金メダルねらう7人のサムライ
月刊ボディビルディング
掲載日:2017.11.29
メキシコ五輪重量あげ代表選手決まる
ご承知のとおり、重量あげ(ウェイトリフティング)は、重いバーベルを頭上に上げることにより、その記録を競うスポーツであって、バランスのとれた強健な肉体をつくりあげる体育の一手段であるボディビルディングとはその目的がちがっていますが、重量物を抵抗として用いることにより、発達したたくましい筋肉が得られる点では共通しています。
いままでに、ビルダーであると同時にリフターでもある人、ビルダーから重量あげに転向した人、あるいは逆にリフターからビルダーに転じた人がかなりたくさんおります。ボディビルと重量あげの両方で活躍した人、あるいは現に活躍している人をちょっと数えあげてみても、ジョン・グリメック、バート・エリオット、トミー・コーノをはじめとして、最近ものすごい筋肉の所有者として注目を一身に集めているセルジオ・オリバ、PHAのボブ・ガイダ、若手の新進ビルダー、デニス・ティネリーノなど、十指にあまる名前をあげることができるでしょう。これは、ボディビルと重量あげが、親類兄弟のような近しい関係にあるスポーツであるという証拠でもあります。
いままでに、ビルダーであると同時にリフターでもある人、ビルダーから重量あげに転向した人、あるいは逆にリフターからビルダーに転じた人がかなりたくさんおります。ボディビルと重量あげの両方で活躍した人、あるいは現に活躍している人をちょっと数えあげてみても、ジョン・グリメック、バート・エリオット、トミー・コーノをはじめとして、最近ものすごい筋肉の所有者として注目を一身に集めているセルジオ・オリバ、PHAのボブ・ガイダ、若手の新進ビルダー、デニス・ティネリーノなど、十指にあまる名前をあげることができるでしょう。これは、ボディビルと重量あげが、親類兄弟のような近しい関係にあるスポーツであるという証拠でもあります。
ミドル・へビー級でスナッチ125kgを行なうオリバ
さて、去る7月14〜16日の3日間、岐阜県土岐市で開かれた全日本重量あげ選手権大会兼メキシコ・オリンピック大会日本代表選手選考会の結果、7名の代表選手が決定しましたので、その素顔を次に紹介してみましょう。
ーノ関 史郎
バンタム級(56kgまで)、24才、秋田県出身。法政大学OB、秋田・八橋青年の家勤務。東京オリンピックにバンタム級3位、ジャーク137.5kg、トータル360kgの日本記録保持者、種目別最高記録は、プレス112.5kg、スナッチ112.5kg、ジャーク142.5kg、トータル360kg、身長158cm、常時体重60kg、バンタム級の選手としては大柄のほう、肩、脚腰が強くネバリのあるテクニシャン、まじめで堅実な性格の持ち主。
一ノ関史郎選手
三宅 義信
フェザー級(56〜60kg)28才、宫城県出身、法政大学OB、自衛隊体育学校所属。ローマ・オリンピックにバンタム級2位、東京オリンピックにフェザー級優勝、世界選手権5回連続優勝。スナッチ125kg、トータル397.5kgの世界記錄保持者。種目別最高記録は、プレス135kg、スナッチ125kg、ジャーク152.5kg、トータル397.5kg。身長154cm、常時体重61kg。体は小さいが、筋肉がすばらしく発達しており、脚の強さは定評がある。8年前のローマ・オリンピックのころ、すでに205kgでスクワットを行なっており、「オレは脚は強いから、とくにスクワットはやらない」といっていた。背筋は「背中にコッペパンが2つ」といわれほど、異常なまでに盛り上がっている。7名の選手中ただ1人のパパさん選手。
三宅義信選手
三宅 義行
フェザー級(56〜60kg)22才、宮城県出身。法政大学OB、ミナト興業勤務。1965年世界選手権大会バンタム級3位、1966年世界選手権大会フェザー級3位、種目別最高記録は、プレス125kg、スナッチ112.5kg、ジャーク147.5kg、トータル377.5kg。身長156cm、常時体重62kg。1966年の世界逃手椎以後ふるわず、ヒザや腰、首などの故障がつづき、一時はオリンピック出場権獲得をあやぶまれたが、よく立ちなおって代表に選ばれた。三宅義信選手の実弟。東京オリンピックのとき、兄の義信選手とまちがわれ、知らん顔してサインしたという茶目っけもある。
三宅義行選手
八田 信之
ライト級(60〜67.5kg)23才、北海道出身。中央大学OB、自家営業。1966年世界選手権大会5位。プレス135kg、スナッチ127.5kg、トータル415kgの日本記録保持者。種目別最高記録は日本記録と同じで、ジャークは160kg。身長159cm、常時体重69kg。アダ名の“クマさん”そのまま、丸みのある体に加えて力は相当なものだが、テクニックが少々もの足りないのは惜しい。おまけに、1発屋で成功率があまりよくない。性格は大陸的でおおらか。
左が八田信之選手
木村 岳夫
ライト級(60〜67.5kg)24才、福島県出身、明治大学OB、安田生命勤務。1966年世界選手権大会ライト級5位。ジャーク165kgの日本記録保持者。種目別最高記録は、プレス130kg、スナッチ120kg、ジャーク165kg、トータル410kg。身長163cm、常時体重69kg。下半身の強さにくらべ上半身が少少弱いのが玉にキズだが、ひじょうな練習熱心。あくまで自分のペースをくずさぬ着実型である。
(左端)三輪定広選手、(右端)木村岳夫選手
大内 仁
ミドル級(67.5〜75kg)25才、福島県出身。法政大学OB、警視庁勤務。東京オリンピックではミドル級3位。スナッチ145kgの世界記録保持者。種目別最高記録は、プレス142.5kg、スナッチ150kg、ジャーク175kg、トータル465kg。身長165cm、常時体重79kg。柔軟な体に加えて力が強い。スクワットは230kgを行ない、腕ずもうにはかなりの自信をもっている。練習熱心で、始めてから現在まで毎年記録を更新してきた。プレスにちょっと弱いのが難点。無口でネバリがある。
大内仁選手
三輪 定広
ミドル級(67.5~75kg)27才、愛知県出身。明治大学OB、名古屋鉄道勤務。東京オリンピックのミドル級5位。種目別最高記録はプレス135kg、スナッチ132.5kg、ジャーク170kg、トータル430kg。身長167cm、常時体重77kg。一見重量あげ選手とは思えないスマートなスタイルの持ち主。力はあまり強くないが、テクニックは最高級。東京オリンピック以後低調だったがよく体調をととのえてカムバックした。
(福田弘)
(福田弘)
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