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ミスター日本をめざして

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[ 月刊ボディビルディング 1973年5月号 ]
掲載日:2017.10.19
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デフィニション獲得に余念がない糸崎選手

 昨年10月、べスト体重より、3キロ多い78キロでミスター日本に出場した糸崎選手は、本誌4月号の 「ポージング・クリニック」で窪田登氏が指摘したとおりデフィニション不足が災いし、不運にも7位にとどまってしまった。デビュー当時から大器の折り紙をつけられ、その成 長が期待されていたが、バルクよりもデフィニションを 重要視する現在のボディ・コンテストでは当然の結果といえよう。
 コンテスト後そのことに気付いた彼は、従来行なっていた、トレーニングを大幅に改め、もっぱらデフィニションを獲得するために努力を始めたのである。もちろん食事の改善も大きな要素の一つとなった。
 トレーニングは毎日午後5時から途中休憩をはさんで9時半まで行う。5時から6時までトレーニングして30分休み、6時半から7時半までトレーニングして1時間食事、8時半から9時半までトレー二ングと、1日3時間のコースになる。また、1週6日を月水金、火木土の
二つに分け、月水金は脚、腹、上腕二頭筋、前腕、胸、火木土は首、カーフ、大腿三頭筋、肩、広背筋、上腕三頭筋を行なっている。
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 彼のトレー二ングの大きな特徴は、一つの部分に対して10種目ぐらい用意し、その日の調子によって、その中から5 6種目を選んで行うことである。したがって、興が乗ってくると同じ種目をずっと続けることもあるし、また逆に多くの種目を少しずつ行うこともあるという。回数はすべてできるだけ行い、ストリクト・スタイルで続けられなくなったらチーティング・スタイルに切りかえて極限まで行う。
 食事についての大きな変化は、炭水化物をつとめてとらないようにしたことである。ごはん、うどん、パンなどを必要最小限におさえ、脂の少ない肉、納豆、とうふ、果物、牛乳、生野菜などをとるようにしている。
 トレー二ングと食事の改良によってデフィニションをつけるとともに、ポージング面でも工夫をこらし、これまでにない新しいポーズで勝負がしたいと張り切る糸崎選手だが、今年のミスター日本にどの程度変身して現われるか大いに興味がそそられる。
1●バーへルをノドの位置に保持して行うフ口ント・スクワット。前傾姿勢がとれないので正しい姿勢でスクワットができる。

1●バーへルをノドの位置に保持して行うフ口ント・スクワット。前傾姿勢がとれないので正しい姿勢でスクワットができる。

2●ツイスティング・レッグ・レイズ。ウォーム・アップにも欠かせない運動だ。

2●ツイスティング・レッグ・レイズ。ウォーム・アップにも欠かせない運動だ。

3●ネック・フレクション・ウイズ・パートナーズ・レジスタンス。パートナーは水上彪選手。

3●ネック・フレクション・ウイズ・パートナーズ・レジスタンス。パートナーは水上彪選手。

4●上腕二頭筋のバルクを増すのに効果があるインクライン・ダンベル・力ール。糸崎選手は腕の種目をとくに好んで行なっている。

4●上腕二頭筋のバルクを増すのに効果があるインクライン・ダンベル・力ール。糸崎選手は腕の種目をとくに好んで行なっている。

5●シーテット・ラテラル・レイズ。三角筋横の部分と僧帽筋にも効く。

5●シーテット・ラテラル・レイズ。三角筋横の部分と僧帽筋にも効く。

6●シーテット・オルターニット・プレス。三角筋と上腕三頭筋に有効。

6●シーテット・オルターニット・プレス。三角筋と上腕三頭筋に有効。

7●背の運動に欠かせないチン二ング。広背筋上部の広がりを増す。

7●背の運動に欠かせないチン二ング。広背筋上部の広がりを増す。

8●上腕三頭筋を大きくするのに効果があるラット・マシン・プレス・ダウン。

8●上腕三頭筋を大きくするのに効果があるラット・マシン・プレス・ダウン。

[ 月刊ボディビルディング 1973年5月号 ]

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