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最近注目され始めた
アイソキネティックスについて

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月刊ボディビルディング1977年10月号
掲載日:2018.07.22
埼玉大学教授 松尾昌文

アイソキネティックスとは

 筋力トレーニングには、その筋収縮の状態によって動的、または等張力性筋肉トレーニング
(アイソトニックス、コンセントリックスとエキセントリックス)と、
静的、または等尺性筋力トレーニング(アイソメトリックス)のあることはよくご承知のこととおもう。
 ところで、各種身体運動の際、発揮される筋力はその活動が動きを伴う場合、
関節角度の変化に伴って時々刻々に変化するものであることは、
体験的にもおわかりいただけるであろう。
肘関節角度と筋力

肘関節角度と筋力

<図1>は、上腕屈筋力が関節角度によってどう変化するかを示したものである。
 関節角度によって発揮される筋力がこのように異なることから、
一般にバーベルやダンベルといった重量物を扱うトレーニングにあたっては、
極力、反動を使わないストリクト・スタイルで運動を行ったとしても、
筋力が最も弱い関節角度の部分(この点をスティッキング・ポイントという)は、
反射的に反動で通過する傾向があるので、その前後の部分のトレーニングが主体となり、
それよりさらに強い筋力の出る関節角度の部分のトレーニング効果は
あまり期待できないということになる。

 従って、これを補うために、スティッキング・ポイントの
アイソメトリックスを行なったり、パーシャル・レインジ・メソッド
(全関節運動の一部分のみを行う方法)などを採用して、
この欠点を補おうとしているのである。

 また、運動のスピードを更に早くした場合には、スタート時に大きな抵抗がかかるだけで、
運動の後半はほとんど慣性運動となり、抵抗が小さくなってしまう。
望むらくは、関節運動の全過程で負荷される抵抗が時々刻々に変わって、
しかもそれが各関節角度ごとの筋力にうまく合ったものであれば、
最も合理的なトレーニングが期待されることは自明の理であろう。

 この点に注目して考案されたトレーニング方法が、アイソキネティックスである。
本誌にもすでに窪田教授が紹介されたのでご存知のことと思う。

カウンシルマンの示唆

 一昨年頃からアメリカにおいてこのトレーニング方法の有効性が注目され始め、
とくに昨年、インディアナ大学の体育教授であり、水泳コーチとして著名なカウンシルマンのレポートには
これに拍車をかけることになった。

 カウンシルマンは、かつて平泳で世界的選手となったヂャストレムスキーのコーチであり、
最近では一昨年のモントリオール・オリンピック大会で男子100m自由型に
史上初の50秒を切る大記録を出したJ.モンゴメリーのコーチとして知られている。
もっともカウンシルマンはジャストレムスキーの時には、
アイソメトリックスこそ最高のスピード・アップ・トレーニングであるとレポートし、
当時高価でなかなか売れなかったアイソメトリックスのトレーニング専用器具の宣伝に一役かったし、
今回はアイソキネテックスこそが最高のスピード・アップ・トレーニングであるといっているが、
皮肉にもこのトレーニングのためのノーチラス・マシーンやミニ・ジム(写真参照)といった器具が高価なため、なかなか売れないといということと対比して、
何か複雑な気持ちを有するのは著者のかんぐりであろうか。
記事画像2
 しかし、彼の示唆するところは大いに傾聴に値する点を含んでいるので、
そのレポートの要点を簡単に紹介してみよう。

 一ー従来行われている筋力トレー二ングではスピードは増大しない。
なぜなれば、大きな重量を負荷したスピードの緩慢なトレーニングでは、
白筋線維はほとんど発達せず、赤筋線維のみが肥大するため、
むしろスピードの障害になる。
白筋線維を発達させてスピード・アップをはかるためには、
大な抵抗を負荷したスピードの早いアイソキネティックを採用せよ。ーー

