してしまった。なお3位・4位の結果は、全審査員の順位が一致していた。

●175cm以下級
このクラスにはずば抜けて目立った選手は見当たらなかった。比較審査が2度行われ、ファーストコールで指名されたのは、竹内、森内、長田、及川、坂口。均整のとれたプロポーションの竹内は、フロントラットスプレッドで両肩を上げ過ぎて、僧帽筋が見えなかった!?形の良い三角筋と素晴らしい大腿部以外が未発達なのと、ワイドな上体にしては広背筋が弱い! きめ細かく仕上げてきた森内だったが、全体に細いイメージが残った。フロントリラックスの腕の構え方には違和感があった!長田はいつも通りに仕上げてきたかとおもったが、ポーズをとると肌にハリの無さが見えた。フレームに、バランスの良さが見えていた及川だが、仕上がりには少々不満が残ったし、竹内、長田と比較したら大腿部に物足りなさを感じた。厳しく仕上げてきた坂口だが、上体に比べて脚のボリューム不足が目立つ!

セカンドコールがラストになって、坂口、水宅、服部の3名が比較された。この中から1名が落とされることになる。どちらの比較にも呼ばれた坂口は安全圏か? はたして水宅か服部か?

予選審査の結果は、1位票のおおかった竹内がトップ。及川と森内は同点の2位・3位。4位長田。すべての審査員が5位につけた坂口が5位、6位には水宅が入った!

●180cm以下級
2名の出場者は、昨年メンズフィジークに挑戦していた石丸と、日本クラス別90kg以下級とダブルエントリーの田口。53才と48才の戦いである。当然比較なしの予選審査となり、すべてにおいて勝っていた田口に軍配はあがった。だが、石丸の永年のキャリアが物語るいぶし銀のようなマッスルは、どうして印象的だった。フロントリラックスで立った時に、両選手とも腕のおろし方が良くなかった。

●180cm超級
このクラスの出場者は3名。当然比較審査なしですすめられた予選審査の結果は、今井1位、山嵜2位、五十嵐が3位で、すべての審査員が順位通りの採点をした。

どの選手にしても、長身にしては筋量が伴っていない。3名に差がついたとすると仕上がり具合によるものだ!ポージングに関しては、今井のバックラットスプレッドが広げられなかったことと、五十嵐のサイドポーズが高すぎたことくらいで、もっとも問題の無かったのが山嵜か!?

4月19日 ファイナル

優勝 重岡寿典(広島)

優勝 重岡寿典(広島)

2位 中西健一(三重)/3位 北村弘行(社会人)

2位 中西健一(三重)/3位 北村弘行(社会人)

4位 加納 勉(愛知)/5位 川上利宏(宮城)/6位 坂本信一(神奈川)

4位 加納 勉(愛知)/5位 川上利宏(宮城)/6位 坂本信一(神奈川)

●162cm以下級
1位/重岡寿典
重岡にしては完璧なポージングとは言えないまでも、全体を上手く纏めていた。手足の運びのスムースさに比べて、ポーズの繋ぎに今1つ練れてないところが見られた。ジャストウェイトに仕上げてきたのは見事! 予選に引き続きパーフェクトな勝利!今回は、日本クラス別60kg以下級とのダブルウィンとなった!

2位/中西健一
曲のイメージに合っていると云えばその通りになるのだが、カンフー的な動作が入ったり、スパイダーマンのような動きをしてみたりと、独特のフリーポーズは興味深かった!体は良く仕上がって、ジャストウェイトに調整してきた。中西も重岡同様に予選・決勝共にすべて2位!

3位/北村弘行
いつもきれいに仕上げてくる選手だ! 肌の色つやにしても、日頃からの努力の賜物のような印象を受ける。ポージングの改善に取り組んだ跡も見られたが、バックポーズにまだ改善の余地がある!ウェイト調
整はマイナス3キロ。

4位/加納 勉
ソフトな仕上がりで厳しさが伝わってこなかった。ポーズとポーズの繋ぎがギコチなく、どこか自信無げな感じを受けた。上体に比べて下半身の強化が必要だ!マイナス1キロではあるが、仕上げれば多分もっと軽くなっていただろう?3位との差は3点!

