~~海藻食品~~
月刊ボディビルディング1972年9月号
掲載日:2018.07.10
野沢秀雄
<一流ビルダーの食事>
人間は誰でも向上心をもっていて、少しでも良い自分をつくろうと努力する。この努力のおかげで人類は素晴らしい進歩をとげてきたし、また、これからも進歩していくにちがいない。
とくに、ボディビルを志す者は誰でも強い向上心をもっていて、懸命に努力して自分を完成させようとする。真夏の暑い日に汗をダラダラ流しながら……。この努力する気持ほど尊いものはない。
今回、出版社から依頼されて、全国一流ビルダーの食事診断の仕事を行なっているが、どの選手もトレーニングの激しさはもちろんのこと、栄養に対する関心が深く、さすがちがうものだとあらためて感服した。
この内容は、順次本誌に掲載されるので、全国の読者の方々の良き参考となろう。
とくに、ボディビルを志す者は誰でも強い向上心をもっていて、懸命に努力して自分を完成させようとする。真夏の暑い日に汗をダラダラ流しながら……。この努力する気持ほど尊いものはない。
今回、出版社から依頼されて、全国一流ビルダーの食事診断の仕事を行なっているが、どの選手もトレーニングの激しさはもちろんのこと、栄養に対する関心が深く、さすがちがうものだとあらためて感服した。
この内容は、順次本誌に掲載されるので、全国の読者の方々の良き参考となろう。
<動物性食品の害>
さて、ビルダーのなかには食べる内容がモーレツすぎて、食費がかかりすぎるだけでなく、かえって体に悪い影響を与えていることもある。
これがため、本来健康を追求する人が病気になったり、後年にその害が出て短命に終わる、といったことがあっては決してならない。ボディビルが健康づくりのためにあることを頭において、正しい、健康的な食事法をとっていただきたい。
オーストラリアの名水泳選手マレーローズの父親が書いた「世界記録を生んだ栄養食」(ベースボールマガジン社刊)を読むと、我々ビルダーが良いと信じている牛肉・ハム・ベーコン・魚・牛乳・アイスクリームなどが、どれだけ体内に有害で スタミナを失なわせるか、なまなましく記述されている。
これらが体内で分解したときに毒物を生じ、臓器に負担をかけ、血液を酸性にし、体調を狂わせるのだ。
反対に生野菜・植物の種子・もやし・海藻・大豆・レモン・ヤギの乳・はちみつ・小麦胚芽などはスタミナと体力をつけるのに効果が大きい。だから少なくとも肉や魚を食べるときには,同量の生野菜類を口にしなければいけない。どうかこの原則は守ってもらいたい。
これがため、本来健康を追求する人が病気になったり、後年にその害が出て短命に終わる、といったことがあっては決してならない。ボディビルが健康づくりのためにあることを頭において、正しい、健康的な食事法をとっていただきたい。
オーストラリアの名水泳選手マレーローズの父親が書いた「世界記録を生んだ栄養食」(ベースボールマガジン社刊)を読むと、我々ビルダーが良いと信じている牛肉・ハム・ベーコン・魚・牛乳・アイスクリームなどが、どれだけ体内に有害で スタミナを失なわせるか、なまなましく記述されている。
これらが体内で分解したときに毒物を生じ、臓器に負担をかけ、血液を酸性にし、体調を狂わせるのだ。
反対に生野菜・植物の種子・もやし・海藻・大豆・レモン・ヤギの乳・はちみつ・小麦胚芽などはスタミナと体力をつけるのに効果が大きい。だから少なくとも肉や魚を食べるときには,同量の生野菜類を口にしなければいけない。どうかこの原則は守ってもらいたい。
<どうしてもこえられない壁>
我々ビルダーが理想とする体は、ムダな脂肪のない、デフィニションのきれいな体である。けれどもバルクに泣いているビルダーがあまりにも多い。年令のせいにしている人もいるが、果してそうなのか。そして、これを解決する方法はないものか。
一般人を対象にした「やせる本」には、カロリー制限をして病人のように弱々しくやせることしか書いてない。おそらく90%以上の人は、毎日の食事量を計算して、食事を制限することにより減量はできるだろう。
パルク型のビルダーは、まずカロリー計算をして対策をたてることが必要だろう。
しかし、デフィニションのある体になるには、食事の制限だけでは解決しない壁がある。どんなに減食しても、筋肉の線が出ない人がある一方、米やパン、うどんなどを毎日腹いっばい食べていても、きれいな筋肉が表面に出る人がいる。
このことは、カロリーの差し引き計算以外に「体質」が関係しているからである。
では、体質はどうしても変えられないものだろうか? 年令と同じように、あきらめるほかないものだろうか?