といったところである。

[参考文献]
〇菊池邦雄「赤筋・白筋および中間筋の形態ならびに機能に関する文献的考察」「筋トレーニングの組織学的研究」
〇金子公宥「人体のダイナミックス」
〇カウンシルマン「The importance of speed in exercise」ほか。

白筋と赤筋について

 いまカウンシルマンの文にも出てきた白筋、赤筋についてちょっとふれておきたい。
 まず白筋と赤筋を、細かく比較した文献があるが、
あまりに専門的にすぎるので、その中から機能面について抜粋して紹介しよう。

<赤筋>

①主として不随意的な運動を行う
②姿勢保持などをつかさどる
③緩筋
④ゆっくり反応する
⑤長期間の収縮、あるいは持続的収縮を必要とする
⑥興奮性が低く、収縮の強度は大きい
⑦呼吸酸素性が強い

<白筋>

①主として随意的な運動を行う
②移動運動をつかさどる
③速筋
④短い刺激感覚で反応し、すぐれた技巧的な働きに分化
⑤興奮性が高く収縮の強度は小さい
⑥呼吸酸素性が弱い

 骨格筋の活動にあっては、相性筋、または、非緊張筋と緊張筋とが微妙に作用しながら、
力のコントロールをして運動を調節しているわけである。
一般的には、だいたい、非緊張筋は白筋線維に相当し、
緊張筋は赤筋線維と考えて大差ないといわれている。

 さて、カウンシルマンが示唆しているように、緩慢なスピードで行われるトレーニングでは、
白筋線維は発達しないのであろうか。
カウンシルマンは生検法をおこなった結果、発達しないと言っているが、
菊池邦雄氏の実験によれば、それより大きな張力を発揮し、
しかも動きの全くないアイソメトリックスであっても、
赤筋繊維の発達がより大であるとはいえ、
白筋線維の発達も同時にみられたという。

 負荷される抵抗が大きくなればなるほど動作は緩慢となり、
赤筋(緊張筋)的トレーニング効果が大きくなることはうなずけるが、
白筋(非緊張筋)が全く発達しないなどということは信じ難いのである。

 もし両者の発達がアンバランスになれば、いろいろな障害を惹き起しそうである。
赤筋の発達が悪いと、物理的衝撃に対して弱く、姿勢保持も困難となり、
持久性も低下し、さらに動作の初期のスピード(主としてエキセントリック・コントラクションの部分)を
抑制することにもなるし、逆に白筋が弱いと動作がにぶくなり、
また、より技巧の必要な細かな動作が困難にななるだろう。
そこで我々がトレーニングするにあたっては、いずれの筋力もあるレベルまで発達させたうえで、
トレーニングの目的によって、さらに特色のある処方をするとよかろう。

 スポーツのための努力トレーニングにあっては、
そのスポーツの運動特性を十分考慮しながら
トレーニングを進めていくことが極めて大切なことだと思う。

 たとえば走高跳の選手について考えてみると、
先ず全身的に全身的に全筋力をあるレベルまでつけた後は、脳幹から下半身にかけてのトレーニングは無気的ロー・ギア・パワー・トレーニング(より大きな力を短時間に、できるだけ多くの筋線維を興奮させるトレーニング)が有効であり、
上半身、とく上肢にあっては、無気的ハイ・ギア・パワー・トレーニング(神経系に主体をおいたスピード・トレーニングで、筋肉にかかる抵抗をできるけ小さくして、
最大敏速動作を行うトレーニング)がより有効となろう。

パワートレーニングについて

ここで参考までにパワー・トレーニングについて説明しておこう。
パワーとは力学用語であって、仕事の効率、または単位時間あたりの仕事量と解されているが、
一般に体力的意味としては「重さの抵抗に耐えて、すばやく動くことのできる能力」と考えてよかろう。

さて、このパワーに関与する因子は、力学的にはスピードと力であるが、
体力的パワーでは、スピードは神経衝撃の伝導性や神経の切り替え作用
(相反神経支配)が関与し、力はいうまでもなく筋収縮力(筋力)である。
従って神経系に主体をおいたスピード・トレーニングには、
前述のハイ・ギア・パワー・トレーニングである。

