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ビルダー教養講座
やさしいボディビル英語

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月刊ボディビルディング1972年2月号
掲載日:2018.05.10
高山勝一郎
記事画像1

ーはじめにー

教養講座などとはおこがましいが、おもしろおかしいボディビル英語の漫談にしたいと思うので、おつきあいをいただきたいと思う。

なにせ、世界をあげての国際交流の時代である。わがボディビル界も例外ではない。

多くのビルダーや関係者が国際コンテストへ、海外へと出ていくし、向うからもやってくる。

たとえカタコトでもしゃベれれば、どんなにすばらしい交歓が生れることであろう。

海外のボディビル雑誌もハンランしている。内容が判って読んでいれば、その興味もつきるところがない。

この講座の目的は、継続して読んでいただいているうちに、自然と英語の力が身についてくる……というところにある。

トレーニング同様、息の長い熱意があなたを英語のエキスパートにする。

ー 樽を作る?ボディビル ー

Bodyはボディとかバディと発音するが、どちらも正しい。

Bodyとはもともとタルをあらわす英語であった。語源はかのOlympic(オリンピック)の発祥地ギリシャである

Building(ビルディング)は建てること、築くことの他に、増進することという意味もある。

Body Buildingは、だから語源的には樽を作りあげるというような意味になつてしまうが、それではなんにもな
らない。

タルのような体になったbuilder(ビルダー)ではおしまいである。

日本人は、長い言葉の頭だけをとる省略が得意とみえてbuildingはビルとやってしまう。

 Professional(プロフェショナル)はプロだし、Amateur(アマチュア)はアマである。

Chinning(チニング)をチンと縮めるのは欧米でも同じだが、chin(チン)には、懸垂するという意味以外にあごという意味もある。

ボディビルからマネービル等という言葉が生まれたが、日本人独特の発想でこれは英語にはない。

 あえていうならSaving(セイビング)だが、これは貯蓄という意味になってややニュアンスが違う。

 日本語とは便利なものである。

ーボディあれこれ一

 では、体力とは英語で何というだろうか。
 
 力はstrength(ストレングス)である。これはStrong(ストロング)(強い)が名詞に変わったものである。

ArnoldStrong(アーノルド・ストロング)というふざけた名前のビルダーがいて、調べてみたらシュワルツェネガーだったという話がある。

Hercules in New York(ハーキュリーズ イン ニューヨーク)という映画のワル乗りである。

体力はだから、strength of bodyとくっつければよい。

Body-guard(ボデイ・ガード)という英語も日本語になっている。bodyをguard(守る)する。すなわち護衛である。

胸・腕・脚等の身体の各部分をbodypart(ボデイ・パート)という。
 
 Partは部分、部品である。自動車のパーツなどと日本語にもなっている。

「君の体の部分で一番得意なのはどこだい?」とききたいときは、簡単にWhat is your best body-part?(ホワット イズ ユア ベスト ボディパート)ときけばよい。

そうきかれたらあなたは何と答えるだろうか。

Chest is my best body-part.(チェスト イズ マイ ベスト ボディパート)といえば、胸が一番発達していることになる。
(筆者は、政府公認通訳・科学技術翻訳士・英検1級・商英1級、越谷バーベル・クラブ会長)
月刊ボディビルディング1972年2月号

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