5位/川上利宏
オーソドックスなポーズを淡々ととっている印象で、ともすると単調なイメージをもたれるかもしれない。良く仕上がってはいるが、バックの広がりに物足りなさを感じた。マイナス5キロは、下半身の筋量不足が原因とみた。4位とは、3位と4位と同様3点差があった。

6位/坂本信一
フリーポーズは単調とも感じたが、嫌みのないポージングでしっかり決めが出来ていたので安定感があった。マイナス1キロは、上手く仕上げてきたと云えるだろう。
優勝 石井輝男(東京)

優勝 石井輝男(東京)

2位 竹村敦司(愛知)/3位 今村 敬(宮城)

2位 竹村敦司(愛知)/3位 今村 敬(宮城)

4位 大庭範久(福岡)/5位 川上政貴(宮城)/6位 吉田秀一(富山)

4位 大庭範久(福岡)/5位 川上政貴(宮城)/6位 吉田秀一(富山)

●165cm以下級
1位/石井輝男
総合的に見て評価されたと
おもうが、フリーポーズは全体を通して終始
力みが見られ、ポーズの進め方には変化に乏
しい印象を受けた。完璧に近い調整をしてき
たうえでのマイナス1キロ! 決勝でも1位票
の多さで竹村をリード!

2位/竹村敦司
予選とまったく同じ審査結果となり、竹村のフリーポーズをもってしても予選の結果を覆すことは叶わなかったが、とりなれたポージングルーティンで、今回の仕上がりと同様無駄のないものだった。マイナス3キロが明暗を分けたか?

3位/今村 敬
なかなかのポージング巧者とみた。ポージングのツボを心得た体の捌き方には、顔の位置や表情までにも気配りができていてたのだが、今一歩の仕上がりが影響した予選よりも少し評価を上げた。

4位/大庭範久
予選で1点差だった3位の今村同様ポージングが素晴らしかった!川の流れに例えるなら、粛々と流れるのが今村なら、激しく流れて岩を削っていくのが大庭と云ったところか!曲のアクセントにポーズのキメを適格にあてて、メリハリのきいたポージングになっていた。0キロに調整してきたが、今1つ厳しさは足りなかった!

5位/川上政貴
重心のかけ方やバランスに問題のあるポーズが多かった!全体を通して単調に感じたのは、スタンスの取り方が問題で、1つのスタンスで幾つものポーズをとっていた。MAX体重に近づけるためには、大腿部のバルクアップを!!

6位/吉田秀一
規定ポーズをベースにして無難なポーズを淡々ととっている印象だった。フリーポーズで見せ場をつくるような演出もなく、最後まで同じペースのポージング。鍛えこまれた上体に比べて脚の細さが目立った!
優勝 鎌田 優(東京)

優勝 鎌田 優(東京)

2位 国塚清久(神奈川)/2位 内野 充(東京)

2位 国塚清久(神奈川)/2位 内野 充(東京)

4位 柳沢伸一(東京)/5位 田代 圭(社会人)/6位 和田信彦(静岡)

4位 柳沢伸一(東京)/5位 田代 圭(社会人)/6位 和田信彦(静岡)

●168cm以下級
1位/鎌田 優
予選で4位につけていた2人の審査員が、共に3位に上げてきた。ほぼ完ぺきに近く調整した結果がマイナスの2キロで、以前に比べると少しボリュームが落ちたのかと感じるところがあった!?シャープに決めるポージングは健在だが、ポージングルーティンには少しスムースさが足りなかった。

2位/国塚清久
厳しく仕上がった結果のジャストウェイト。ポーズに力強さも表現されて、キメもしっかりできていた。迫ってくるように感じられるポージングがいかにも国塚らしく、審査員の評価もすべて2位に統一されていた。

3位/内野 充
ハデさはそんなにあるとは思えないポージングにも、曲のアクセントに適格に合わせてくる正確さは評価できる。完璧とは言えない調整でのマイナス2キロは、バックのボリュームアップが今後の課題か! 決勝も予選と同じ審査結果であった。

4位/柳沢伸一
フリーポーズでは、予選より少し評価が下がったが、いつも通りそつのない表現ができていたとおもう。マイナス1キロは、調整が上手くいったという数字だが、調子の良いときと比べると、今1つハリが見えなかった!?

