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月刊ボディビルディング1974年3月号
掲載日:2018.06.26

会社・夜学・ジム、夢中で通った毎日

 今回は埼玉県狭山市にある古屋三喜男さん(25才)のジムを紹介しよう。話は五年前にさかのぼる。古屋さんは、東京・神田にある会社に勤務しながら、歩いて10分ほどの夜学に通っていた。さほど体力のなかった彼にとって、仕事と学業の両立は辛く、夜学3年目にして、身体がやせおとろえるのを肌で感じ始めていた。その頃、会社から夜学へ通う途中にあるYMCAのジムが目に入った。以前は気にもとめなかったが、ジムに出入りしている人たちの逞しい体格、強い力がうらやましかった。あんな逞しい体になりたい、ジムの前を通るたびにそう思った。「見学自由」看板に書かれてあった文字が、彼をジムに引き込んだ。そしてすすめられるがままに入会した。卒業までの2年間、会社・夜学・そしてジムと毎日夢中で通った。彼の体は、日増しに逞しくなり、心身共に活気を取り戻していった。
 
 卒業後、就職のため狭山の下宿に移り近くのジムを捜した。しかし近辺にジムはなく、器具を買いそろえてトレーニングを続けるほかはなかった。早速、バーベル・ダンベル・ベンチ・鉄アレーなどを買い入れ、下宿の庭でトレーニングの再開となったのである。
 
 下宿の庭でのトレーニングも3年目、現在は週に5~6日、1日1時間~1.5時間のトレーニングに励んでいる。屋外のため雨の日や冬は辛い。冬は必ずランニングで十分身体をあたためてから器具を握る。基礎体力がついたせいか、スポーツ万能になった。今となってはボディビルをやめることは出来ないという。
古屋さんのポーズ写真である。腹筋と大胸筋はよく発達している。腕がやや弱い感じがする。

古屋さんのポーズ写真である。腹筋と大胸筋はよく発達している。腕がやや弱い感じがする。

三年間露天でトレーニングに励んできたこの器具も、近いうちに屋根の下で使ってやりたいという。

三年間露天でトレーニングに励んできたこの器具も、近いうちに屋根の下で使ってやりたいという。

月刊ボディビルディング1974年3月号

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