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秀島洋子のトレーニング教室
柔軟性のトレーニング<その2>

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月刊ボディビルディング1977年12月号
掲載日:2018.03.29
柔軟なからだの持主は、トレーニングで大きな得をしています。

たとえば、ラタラル・レイズを例にとってみましよう。肩の関節が柔らかければ、1回の動作が、実に大きな範囲で行なえるはずです。

このように、関節が柔軟であるということは、特定の部分を大きな範囲で動かすことができるので、その動作に関与する筋肉に、より大きな刺激を与えることができるというわけです。この例から、動きの1つ1つに、いかに柔軟性が大切であるかを、おわかりいただけると思います。

さて、前回では1人で行なう柔軟体操を紹介しました。これらがらくにできるようになったら、さらに大きな効果が得られる2人組の柔軟体操へ進んでいきましょう。

今月の柔軟体操は、いま述べたように、1人で行なうものよりも、効果も大きいのですが、この場合の注意としては、ともかく、力まかせにやってはならない、ということを覚えておかなければなりません。

パートナーが、どの程度の柔軟性をもっているかをよく知った上で、それに合わせて行なう必要があります。

柔軟体操は、無理をして行なうと、筋をいためる恐れがあります。筋をむりやりに伸ばすと、痛みが残って伸縮がスムーズにいかなくなることがあるからです。

そこで、少しずつ筋や靭帯を伸展させていくことが大切です。

2人組の体操では、とくにこの点の注意が肝要だといえましょう。

◇肩を柔軟にする運動◇

向かい合って立ち、上体を前屈させて、互いの肩に手をおき、下に押してやる。背すじ、肘は伸ばして行なう。〔写真1〕
◇肩を柔軟にする運動◇

2人が同じ方向に向って立つ。前の人は腰のうしろで手の指を組み合わせ、うしろの人が、その腕を上にもち上げてやる。上体を前に倒さぬこと。〔写真2〕

◇肩・背中を柔軟にする運動◇

2人が背中合わせになって立ち、両手を頭上にもち上げ互いに手をつなぐ。そして一方が上体を前屈させ、相手の腕を前に引っぱる。2人共に、足はできるだけ床につけたまま行なう。〔写真3〕

◇肩・体側を柔軟にする運動◇

両脚を左右に開いて2人が横にならんで立ち、互いに内側の足をつける。両手をつなぎ、外側の手は、肘を伸ばしてまっすぐ頭上にもち上げ、他方の手は下にして互いに握り、そのまま外側の脇腹を外に突き出すような気持で真横に引っぱりあう。〔写真4〕

◇股関節を柔軟にする運動◇

2人が向かいあって立ち、一方が両手を相手(補助者)の肩におき、片足をもってもらう。補助者は片足をもったまま前後に移動する。〔写真5〕

◇股関節・腰を柔軟にする運動◇

一方が四つんばいになり、片足を上げる。他方(補助者)はうしろ向きになり、相手の膝をもって手前に引っぱってやる。この時、膝がまがらないように気をつける。〔写真6〕

◇背・腹を柔軟にする運動◇

一方が四つんばいになり、他方がその背中の上で、ブリッジをする。そのまま膝・腕を伸ばして脱力する。四つんばいになった側は、背を丸めたり、ひっこめたりする。〔写真7〕

◇背・肩・腰を柔軟にする運動◇

一方がうつ伏せに寝て、他方が、その肘をもって、上体をそらせてやる。〔写真8〕
〔写真1〕肩を柔軟にする運動

〔写真1〕肩を柔軟にする運動

〔写真2〕肩を柔軟にする運動

〔写真2〕肩を柔軟にする運動

〔写真4〕肩・体側を柔軟にする運動

〔写真4〕肩・体側を柔軟にする運動

〔写真3〕肩・背を柔軟にする運動

〔写真3〕肩・背を柔軟にする運動

〔写真6〕股関節・腰を柔軟にする運動

〔写真6〕股関節・腰を柔軟にする運動

〔写真5〕股関節を柔軟にする運動

〔写真5〕股関節を柔軟にする運動

〔写真7〕背・腹を柔軟にする運動

〔写真7〕背・腹を柔軟にする運動

〔写真8〕背・肩・腰を柔軟にする運動

〔写真8〕背・肩・腰を柔軟にする運動

月刊ボディビルディング1977年12月号

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