5位/田代 圭
綺麗なフレームを武器にしたポージングは、観る側にも良い印象を与えてくれる。しかし、いつもより厳しさの足りない仕上がりでマイナス2キロは、今回の調整遅れを表していたのではないか!?結果は、予選と同じ点数。

6位/和田信彦
良く絞れて、フロントリラックスではバランスのとれた立ち方を見せていたが、フリーポーズに入ると、見せ方を理解できてないようなポーズもあった。ポーズ自体バランス的な問題点も見えるが、マイナス15キロは少し問題だ!
優勝 井上裕章(静岡)

優勝 井上裕章(静岡)

2位 片川 淳(山口)/3位 谷澤一矢(神奈川)

2位 片川 淳(山口)/3位 谷澤一矢(神奈川)

4位 椿 幸仁(三重)

4位 椿 幸仁(三重)

●171cm以下級
1位/井上裕章
予選と同じ審査結果となったフリーポーズでも、仕上がりの良さを前面に出すポージングでグイグイ押してきた! マイナス2キロの体重も問題なく、とくに充実した背中を上手くアピールしていたと云える。今後正面の立ち方にも工夫して、もっと上体をワイドに見せるようにしてほしい!

2位/片川 淳
いつも通り仕上げてきたように見えるが、ポージングに入ると、以前ほど前面に迫ってくるものが感じられなかった!?

マイナス5キロも少し気になるし、フリーポーズで挽回するよりむしろ少し下げてしまった。決勝では3位票も入っていた。惜しくも日本クラス別70kg以下級とのダブル優勝とはいかなかった。

3位/谷澤一矢
予選ではオール3位だったが、フリーポーズでは、2人の審査員が2位に入れ直した。ジャストウェイトの結果が、このクラスで最も調整に成功したことを物語っていたし、いつもの独特なポージングにも一際光るものがあった。

4位/椿 幸仁
予選・決勝を通じてオール4位の結果が、今回の椿の仕上がりに表れていた。マイナス1キロも、厳しく仕上げての数字なら納得いくし、結果も変わっていたとおもう。調整不足が表情にも表れて、不安な気持ちがポージングにも見えていた。
優勝 竹内大生(鳥取)

優勝 竹内大生(鳥取)

2位 及川隆寿(岩手)/3位 森内至夫(大阪)

2位 及川隆寿(岩手)/3位 森内至夫(大阪)

4位 長田洋一(社会人)/5位 坂口俊司(大阪)/6位 水宅孝美(長野)

4位 長田洋一(社会人)/5位 坂口俊司(大阪)/6位 水宅孝美(長野)

●175cm以下級
1位/竹内大生
素晴らしいプロポーションを活かしたバランスポーズが、ワイドなフレームをより引き立たせていた。マイナス8キロは、数字の上でかなり大きいと云えるので、今後は、特に上体のバルクアップに専念しなければならないだろう!予選で4位につけていた審査員が、フリーポーズでは3位に修正していた。

2位/及川隆寿
マイナス2キロと云う、今回の仕上がりはけっして満足のいくものではないが、マッスルの付き方やフレームの良さには将来性を感じる。ポージングにも素直さが見えるし、ポージングも含めて色んなことにチャレンジしてほしい。

3位/森内至夫
エンディングで少し中途半端なところを見せてしまったが、メローな曲調に上手く合わせたポージングは、ステージダンスのような雰囲気を醸し出していた。マイナス11キロは少し驚きの数字だが、それをカバーして綺麗に仕上げていた。

4位/長田洋一
いつも感じるのは、ポージングしていて楽しそうに見えること。とりなれたルーティンを力強く表現していく様は、いつも通りのフリーポーズだった。マイナス1キロと云う仕上がりだったが、今1つ厳しさに欠けていた。

5位/坂口俊司
長い手足を大きく伸びやかに使って表現していくフリーポーズは、それなりの上手さを感じた。ただマイナス12キロは、森内と並んでクラス最軽量で、坂口の場合は特に下半身のバルク不足に問題を抱えている!

