ミスター全日本選抜コンテスト
Mr.ALL JAPAN CONTEST
末光が真の日本一に
月刊ボディビルディング1972年9月号
掲載日:2018.07.01
わが国初の試みとして各方面より注目を集めていたミスター全日本選抜コンテストは、九州ボディビル協会主催、福岡ボディビル協会主管、日本ボディビル協会、西日本新聞社後援で、7月23日午後6時より福岡市民会館大ホールにおいて華々しく開催された。
当日は3人のミスター日本(金沢利翼、吉村太一、末光健一)と昨年度ミスター日本上位入賞者(杉田茂、石神日出喜、重村洵、須藤孝三、水上彪、宇戸信一)の9名の招待選手に本大会に先立ち午後2時より同一会場で行なわれたミスター吸収コンテストの上位10名が加わり、計19名の選手により“実力日本一”の座をめぐる火花を散らす白熱したポージング競争が展開された。
その結果、プロポーションにやや難点があるが、ノミで刻み込まれたような鮮明なデフィニションと人間ばなれした筋肉の迫力を余すところなくアピールした昨年度ミスター日本の末光健一選手が8名の審査員の全員一致でミスター全日本ナンバー・ワンに選出され、九州ボディビル協会長トロフィーをはじめ数々の商品と“実力日本一”の栄誉を獲得した。
写真は優勝トロフィーを高々とかかげて喜ぶ末光選手
当日は3人のミスター日本(金沢利翼、吉村太一、末光健一)と昨年度ミスター日本上位入賞者(杉田茂、石神日出喜、重村洵、須藤孝三、水上彪、宇戸信一)の9名の招待選手に本大会に先立ち午後2時より同一会場で行なわれたミスター吸収コンテストの上位10名が加わり、計19名の選手により“実力日本一”の座をめぐる火花を散らす白熱したポージング競争が展開された。
その結果、プロポーションにやや難点があるが、ノミで刻み込まれたような鮮明なデフィニションと人間ばなれした筋肉の迫力を余すところなくアピールした昨年度ミスター日本の末光健一選手が8名の審査員の全員一致でミスター全日本ナンバー・ワンに選出され、九州ボディビル協会長トロフィーをはじめ数々の商品と“実力日本一”の栄誉を獲得した。
写真は優勝トロフィーを高々とかかげて喜ぶ末光選手
ミスター全日本選抜コンテスト招待選手。左から宇戸信一、須藤孝三、重村洵、杉田茂、末光健一、石神日出喜、吉村太一、金沢利翼、水上彪
優勝●末光健一
9月23日ロンドンで行なわれるNABBAミスター・ユニバースに日本代表として出場することになっている末光選手のこの大会にかける意気込みはすさまじいものがあった。しかし、そのかいあって名実ともに“ミスター日本”となり、心おきなくユニバースに挑戦できることだろう。('69ミスター東京、'71ミスター日本)
ゲスト・ポーザー●遠藤光男
大会前の10日間というものアメリカ映画の超大作「マルコ・ポーロ」の撮影に追いまくられ、コンディションは最低の状態だったが、そこはプロ、さすが――と思わせるものをもっている。 ('66ミスター日本、'67ミスター・ユニバース3位)
金沢利翼
ミスター日本を2回とったばかりか、海外遠征の経験も多く、まさに百戦錬磨の強者である。現在は広島トレーニング・センターを経営し、後進の指導に励んでいるが、日本一の太さを誇る腕はまだまだ健在のようだ。('60'63ミスター日本、'67'69ミスター・ユニバース4位)
吉村太一
長い手足と細いウエスト……、欧米人スタイルのプロポーションとホリの深いマスクをもつ吉村選手は女性ファンの人気のマト。宿舎に長距離電話をかけてきた女性が何人もいたとか。うらやましい限りである。 ('68ミスター大阪、'69ミスター日本、'70ミスター・ユニバース4位)
杉田 茂
昨年のミスター日本の前は父親の入院で思うようにトレーニングができず、ポージングにも持ち前のサエが見られなかったが、最近は本来の調子を取りもどし、元気はつらつの杉田選手である。 ('70ミスター大阪、'71ミスター日本2位)
石神日出喜
伸びのある筋肉をもっているためかポーズをとると体全体が急に大きくなるように感じられる。昨年のミスター日本当時より一段とたくましさを増した石神選手を見ていると、ミスター日本になるのも時間の問題だという気がしてくる。 ('71ミスター兵庫、'71ミスター日本3位)
重村 洵
均整美がすばらしいビルダー、というと、まっさきにこの人の名があげられるだろう。適度のパルクと適度のデフィニションを有する体は、ビルダーならずともあこがれるに違いない。 ('69ミスター大阪、'70ミスター兵庫、'71ミスター関東、'71ミスター日本4位)
須藤孝三
おなじみ坊主頭がかわいい須藤選手は目下首の鍛錬に夢中という。首が太くなくては一流ビルダーになれない、という定説があるためだが、そう簡単には太くなりにくい場所だけに彼の苦心も相当なものだろう。それにしても、彼の脚にはいつ見てもほれぼれさせられる。 ('71ミスター実業団、'71ミスター日本5位)
水上 彪
わが国トップ・ビルダー中一、二という腕力を誇る彼は、腕角力が大好き。今大会中も誰彼なく勝負を挑んでは相手を困らせていたが、ポージングでも腕の力強さがとくに印象的だった。 ('71ミスター東京、'71ミスター日本6位)
宇戸信一
大阪の木本選手と並んでパルク派の代表といわれている宇戸選手だが、コンテストに優勝するためにはデフィニションが必要だということで、最近はデフィニション獲得トレーニングに励んでいる。大器としての期待も大きいので何とか“早成”してもらいたいものだ。 ('68ミスター広島、'71ミスター日本7位)
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