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なんでもQ&A お答えします 1972年4月号

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月刊ボディビルディング1972年4月号
掲載日:2018.03.12

全体のバランス

Q 私は最近ボディビルを始めた24才の会社員ですが、現在の体格は身長158cm、体重54kg、胸囲87cm、上腕囲28cm、前腕囲26cm、大腿囲48cm、首囲36cmです。
どの部分の筋肉が不足か、それと適当な練習方法をお教えください。またスクワットとディープ・ニー・ベンドの相違についてお教えください。
なお、現在使っている器具は5連のエキスパンダーとバーベルです。
A 現在のあなたの身長ですと、もう少し体重があってもよいと思います。また、他の部分に比べて上腕部が貧弱のような気がします。
もちろん、まだ始めたばかりですから、これから練習をつめば現在とは違った見違えるような体になると思いますが、ご質問のように、自分の体のどの部分が一番不足しているかを常に考えて、バランスのとれた体をつくるように練習することが大切です。
腕を発達させる運動としては、スタンディング・スロー・カール、コンセントレーション・カール、インクライン・カールなどのカールの運動と、フレンチ・プレス、トライセップス・プッシュ・アウェイ、ミリタリー・プレス等が効果的です。
また、ご質問のスクワットとディープ・ニー・ベンドのことですが、これはスクワットはウェイトリフティングボディビルではディープ・ニー・ベンドといって、外国では両者とも同一に使っており、別に相違ありません。

マッサージの効果

Q 私は普通の人より疲労回復がおそく、セット間の休息も長時間とらないと次の運動をする意欲がわきません。これを矯正するためにバイブレーター等によるマッサージは効果があるでしょうか。
(大阪府豊中市Y・A生)
A 正しい練習を順序よく行なっていて、他の人より疲労の回復がおそく、長く休息をしなければならないというのは、いまやっている練習の量と質が適当ではないということになります。若い人ならば、多少の違いはあっても、正しい練習である限り疲労感がそんなに長く続くことはありません。
いま述べたことは、もちろん健康な人を前提にしていますので、あなたの場合は、まず健康診断を受けてみることです。そして、どこにも異常がないとしたら、トレーニングの量と質を検討してみることです。
体に異常があるときは医師の指示にしたがい、無理にトレーニングしてはいけません。よい体をつくろうとしてかえって悪い体をつくることになってしまいます。
また、バイブレーターなどのマッサージによって、疲労を回復しようとするのは不自然です。そして、そんなに効果のあるものでもありません。

手首が細く弱い

Q 自宅でボディビルにはげんでいるものですが、比較的順調に発達している中で、手首だけが特別に細く弱いのです。リスト・カールがよいと聞きましたが、その他にも何かよい方法をお教えください。
(仙台市 田村伸司 19才)
A 同じような質問がたくさんきていますが、手首のように筋量の少ない部分は、トレーニングによって太くすることが難かしい部分です。
先天的に骨格の太い人は何もしなくても太く、反対に先天的に細い人は運動してもそれほど太くなりません。また、脂肪質の人は、皮下脂肪が厚いため、ぽってりと太くなっています。
手首を強く太くするためには、リスト・カール、ハンド・グリッパーなどが有効です。リスト・カールは、ダンベルあるいはバーベルを用い、台の上に上腕部をのせ掌に上向きにして、手首から先を台の外に出し、上下に動くようにしてダンベル、あるいはバーベルを握り、手首を上下させる運動です。また、これはダンベルやバーベルを使わなくても、レンガのようなものを使ってもできます。なお、掌を下にして行なう方法もあります。
ハンド・グリッパーは、スプリングを用いたV字型の器具で、先端に握りがついており、これを握って手首を上下して鍛えるものです。

関節が鳴る

Q ボディビルを始めてちょうど1年になります。最近はトレーニングのあとでも痛みを感じることはありませんが、練習中に関節が音をたてます。
オーバー・ワーク、または栄養のとりかたに関係がありますか。なお、筋肉の発達はだいたい順調です。
(甲府市 岩間忠雄)
A 年令がわかりませんので適確なことはいえませんが、それほど心配される必要はありません。
スポーツをやっていたり、あるいは年令が30才を越すようになると、肩やひざの関節が鳴るようになるものです。子供のうちは音はしませんが、成年者では少しぐらいの音はまあ生理的とでもいうことができましょう。もちろん一度よく原因を確かめるために専門医の診断を受けるにこしたことはありません。痛みもなく、たいして大きな音でなければ気にすることはありません。
これらの音は、靭帯と骨との間に起きることが多いものです。それ故、栄養とは直接関係ありません。靭帯が骨の上を滑って、そのハズミに音がでるのですから、これは靭帯の発達による必然的なものということができます。
オーバー・ワークは一過性の過労ですから、それとも違うということができます。しかし、ひざですと、膝内障といって、関節の軟骨が剥離して、それが関節の間にはさまって音を出すこともあります。しかし、この場合には痛みを伴うのが普通ですから、あなたの場合は心配ないでしょう。
月刊ボディビルディング1972年4月号

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