<初・中級者コーナー>②
スタンディング・バック・プレスとプルオーバー
月刊ボディビルディング1971年4月号
掲載日:2018.02.22
いよいよ春です。ねむっていた草や木も、冬眠していた昆虫も、一せいに活動をはじめる季節になりました。初・中級者の皆さんも張り切ってトレーニングしてください。
さて、今月は、スタンディング・バック・プレスとプルオーバーの解説をしましょう。
さて、今月は、スタンディング・バック・プレスとプルオーバーの解説をしましょう。
スタンディング・バック・プレス
<概説>スタンディング・プレスの変型であるこの種目は、別名、ビハインド・ネック・プレスと呼ばれ、バック・プレス、ネック・プレスなどと略称されてもいます。
この種目は、スタンディング・プレスと比べると、肩の発達には、より効果的と考えられ、中・上級者に広く愛好されており、欧米のビルダーの肩のトレーニング・スケジュールには、必ずといってよいほど取り入れられています。
<準備姿勢>両足を肩幅ぐらいに開き、バーベルを肩幅より広く、両手でオーバー・グリップに握り、一気に肩まで持ち上げ、いったん頭上に押し上げて、首の後ろの肩におろしてのせ、胸を張って、真っ直ぐ立ち、視線を前方に向け、重心が安定したら準備姿勢完了です。
<運動動作>次いで、真っ直ぐ頭上にバーベルを押し上げ、両腕を十分伸ばして、再び、首の後ろの肩にゆっくりおろし、それをくり返します。
<呼吸>上げながら息を吐き、おろしながら吸っても、その逆でもよい。
<回数・セット・休息>10回ずつ2分前後の休息を入れて3セットほど行なえばよいでしよう。筋力の養成を主目的とするなら5~6回ずつ3~4分ーの休息を入れて5セットぐらい行なえばよいでしよう。
<効果>三角筋、僧帽筋、上腕三頭筋
<注意>握り幅が肩幅より狭いと、上腕三頭筋に効果が高まり、広めに持つと三角筋に効果的になる。しかし、広すぎると、手首を痛めやすく、必ずしも、三角筋に効果的といえなくなる傾向があります。
運動中は、からだを直立にさせるより、いくらか上体を前方に出すようにして、胸を張ると運動しやすい。
バーベルは、十分両腕を伸ばして頭上に上げ、肩までおろすとよく、耳の高さぐらいしかおろさないやり方は効果的ではない。
この種目は、スタンディング・プレスと比べると、肩の発達には、より効果的と考えられ、中・上級者に広く愛好されており、欧米のビルダーの肩のトレーニング・スケジュールには、必ずといってよいほど取り入れられています。
<準備姿勢>両足を肩幅ぐらいに開き、バーベルを肩幅より広く、両手でオーバー・グリップに握り、一気に肩まで持ち上げ、いったん頭上に押し上げて、首の後ろの肩におろしてのせ、胸を張って、真っ直ぐ立ち、視線を前方に向け、重心が安定したら準備姿勢完了です。
<運動動作>次いで、真っ直ぐ頭上にバーベルを押し上げ、両腕を十分伸ばして、再び、首の後ろの肩にゆっくりおろし、それをくり返します。
<呼吸>上げながら息を吐き、おろしながら吸っても、その逆でもよい。
<回数・セット・休息>10回ずつ2分前後の休息を入れて3セットほど行なえばよいでしよう。筋力の養成を主目的とするなら5~6回ずつ3~4分ーの休息を入れて5セットぐらい行なえばよいでしよう。
<効果>三角筋、僧帽筋、上腕三頭筋
<注意>握り幅が肩幅より狭いと、上腕三頭筋に効果が高まり、広めに持つと三角筋に効果的になる。しかし、広すぎると、手首を痛めやすく、必ずしも、三角筋に効果的といえなくなる傾向があります。
運動中は、からだを直立にさせるより、いくらか上体を前方に出すようにして、胸を張ると運動しやすい。
バーベルは、十分両腕を伸ばして頭上に上げ、肩までおろすとよく、耳の高さぐらいしかおろさないやり方は効果的ではない。
(スタンディング・バック・プレス)
プルオーバー
<概説>
一般に行なわれるプルオーバーには、ストレート・アーム(腕を伸ばしたまま行なう)と、ベント・アーム(腕を曲げたまま行なう)のふたとおりあります。
プルオーバーは、胸郭を拡大させる効果があるとともに、広背筋の発達も促します。この種目は、ベンチ・プレス、ラタラル・レイズと同様、主要な胸部鍛練種目のひとつです。
<準備姿勢>バーベルを肩幅より狭く、両手でオーパー・グリップに握り一気に肩まで持ち上げ、両腕の肘を曲げて、鎖骨のあたりに支持し、ベンチに腰掛け、背中を丸めるようにして、あお向けになる。その時、ベンチの端から頭を出しても、出さなくてもよい
そして、胸上に真っ直ぐ両腕を伸ばし視線をバーに向けると準備姿勢完了です(ストレート・アーム・プルオーバー)