 たとえば、ランニングの専門的スピード・トレーニングは、
坂道(傾斜約5度位)を駆け下りる、追風に乗って走る、
自転車や自動車にひっぱってもらって走る、
仰臥ペダリング、坐位ステッピングなどである。

 また力のトレーニングは、いわゆる筋肉づくりのトレーニングであるが、
筋肉が肥大しても必ずしも目的に合った筋力が向上するとは限らない場合がある。
そこでパワー・トレーニングがさらに必要になってくるのである。

 人体における最大パワーは、どのような条件(強度とスピート)のときに出るのであろうか。
 人体における最大パワーは、その運動での最大等尺性筋力の約35%程度の抵抗を負荷して、
最大敏速に動作をする(この時のスピードは無負荷のときのスピードの約35%程度であるという)
ときに発揮されることがわかっている。
そのパワーは、約10〜20秒間(20〜30回)しか続かないということから、
一般にパワー・トレーニングといえば、その運動での最大等尺性筋力の約35%程度
(物を持ち上げるようなときの短縮性筋力はこれより20〜30%弱いので、
最大拳上重量の1/3~1/2程度の重量を負荷するのがよかろう)
の抵抗を負荷して、その運動を最大敏速に約10〜20秒間(20〜30回)連続反復せよとすすめている。

 この方法によれば、仕事の効率が最大となる他に、白筋的トレーニング効果も期待できよう。
また、より大きな力を短時間に集中して出すためには、
前述の無気的ロー・ギア・パワー・トレーニングが必要だといっている。

 たとえば、垂直跳、立幅跳、片脚飛躍、バーベル・スクリーン、バーベル・スナッチ、
バーベル・クリーン・アンド・スナッチ等がこれに相当する。
ただこれをバーベルやダンベルといった重量器具を使って行うと、
前にも述べたように、どうしても動作のスタートでは大きな抵抗がかかるが、
後半は慣性運動となって負荷が小さくなるため全運動の範囲にわたって
好ましい負荷のかかるアイソキネティックスを行うことが、筋力にはより効果的なことがわかる。

 もっとも、水泳とかボートのような運動は、比較的等速運動なので、
アイソキネティックスが極めて有効であろうが、他の陸上運動はほとんど慣性運動なので、
動作の神経支配に主体をおくときは、むしろ慣性運動での
トレーニングのほうが好ましいともいえる。

 前記のカウンシルマンの主張は、この点でも問題があるといえる。
そこで再びカウンシルマンの主張する最高の
スピード・アップのためのトレーニング方法を記してみよう。

 ーー最近の研究によれば、筋のスピードを高めるための最も効果的な方法は、
大きな抵抗によるスピードの早いアイソキネティックスによって筋を強化することであるーー。
 このトレーニング方法によれば、白筋繊維の発達が大きく望まれるところから、
全身が弾力性に富んだ滑かな均斉のとれた体型になる可能性がある。
 なぜならば、白筋線維は筋群の表面の方に多く存在しているためであり
(赤筋繊維は深在性)、この点、本誌5月号に関二三男氏が「筋斉美の研究」と題して、
主としてバーベル・ダンベルによるパワー・トレーニングが
筋斉美を作り上げるのに有効だと推奨されているのは、けだし理にかなったいるようにおもわれる。

  ただ筋量を増やすためには全筋群の発達が必要だし、
パワー・リフティングのようなスポーツでは全筋群の発達と
その集中性が重要な事はいうまでもないので、従前より行われている一般的筋肉づくりのトレーニングと
パワー・トレーニングが主体となることは当然であろう。

 以上、最近発表されたカウンシルマンのレポートを中心として、
アイソキネティックスについて所見を述べてみた。
読者諸子のご賢察によって、今後のトレーニングに少しでの役立てば望外の幸せです。
月刊ボディビルディング1977年10月号

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