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パワーリフティング軽量級3冠王
伊集院明也選手のトレーニング法

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月刊ボディビルディング1971年4月号
掲載日:2018.07.06
いよいよ各地でパワーリフティングの競技会が活発に催されるシーズンを迎えたが、パワーリフティングに興味を持つ読者のために
現在べンチ・プレス150㎏、ディープ・ニー・べンド(スクワット)180㎏、トータル322.5㎏と軽量級3部門の日本記録を独占しているパワーリフティング界のチャンピオン、伊集院明也選手のトレーニング法を紹介しよう。

伊集院選手のトレーニングは、1年を夏・秋・冬・春の4シーズンに分け、全日本の大会が行なわれる6月上旬を目標にスケジュールを組んでいる。
すなわち、夏は大会後でもあり、夏に弱い体質ということもあって体を休める意味で軽い全身トレーニングにとどめる。秋から徐々にパワーリフティング用のトレーニングに入り、冬にべンチ・プレスとスクワットの2種目にしぼった本格的なトレーニングを行なう。

そして、2月未頃から競技会を目ざして実戦形式の練習方法に入り試合度胸を養い、タイミングのとり方などの技術的な研究を行なう。
またこの期間には、パワーリフターにとって最大の敵である体の故障(病気、ケガ等)を避け、常にベスト・コンディションを維持するために細心の注意を払うことはいうまでもない。

別表は冬期のスケジュールを示したものであるが、トレーニングは週5日、ベンチ・プレス、スクワットそれぞれのトレーニングを交互に1日3時間行なう。種目およびセット間の休息はなるべくとらず、呼吸を整える程度にする。
また、競技規程に忠実な正しい姿勢で行なうことに努力している。

伊集院選手は年令的なハンディキャップ(現在36才)を背負い、追われるものの苦しさと闘いながら、記録の向上を目ざして日々精進を続けているのである。
記事画像1
記事画像2
ブリッジ・ベンチ・プレス(140~180㎏まで20㎏ずつ増量し、回数をだんだんへらしていく)

ブリッジ・ベンチ・プレス(140~180㎏まで20㎏ずつ増量し、回数をだんだんへらしていく)

ベンチ・プレス(競技規定にもとづいた正しいやり方で行なう)

ベンチ・プレス(競技規定にもとづいた正しいやり方で行なう)

シーテッド・ダンベル・プレス(35㎏、25㎏、18㎏のものを10回ずつ―循環を1セットとして4セット行なう)

シーテッド・ダンベル・プレス(35㎏、25㎏、18㎏のものを10回ずつ―循環を1セットとして4セット行なう)

シーテッド・ダンベル・カール(シーテッド・ダンベル・プレスと同じ方法で行なう)

シーテッド・ダンベル・カール(シーテッド・ダンベル・プレスと同じ方法で行なう)

ダンベル・ベンチ・プレス(シーテッド・ダンベル・プレス、シーテッド・ダンベル・カールと同じ方法で行なう)

ダンベル・ベンチ・プレス(シーテッド・ダンベル・プレス、シーテッド・ダンベル・カールと同じ方法で行なう)

ストレート・アーム・プルオーバー(体の筋肉を伸ばすために軽く行なう)

ストレート・アーム・プルオーバー(体の筋肉を伸ばすために軽く行なう)

リスト・ローラー(前腕諸筋をつよくするために行なう)

リスト・ローラー(前腕諸筋をつよくするために行なう)

オーバー・ロード・ベンチ・プレス(自分であげられる最高重量よりも重いものを、パートナーの力を借りてプレスする)

オーバー・ロード・ベンチ・プレス(自分であげられる最高重量よりも重いものを、パートナーの力を借りてプレスする)

柔軟体操(ウォーム・アップ)

柔軟体操(ウォーム・アップ)

テッド・リフト(軽いもので腰の筋肉をほぐす)

テッド・リフト(軽いもので腰の筋肉をほぐす)

フル・スクワット(競技規定にもとづいた正しい姿勢で行なう)

フル・スクワット(競技規定にもとづいた正しい姿勢で行なう)

ハーフ・スクワット(ベンチを利用して行なう)

ハーフ・スクワット(ベンチを利用して行なう)

ハーフ・スクワット(立位から中腰の位置まで腰をおろす)

ハーフ・スクワット(立位から中腰の位置まで腰をおろす)

ハック・リフト(筋肉の緊張を柔らげる)

ハック・リフト(筋肉の緊張を柔らげる)

レッグ・カール(筋肉の緊張を柔らげる)

レッグ・カール(筋肉の緊張を柔らげる)

ダンベル・プルオーバー・オン・クロスベンチ(やや高いベンチを利用して、腰の筋肉をほぐし、呼吸を整える)

ダンベル・プルオーバー・オン・クロスベンチ(やや高いベンチを利用して、腰の筋肉をほぐし、呼吸を整える)

伊集院明也選手のトレーニング・スケジュール

伊集院明也選手のトレーニング・スケジュール

月刊ボディビルディング1971年4月号

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