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レスリングとボデイビル

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月刊ボディビルディング
掲載日:2017.12.06
竹松孝一
 きたる10月、メキシコで開催されるオリンピックでの優勝をめざして、朝霞の自衛隊体育学校で強化合宿をしているレスリング代表選手を訪問した。

 代表選手の強化合宿でのトレーニングはひじょうにはげしいものであったが、どの選手も元気いっぱい、疲れも見せずトレーニングにはげんでおり、どの体を見てもすばらしく発達していて、筋肉隆々としているのにはびっくりした。このように鍛えこんでいる代表選手は、オリンピックでの大活躍が大いに期待され、金メダル4個全員入賞は確実のようだ。

 今泉コーチの話では、現在代々木の研修館にはボディビル用具が完備しており、だれでもトレーニングできるようになっているので、各自が自主的にそれぞれトレーニングを行なっているとのことである。

 自衛隊体育学校のレスリング部の練習場にも、60kgのバーベル、鉄アレーなどが設置してあり、強化トレーニング終了後、バーベル、鉄アレーなどを利用してトレーニングを行なっていた。
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①、② はげしいスパーリングにハッスルする選手たち
③ レスリングは腕の力もたいせつだ。ダンベル・カールで腕力をきたえる。
 レスリングは体と体とがぶつかり合う格闘競技であるから、柔軟性、瞬発力をつけるトレーニングとともに、筋力はとくに必要とされる。そこで、筋力を倍増強化するためのボディビルを行なっていることは、ひじょうに理想的トレーニング方法といえる。

 一時代前は、レスリング選手がバーベルなどを使用したウェイト・トレーニングを行なうと、柔軟性がなくなるとか、スピードが落ちるとかの批判が多かったが、今ではそんな迷信を信じる者はだれもいない。こんごは、レスリングに適したボディビルを研究し、システマティ
ックに行なえば、さらに大きな効果が期待できるのではないだろうか。レスリング王国日本のいちだんの飛躍に大いに役立つことだろう。
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④ ディープ・ニー・ベンドで脚腰のバネをきたえる重量級のホープ川野選手。
⑤ 上半身はベンチ・プレスできたえる。ビルダー顔負けの重量でべンチ・プレスする川野選手。

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