ポーズ写真に強くなろう
ビルダー写真講座≪3≫
月刊ボディビルディング1972年4月号
掲載日:2018.01.25
講師●平岡 丈
ポーズについて
今回はポーズについて触れてみたいと思います。
ひとロにポーズといっても、千差万別で、また、撮影する方よりも撮影されるビルダーの方に比重があります。
そこで、写真を撮る方としては、そのビルダーがとるポーズの最もよい角度(アングル)を見つけることが大切です。また、それぞれビルダーは自分の得意ポーズを何種類か持っていますので、そのビルダーの得意なポーズをいち早く知り、そのポーズにおける最高の角度をさがすことがよいポーズ写真を撮るコツです。
さてそこで、その角度の見つけ方ですが、そのー番てっとり早い方法としては、カメラをのぞきながら少しずつ体を動かしてみることです。人間の目とカメラのレンズは根本的に違いますので、ファインダーを通して見ると、目で見たときには気がつかなかった角度のズレがよくわかります。
つぎに、撮影者がカメラをかまえる高さも重要な要素です。あまり高い位置から撮影すれば、足が短く胴長に写ってしまいます。ですから、背の低い、足が短いビルダーを撮影するときには、低い位置から撮影すれば、プロポーションがよくなります。
また、ビルダーのポーズには「キマッタ」瞬間がありますが、各ビルダーによって、その瞬間に至るまでの時間が異なります。ある人は、ー、ニと数える位の時が最高の状態になり、またある人は一、二、三、四と数えたときが最高の状態になるというような変化がみられます。昨年のミスター日本の末光選手などは、ーから七まで数えてやっと最高の状態になるというほど「キマル」までに時間がかかります。だから、そのビルダーにー番会った呼吸でシャッターを切らなければなりません。この呼吸をつかむためには、やはり数多くのポーズ写真を撮ってみることです。写真も”習うより慣れろ”ですね。
以上述べたことの参考のために、昨年のミスター日本2位の杉田選手をモデルにした実例を示しておきます。上の写真は良い例で、杉田選手の特徴をつかんだ良い写真ですが、下の写真は、撮影位置があまりサイドすぎて腰がわれてしまい、全体のバランスがくずれた悪いポーズになっています。
このように、撮影する位置によって、ポーズが生きるか死ぬかが決ってしまうのです。「シャッターを押す前に角度を確かめる」ことを忘れないでください。
では次回をお楽しみに。
ひとロにポーズといっても、千差万別で、また、撮影する方よりも撮影されるビルダーの方に比重があります。
そこで、写真を撮る方としては、そのビルダーがとるポーズの最もよい角度(アングル)を見つけることが大切です。また、それぞれビルダーは自分の得意ポーズを何種類か持っていますので、そのビルダーの得意なポーズをいち早く知り、そのポーズにおける最高の角度をさがすことがよいポーズ写真を撮るコツです。
さてそこで、その角度の見つけ方ですが、そのー番てっとり早い方法としては、カメラをのぞきながら少しずつ体を動かしてみることです。人間の目とカメラのレンズは根本的に違いますので、ファインダーを通して見ると、目で見たときには気がつかなかった角度のズレがよくわかります。
つぎに、撮影者がカメラをかまえる高さも重要な要素です。あまり高い位置から撮影すれば、足が短く胴長に写ってしまいます。ですから、背の低い、足が短いビルダーを撮影するときには、低い位置から撮影すれば、プロポーションがよくなります。
また、ビルダーのポーズには「キマッタ」瞬間がありますが、各ビルダーによって、その瞬間に至るまでの時間が異なります。ある人は、ー、ニと数える位の時が最高の状態になり、またある人は一、二、三、四と数えたときが最高の状態になるというような変化がみられます。昨年のミスター日本の末光選手などは、ーから七まで数えてやっと最高の状態になるというほど「キマル」までに時間がかかります。だから、そのビルダーにー番会った呼吸でシャッターを切らなければなりません。この呼吸をつかむためには、やはり数多くのポーズ写真を撮ってみることです。写真も”習うより慣れろ”ですね。
以上述べたことの参考のために、昨年のミスター日本2位の杉田選手をモデルにした実例を示しておきます。上の写真は良い例で、杉田選手の特徴をつかんだ良い写真ですが、下の写真は、撮影位置があまりサイドすぎて腰がわれてしまい、全体のバランスがくずれた悪いポーズになっています。
このように、撮影する位置によって、ポーズが生きるか死ぬかが決ってしまうのです。「シャッターを押す前に角度を確かめる」ことを忘れないでください。
では次回をお楽しみに。
月刊ボディビルディング1972年4月号
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