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アイソメトリック・トレーニング
器具なしでできるトレーニング

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月刊ボディビルディング1971年4月号
掲載日:2018.07.07
今回は、1日に10~30分という短時間のトレーニングで効果が得られるアイソメトリック・トレーニングを紹介しよう

<アイソメトリックとは?>

これは、関節の角度を変えながら行なう通常のトレーニングが、いわゆる「動的」なものであるのに対し、関節の角度をー定に保ち、変化させないで行なう「静的」なものである
この運動を行なう時は、原則として6~10秒間程度全力を尽して力を入れることが肝心である。

アイソメトリックは、理論的には筋肉の発達肥大にもっとも効果のあるトレーニング法のひとつである。
以下は「初心者6種目コース」に準じて作成したスケジュールである。
1●脚の鍛練脚の角度は90°前後に曲げるか、大腿部を床面に対し水平ぐらいに保ち、できるだけそのままの姿勢で頑張る。バランスがとりずらい時はどこかにつかまって行なうとよい。左右交互に行なう。効果は大腿筋。

1●脚の鍛練脚の角度は90°前後に曲げるか、大腿部を床面に対し水平ぐらいに保ち、できるだけそのままの姿勢で頑張る。バランスがとりずらい時はどこかにつかまって行なうとよい。左右交互に行なう。効果は大腿筋。

2●胸の鍛練肘は90°前後の角度で曲げ、肩の高さで全力を尽くして両手を押しつける。効果は大胸筋、三角筋、上腕三頭筋。

2●胸の鍛練肘は90°前後の角度で曲げ、肩の高さで全力を尽くして両手を押しつける。効果は大胸筋、三角筋、上腕三頭筋。

3●肩の鍛錬両腕は肩の高さ、左腕はほんの僅か肘を曲げるとやりよい。右手は下方に押しつけ、左腕は上方に上げるようなつもりで全力を尽くす。効果は三角筋、僧帽筋。

3●肩の鍛錬両腕は肩の高さ、左腕はほんの僅か肘を曲げるとやりよい。右手は下方に押しつけ、左腕は上方に上げるようなつもりで全力を尽くす。効果は三角筋、僧帽筋。

4●背の鍛練両肘を後方に引きつけるようなつもりで、同時に広背筋に全力を尽くす。効果は広背筋。

4●背の鍛練両肘を後方に引きつけるようなつもりで、同時に広背筋に全力を尽くす。効果は広背筋。

5●腕の鍛練左腕の肘の角度は90°前後、右手の平は下方に力を加え、左腕は前腕部を上方に上げるようなつもりで全力を尽す。左右交互に行なう。効果は上腕二頭筋、上腕三頭筋。

5●腕の鍛練左腕の肘の角度は90°前後、右手の平は下方に力を加え、左腕は前腕部を上方に上げるようなつもりで全力を尽す。左右交互に行なう。効果は上腕二頭筋、上腕三頭筋。

6●腹の鍛錬上体を前方に倒すようなつもりで腹筋に全力を入れる。両腕は上体が倒れないようにつっぱる。効果は腹直筋。

6●腹の鍛錬上体を前方に倒すようなつもりで腹筋に全力を入れる。両腕は上体が倒れないようにつっぱる。効果は腹直筋。

以上の種目をそれぞれ10秒ずつ1~2セットも行なえばよい。力をいくらかゆるめて20秒以上頑張るのもよい。
いずれも、力を加えている時、一定の角度を変えないように行なわなければならない。
(ぶれる程度は問題ない)運動強度が高いので、行なう前は行なう部分の関節の曲げ伸ばし、回転など軽い準備運動を行なっておかないと、関節・筋肉を痛めることがある。

このスケジュールは、通常の器具を用いたトレーニングと同様週に3~4回行なえば十分。しかし、毎日行なうも可。
上記のスケジュールは初心者向きといえず、このような方法を行なうにはかなりの経験を積んだ人でないとできない。しかし、まったく経験のない初心者でも、努力をすれば1~2週間でマスターできる。

器具を用いている人でも、このような方法を知っていれば、トレーニング時間が少ない時、旅行に行った時などに役立つ。
もちろん通常のトレーニングに適当にアイソメトリック・トレーニングを組み入れるのもよいと考えられる。
月刊ボディビルディング1971年4月号

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