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秀島洋子の二人で行うアイソメトリックストレーニング教室

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月刊ボディビルディング1978年4月号
掲載日:2018.06.04
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 トレーニングを効果的に進めていくためには、まず目的をもつことが大切です。そして、自分の体力に応じた運動のやり方と頻度、回数を決め、これにそった段階的なトレーニングを行わなければなりません。
 トレーニングの目的を持つためには自分の形態的な欠点や、機能的な弱点を知る必要があります。
 トレーニングは、一般的には、健康の維持・増進をはかるために行うものですから、オールラウンドな体力づくり、いわゆるサーキット・トレーニングがよいとされています。しかし、より以上の体力を望む人、たとえば、ボディビルダーのような場合には形態的な美しさ、ウェイトリフターなら筋力の強さ、マラソンランナーなら持久力というように、その立場によって目指す目的も違ってきます。でも、いずれの目標を達成するにしても、まずはその基礎となる体力全般をバランスよく高められるトレーニングをしておくのが望ましいことはいうまでもありません。片寄ったトレーニングは、本当の体力づくりとはいえません。
一XーX一Xー
 さて、今回は、2人で行うアイソメトリックスを紹介しましょう。
 アイソメトリックスは、静止姿勢でわずか10秒間くらい、最大筋力か、それに近い力を発揮して行うトレーニングです。
 2人で行うアイソメトリックスは、一方が動かそうとするのに対して、他の方がこれに抵抗を加え、それでいて全くそのときとった姿勢を崩すことなく行わなければなりません。また、運動を始める前には必ず準備体操を行いましょう。いきなり主運動にはいることは危険です。とくに気温の低い時期は準備体操を十分にして、からだをあたためてからトレーニングを始めてください。

<肩の運動>

[写真1]

[写真1]

 実施者は、長座姿勢で両肘を曲げたまま、肩の高さで横に張り、さらに肘を持ち上げようとする。これに対して背後に立ったパートナーは、上から両肘を動かないように押す。[写真1]

<腕の運動1>

[写真2]

[写真2]

頭上で両肘をうしろに曲げる。パートナーはうしろに立ち、実施者の手首を持って動かないように固定する。実施者は両肘を伸ばそうとする。[写真2]

<腕の運動2>

[写真3]

[写真3]

 向かい合って立ち、実施者は肘を体側に固定して、手の平を上に向けたまま直角に肘を曲げ、それをさらに曲げようとする。パートナーは手の平を動かないように上から押えてやる。[写真3]

<腕と胸の運動>

[写真4]

[写真4]

腕立て伏せの姿勢で肘を曲げる。パートナーは背中の上から動かないように押え、これに対して実施者は肘を伸ばそうとする。[写真4]

<背の運動>

[写真5]

[写真5]

伏臥姿勢で、頭のうしろで手を組み上体をそらす。パートナーは上体と足首を動かないように押える。これに対して実施者は上体をさらにそらそうとする。[写真5]

<腹の運動>

[写真6]

[写真6]

仰臥姿勢で、頭のうしろで手を組み上体を起こす。パートナーは、上体と足首を動かないように押える。これに対して、実施者は上体を起こそうとする。[写真6]

<脚の運動1>

[写真7]

[写真7]

伏臥姿勢で両ひざを曲げる。パートナーに両脚が動かないように固定してもらい、実施者はひざをさらに深く曲げようとする。[写真7]

<脚の運動2>

[写真8]

[写真8]

「仰臥姿勢で脚を上に持ちあげ、両ひざを曲げる。パートナーは両脚が動かないように上から押え、これに対して実施者はひざを伸ばそうとする。[写真8]
月刊ボディビルディング1978年4月号

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