6位/水宅孝美
残念ながら、いかにも体が出来ていないというのが正直なところである! マイナス7キロも数字だけの問題ではなく、筋密度を高めるためには、今後の頑張りにかっている!
優勝 田口俊介(東京)

優勝 田口俊介(東京)

2位 石丸広史(福岡)

2位 石丸広史(福岡)

●180cm以下級
1位/田口俊介
日本クラス別90kg以下級では井上に悔しい敗北を喫したが、このクラスでは、予選・決勝を通じてパーフェクトな勝利を挙げた。マイナス2キロに仕上げてきたことには、上手くいったと云っていいだろうしまた、ポージングも無駄のないものであった。

2位/石丸広史
2人だけの戦いの相手が、仕上げてマイナス2キロ、本人がマイナス9キロ、これでは戦う前から勝負はついていた!しかし、絞り込まれて永年鍛えこまれた体からは、渋さすら感じさせるものがあった。反面ウケねらいともとられかねなかった選曲は如何なものか!?
優勝 今井良平(長崎)

優勝 今井良平(長崎)

2位 山㟢成知(東京)/3位 五十嵐樹生(富山)

2位 山㟢成知(東京)/3位 五十嵐樹生(富山)

●180cm超級
1位/今井良平 
予選・決勝を通じて1位と評価されたが、マイナス8キロでは身長に見合った体重とは言えない! ベストな状態で臨んだと思えるほど仕上がりが良かったし、ポージングにも工夫の跡がみられた。頑張ってバルクアップに努めてほしい。

2位/山嵜成知
単調にもおもえるポーズ運びだが、長い手足を大きく使って表現するポージングは、雄大でそれなりに良く考えて創られていた。マイナス17キロと云う数字は絶望的にも思えるが、今後もクラシックボディビルに出場するなら頑張ってほしい!

3位/五十嵐樹生
マイナス6キロに調整こそしてきたが、かなりアマイ仕上がりには、他の2選手と比べると大分差があった!!ポージングも経験不足なのか、決して褒められたものではなかった! 今後は特にポージング練習に励んでほしい!

7回目を迎えた日本クラシックボディビル選手権大会を観た感想を少し述べておこう。厳しく仕上げてきた選手と長身の選手には、ほとんど体重不足の傾向が見られたし、長身のクラスほどプラス体重が大きくなるのも、日本人の体格から云って不利な状況と云えなくもない。今後グローバルに活躍しようとするのなら、今大会162cm以下級で優勝した重岡が、60kg以下級でも優勝しているように、クラス別・クラシック両方のカテゴリーで結果をだせるような選手になることが望まれる!

アジア選手権日本代表候補選手選考委員会から推薦されたのは、162cm以下級Aチームに中西健一、165cm以下級Aチームに石井輝男・Bチームに竹村敦司、168cm以下級Aチームに鎌田優・Bチームに国塚清久、171cm以下級Aチームに井上裕章、175cm以下級Aチームに竹内大生、180cm以下級Aチームに田口俊介の8名。
  • 中尾尚志(なかお・たかし)
    1945年京都市生まれ (社)日本ボディビル連盟一級指導員・一級審査員
    IFBB(国際ボディビルダーズ連盟)国際審査員、
    日本体育施設協会トレーニング指導士
    (社)日本ボディビル連盟専務理事
    (社)日本ボディビル連盟審査委員会委員長
    京都府ボディビル連盟理事長
    アキレストップジム代表

[ 月刊ボディビルディング 2015年7月号 ]

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