一般人を対象にした「やせる本」には、カロリー制限をして病人のように弱々しくやせることしか書いてない。おそらく90%以上の人は、毎日の食事量を計算して、食事を制限することにより減量はできるだろう。
パルク型のビルダーは、まずカロリー計算をして対策をたてることが必要だろう。
しかし、デフィニションのある体になるには、食事の制限だけでは解決しない壁がある。どんなに減食しても、筋肉の線が出ない人がある一方、米やパン、うどんなどを毎日腹いっばい食べていても、きれいな筋肉が表面に出る人がいる。
このことは、カロリーの差し引き計算以外に「体質」が関係しているからである。
では、体質はどうしても変えられないものだろうか? 年令と同じように、あきらめるほかないものだろうか?
<海藻の秘密>
こんなふうに書くと、お叱りをうけるかも知れないが、人は誰でも秘密にしておいて、それを人にそっと教えて感謝されたり、中にはそれを商売にでもしたいという宝物を持っているにちがいない。今月はその宝物を少し紹介することにしよう。
デフィニションをつける方法はいくつかある。はっきり効果の確認されたものもあれば、確認途中のものもあるが、それらに共通していることは、体内のホルモンの活動を刺激することにあるようだ。
成長ホルモン・男性ホルモン・タンパク同化ホルモンの多いほど、筋肉質のゴツゴツした体になる。反対に、女性ホルモンが多いとポチャポチャと柔らかい丸味のある体になる。
したがって、ホルモンのバランスがよくとれていて、その活動を旺盛にすればよいことになる。それには、筋肉コンディショニングといって、ある種のマッサージをすれば良いことが報告されている。マッサージの良さは、前記のローズの本にも書いてある。
もう1つは海藻である。こんぶ・わかめ・のり・ひじき、なんでもよい。海藻類に含有されているヨードが、ホルモンの活動に大きくプラスする。なかでも根こんぶを5センチぐらいに切って、一晩水につけておく。夏は冷蔵庫に入れておくとよい。翌朝、成分が水にとけ出しているので、これをグイッと飲めばよい。
いずれにしろ、体質を変えるには時間がかかる。カロリーの制限と同時に進行させることだ。
体を大きくすることもつらいが、きれいにやせることはさらにつらい。過ぎ去る日々、良い体を維持することはむずかしい。
デフィニションをつける方法はいくつかある。はっきり効果の確認されたものもあれば、確認途中のものもあるが、それらに共通していることは、体内のホルモンの活動を刺激することにあるようだ。
成長ホルモン・男性ホルモン・タンパク同化ホルモンの多いほど、筋肉質のゴツゴツした体になる。反対に、女性ホルモンが多いとポチャポチャと柔らかい丸味のある体になる。
したがって、ホルモンのバランスがよくとれていて、その活動を旺盛にすればよいことになる。それには、筋肉コンディショニングといって、ある種のマッサージをすれば良いことが報告されている。マッサージの良さは、前記のローズの本にも書いてある。
もう1つは海藻である。こんぶ・わかめ・のり・ひじき、なんでもよい。海藻類に含有されているヨードが、ホルモンの活動に大きくプラスする。なかでも根こんぶを5センチぐらいに切って、一晩水につけておく。夏は冷蔵庫に入れておくとよい。翌朝、成分が水にとけ出しているので、これをグイッと飲めばよい。
いずれにしろ、体質を変えるには時間がかかる。カロリーの制限と同時に進行させることだ。
体を大きくすることもつらいが、きれいにやせることはさらにつらい。過ぎ去る日々、良い体を維持することはむずかしい。
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