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Q&A
なんでもお答えします 1972年6月号

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月刊ボディビルディング1972年6月号
掲載日:2018.03.07

腕を太くしたい

Q
ボディビルを始めて1年になります。その間にオーバー・ワークで15日ほど休養したことがあります。
私の1年間の発達過程は、体重60→64kg、胸囲94→106cm、腹囲77→71cm、右腕30.5→35.5cm、左腕29→34cmです。なお年令27才で身長164cmです。
ここ2〜3カ月あまり発達がみられません。とくに、腕囲を40cmまでにもっていきたいと思っていますが、何かよい方法はないでしょうか。
(高岡市K・H)
A
あなたのデータを見て、1年にしては素晴らしい発達だと思います。
ただ、胸囲等に対して体重が少ないように思います。腿囲が書いてないのでよくわかりませんが、上体に比較して足が細いのではないかと思います。
 ボディビルをやる場合、上体の発達に捉われ過ぎて、足の運動をおろそかにする人がいます。
あなたの場合も足の運動をあまりしていないのではないでしようか。
 胸、腕を太くするのも必要ですが、足の運動もぜひお忘れなく。
そうでないと、裸になったとき、上体ばかりが逞しく、足がヒョロヒョロしたアンバランスの体になってしまいます。
 また、下半身が十分に発達しないと本当の意味での体力がつきません。
下半身の運動は苦しい種目が多いのですが、体の半分を占めているのですからいま述べたように、その重大性に早く気がついてください。
 あなたのご希望が腕を太くしたいということですが、日本人としては決して細くないと思います。
ビルダーとしての全体のバランスから見て、あと2cmぐらい増えれば申し分ありません。
 運動種目としては、重いバーベルを使ったチーティング・カール(反動を使って行なうカール)、コンセントレーション・カール、フレンチ・プレスそれにダンベル・フレンチ・プレスなどの種目を重点的に行なってください。
37〜38cmぐらいまでにはすぐなるだろうと思います。

身長増加法はないか

Q
高校2年生です。ボディビルを始めてから、同級生たちによく「体格がよくなった」といわれますが、身長が低くて悲観しています。
小学生の頃は大きい方でしたが、その後あまり伸びなくなってしまいました。効果的な練習法はないものでしょうか。
(盛岡市三浦良太)
A
身長の増加法についての質問は毎月たくさんきますが、根本は1つですから、一括してお答えすることにします。
 身長が伸びるということは、骨が伸びるということです。
そして、骨が伸びるということは、骨の両端の近くにある骨端成長線という軟骨の部分が骨になって伸びてくるのです。
 したがって、骨端成長線が残っているうちは、伸びる可能性があるわけです。
そして、この骨端成長線が閉鎖してしまう年令は、男でだいたい20才といわれています。
 しかし、個人差があって早く伸びてしまう人と、伸びるのが遅く20才過ぎても伸びるという例外もあります。
 身長を伸ばす運動としては、適当な刺激を下肢に与えることです。柔軟体操、軽い跳躍などをやって、血行をよくすることが良い方法といえましょう。
逆に血行をさまたげるようなことはよくありません。
 バランスのよい栄養をとって、過度にならない運動をすべきでしょう。

手首・足首を太くしたい

Q
私は14才ですが、身長、体重、胸囲などは普通ですが、手首足首、首囲が細くて困っています。
自宅で手軽にできるよい方法がないものでしょうか
(小樽市T生)
A
14才ではまだまだこれから発育するのですから心配することはありません。
 手首や足首の太さは、骨の太さによってきまるものです。この部分は筋肉の量が非常に少ない部分で、運動したからといってそれほど他の部分のように太くなりません。
また、その必要もないといっていいでしよう。
 年令的にいって、まだ特別に運動する必要はないと思いますが、足首には跳躍や縄跳びがよく、手首にはリスト・カールあるいはハンド・グリッパー、首にはレスラー・ブリッジがよいと思います。

発達しないのは体質か

Q
ボディビルを始めてから9ヵ月になりますが、ほとんど変化がありません。練習は最初の3ヵ月は1セット、その後は2セットにして週3回行なっております。
現在は寮生活ですから栄養については充分とはいえません。
 発達しない原因は①体質的なもの②栄養不足③運動方法が悪い。以上の3つが考えられますが、どうしたらよいでしょうか。
現在の体格は、身長165cm、体重58kg、胸囲86cm、上腕囲28cmです。
(下関市北村長次)
A
あなたの場合、発達しない大きな原因は、運動方法に欠陥があるのではないかと思います。
運動種目とか使用重量が書いてないのでよくわかりませんが、3ヵ月も1セットだけの練習では、運動量の不足で発達しません。
 現在は2セットとのことですが、使用重量が軽過ぎて抵抗がないのではないかと思います。
 練習を始めて9ヵ月もたてば相当力もついてきますから、最初はちょうどよかった重量でも、9ヵ月後の現在では軽過ぎて、抵抗がなく筋肉もそれ以上発達しなくなってしまいます。
 使用重量を増やして、次のコースを3〜4セット行なってみてください。
①スクワット②スタンディング・プレス③ツー・ハンズ・カール④ベンチ・プレス⑤べント・アーム・プルオーバー⑥デッド・リフト⑦ベント・ローイング・モーション

肩幅を広くしたい

Q
私は仕事の関係上、力仕事が多いので腕は太く、足とか首は普通ですが、肩幅だけが妙に細いのです。
 家の近くに鉄棒があるので懸垂をやっておりますが、まったく効果がみられません。
やはりバーベルやラット・マシーンなどの本格的器具を使ってトレーニングしなければ効果があがらないものでしようか。
(岩手県木村)
A
肩幅が狭いのをどうしたら広くできるかということですが、これは、先天的に肩の骨格の大きい人と小さい人があり、ボディビルをやったからといって骨格もどんどん大きくなっていくというものではありません。
 もちろん、ある程度は大きくなりますが、筋肉が発達するように骨格も大きくなるということはありません。
しかし、三角筋や広背筋を発達させることによって、だいぶ違ってきますのでこれらの運動をやってください。
 近くに鉄棒があるとのことですが、鉄棒があれば広背筋を発達させる運動ができます。
普通の懸垂運動は、鉄棒にノドが触れるように行ないますが、首を鉄棒の前に出すチン・ビハインド・ネックが効果的です。
 さらにバーベルがあれば、ビハインド・ネック・プレス、アップ・ライト・ローイング・モーション、ダンベルならばダンベル・プレス、フォワード・レイズ、サイド・レイズ等を行なえば、三角筋も発達してきますから、これらの筋肉を発達させることによってあなたの望みは達成されます。
 ただ、いずれの運動についてもいえることですが、できるだけ正確に行なうことが必要です。
例えば、ビハインド・ネック・プレスを行なう場合、普通のフロント・プレスと違って背後のプレスを行なうわけですから、苦しい姿勢になりますが、反動をつけたりすると効果が半減しますので、無理に反動をつけたりすることなく正確に行なうように心掛けてください。
月刊ボディビルディング1972年6月号

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