べンチの一端のそばにバーベルを置き、バーベルを置いてある方に頭を向け、ベンチにあお向けに横たわり、べンチの端から頭を出し、手の平を上に向け、バーベルを肩幅より狭く両手で握り、胸上に引きよせて、両腕の肘を曲げて、視線をバーに向けると準備姿勢完了です(ベント・アーム・プルオーバー)
<運動動作>次いで、両腕を伸ばしたまま、頭頂部前方の床の方に、できるだけ深く下げ、両腕を曲げることなく、胸上に引き上げ、くり返します。(ストレート・アーム・プルオーバー)
次いで、両肘を曲げ、内側に心持ちしめるようにして、顔にバーベルをそわせるようにしながら、頭の下方の床に十分下げ、やはり、顔にそわせるようにして、両腕の肘を曲げたまま、バーベルを胸上に引きよせくり返します(ベント・アーム・プルオーバー)
<呼吸>ストレート・アーム、ベント・アームどちらもバーベルを下げながら息を吸い、引きよせながら吐くとよい。
<回数、セット、休息>10回ずつ2分前後の休息を入れ3セットも行なえばよいでしよう。
<効果>胸郭の拡大、大胸筋、広背筋、前鋸筋、上腕三頭筋、三角筋。
<注意>どちらも、運動中は、バーを見ながら行なうと運動しやすい。スクワットを行なった直後の呼吸の激しい時に、プルオーバーを行なうと、胸郭の拡大によいと考えられている。
握り幅は、一般に、どちらも、握りこぶしひとつ分ぐらいの間隔をあけるとよい。広く握るにしても、肩幅以上に広く握るのは好ましくない。
運動中両足は、床に置いても、ベンチにのせてもよい。
ストレート・アーム・プルオーバーを行なう時に、ベンチが低くて、運動範囲が狭いという場合は、ベンチの一端(頭を置く方)の脚の下に木片などをつんで高くするとよい。
一般に行なわれるプルオーバーには、ストレート・アーム(腕を伸ばしたまま行なう)と、ベント・アーム(腕を曲げたまま行なう)のふたとおりあります。
プルオーバーは、胸郭を拡大させる効果があるとともに、広背筋の発達も促します。この種目は、ベンチ・プレス、ラタラル・レイズと同様、主要な胸部鍛練種目のひとつです。
<準備姿勢>バーベルを肩幅より狭く、両手でオーパー・グリップに握り一気に肩まで持ち上げ、両腕の肘を曲げて、鎖骨のあたりに支持し、ベンチに腰掛け、背中を丸めるようにして、あお向けになる。その時、ベンチの端から頭を出しても、出さなくてもよい
そして、胸上に真っ直ぐ両腕を伸ばし視線をバーに向けると準備姿勢完了です(ストレート・アーム・プルオーバー)
べンチの一端のそばにバーベルを置き、バーベルを置いてある方に頭を向け、ベンチにあお向けに横たわり、べンチの端から頭を出し、手の平を上に向け、バーベルを肩幅より狭く両手で握り、胸上に引きよせて、両腕の肘を曲げて、視線をバーに向けると準備姿勢完了です(ベント・アーム・プルオーバー)
<運動動作>次いで、両腕を伸ばしたまま、頭頂部前方の床の方に、できるだけ深く下げ、両腕を曲げることなく、胸上に引き上げ、くり返します。(ストレート・アーム・プルオーバー)
次いで、両肘を曲げ、内側に心持ちしめるようにして、顔にバーベルをそわせるようにしながら、頭の下方の床に十分下げ、やはり、顔にそわせるようにして、両腕の肘を曲げたまま、バーベルを胸上に引きよせくり返します(ベント・アーム・プルオーバー)
<呼吸>ストレート・アーム、ベント・アームどちらもバーベルを下げながら息を吸い、引きよせながら吐くとよい。
<回数、セット、休息>10回ずつ2分前後の休息を入れ3セットも行なえばよいでしよう。
<効果>胸郭の拡大、大胸筋、広背筋、前鋸筋、上腕三頭筋、三角筋。
<注意>どちらも、運動中は、バーを見ながら行なうと運動しやすい。スクワットを行なった直後の呼吸の激しい時に、プルオーバーを行なうと、胸郭の拡大によいと考えられている。
握り幅は、一般に、どちらも、握りこぶしひとつ分ぐらいの間隔をあけるとよい。広く握るにしても、肩幅以上に広く握るのは好ましくない。
運動中両足は、床に置いても、ベンチにのせてもよい。
ストレート・アーム・プルオーバーを行なう時に、ベンチが低くて、運動範囲が狭いという場合は、ベンチの一端(頭を置く方)の脚の下に木片などをつんで高くするとよい。
(ストレート・アーム・プルオーバー)
(ベント・アーム・プルオーバー)
(JBBA技術委員会)
撮影協力:新橋ボディビル・センター
モデル:下堂園義秋
撮影協力:新橋ボディビル・センター
モデル:下堂園義秋
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