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なんでもQ&A お答えします 1971年2月号

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月刊ボディビルディング1971年2月号
掲載日:2018.04.21

短身で悩んでいます

Q ボ歴3年、29才です。コンテスト出場を目指してガンパッテいますが、あまりにも身長が低いので不安に思っています。コンテスト出場には身長の制限があるのでしょうか。
 また、海外で短身のビルダーが大成した事実がありましたらお知らせください。現在の私の体位は身長142cm、胸囲96cm(最大)、上腕囲37cm、腹囲68Cm。
(東海市 Y·S 裝飾業)
A
 コンテスト出場には身長の制限はありません。遠慮せずに出場してください。
 短身ビルダーで大成した人では、エド・セリオウルト(カナダ)が筆頭にあげられると思いますが、彼の身長は157.2cmで、日本人ならいくらか短身という程度ですが、欧米では完全な短身の部類に入るといえましょう。
また、モナハール・エイチ(インド)は150cm足らずの短身でありながら上腕囲を42.5cmに発達させた優秀なビルダーです。そのほか150〜158cm程度の人で優秀な人はいますが、150cm以下となるとあまり見当りません。
 といっても、あくまでも、あなたのような短身では優秀なビルダーになれないということではありません。短身ながらプロポーションがよく、筋肉の発達が素晴しければコンテストで上位入賞も不可能ではありません。

短時間で効果をあげたい

Q ボ歴3年、19才です。いままで時間がなく、また、トレーニング法もよくわからなかったので、ほとんど満足にトレーニングしていません。でも、これからもボディビルは続けたいのですが、短時間でできる効果的なトレーニング方法を教えてください。
(千葉市 牧戸昌邦)
A
 短時間でできる効果的なトレーニング法といっても、特効薬のようなものはありませんが、ポイントだけをお知らせしますので、いろいろ工夫してやってみてください。
○アイソメトリック法(全力を尽して6秒間以上力を入れる)
○PHA法(数種目あるいは10種目以上選び、各種目を休みなく次から次と行なう)
○分割法(例えば、上半身と下半身をわけ、月水金は上半身、火木土は下半身を行なう)
○セット法で全身を行ないたい場合はセット数を2セット程度にして、1セット目をウォーム・アップとし、2セット目を全力を尽して行なうかまたは、両方とも全力を尽して行なう。
○とくに発達させたい部分だけを行なう方法
 以上のようにありますが、ほかにも工夫すればいろいろできます。詳細は長くなりますので省略します。

骨折

Q 19才の学生です。11才のとき左腕関節を骨折し、現在機能には別状ありませんが、少々彎曲して右腕より発育状態が悪く細いのですが、効果的な運動法をお教えください。
(豊島区要町 三浦武彦)
A
 手関節の部分の骨折のようですから、さだめし、擦骨の末端を折ったことだろうと思います。そして正しく整復されなかったために、少しまがってしまったのだと思います。
 機能には異常がないようですから、使っていけば、前腕に肉がつくのが普通です。
 前腕の筋肉は手関節を動かす筋肉、手指の屈伸をする筋肉ですから、これをよく使うことがよいのです。この意味から握力を使用したり、また、左の前腕にも力をつけるような、倒立や腕立て伏せ等をやったらよいと思います。
 このように鍛練していくと、段々と左右の差がなくなり、また、応変律というか、彎曲も真直になっていくでしよう。あせらずに、ゆっくりとおやりなさい。
胴長足短の悩み
Q 私は、いつも胴長足短に悩んでいます。ボディビルをやりながら、均整のとれた身体になれないでしょうか。両親も胴長ですが、この場合生まれつきで仕方がないでしょうか。よい方法があったらお教えください。
(大阪市大淀区 横田正雄 16才)
A 胴が長くて、脚が短いというのは日本人の共通の悩みだろうと思います。ホッテントット人のお尻が後ろにとび出しているように、民族によって、一つの体型があります。それ故、この均整をあなた一代で矯正していこうということは無理なことです。
 しかし、あなた自身も気がついておられることと思いますが、最近は平均身長も高くなり、胴と脚との均整もだんだんとよくなってきています。
 しかし、生まれついた時に、均整というものはある程度運命づけられていてその素質は後天的には少ししか影響を与えうるに過ぎません。
 もちろん、絶対にできないというのではありません。
 あなたの場合は16才で、今が一番成長する時です。それ故、脚に刺激が加わるような運動をやってごらんなさい。走るとか、跳躍をするとか、完全にはあなたの希望は達せられないまでも少くとも、努力しないよりはましです。それから、日常生活でも、なるべく座らないようにすべきでしよう。

胴まわりを大きくしたい

Q 胴回りが他の人に比べて細いので、腹筋の運動を止めています。そのためか、息を大きく吸うとあばら骨がはっきりと出てしまいます。どうしたらよいでしょうか。
 かえって腹筋運動をした方がよいのでしようか。
(立川市 K·T生)
A
 胴回りを細くするのに苦労している人が多いのですが、あなたの場合珍しいと思います。
 腹筋の運動をすると、腹部の脂肪がとれ、引き締ってきますから細くはなります。そして一般に下垂しがちな臓器を正常な位置に保つためにも是非必要で、胃腸が悪い人が腹筋の運動をしたために、消化器管の機能が活発になり、非常に丈夫になった例もありますから、腹筋運動はつづけられた方が良いと思います。
 ただ、バーベル運動を行なっていると、あらゆる種目に腹筋が作用しますから、自然、腹筋運動をしていることになります。
 あなたの場合、あばら骨がはっきり見えるほど出ているそうですが、これは腹筋運動をしたから出るようになったのではなく、皮下脂肪がうすいためだと思います。
 いわゆるデブと呼ばれる人は、非常に皮下脂肪が厚いため、骨がかくれてしまって表面から見えませんが、うすい人は、外部からはっきりと見ることができます。要するにやせているということです。それ故、運動をどんどん行なっていけば、自然にかくれるようになってきます。種目としてはベンチ・プレス、ベント・アーム・プル・オーバー、ダンベル・ラタラル・レイズ等が効果があると思います。
筋肉がついてくれば、腹部は自然に太くなってきます。
(JBBA技術委員会)
月刊ボディビルディング1971年2月号

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