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1978年NABBAミスター・ユニバース派遣選抜コンテスト
今年度から2人派遣に決定

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月刊ボディビルディング1978年5月号
掲載日:2018.07.29
奥田、須藤、石神、知名、宮原、長宗のうち日本代表に選ばれる2人は?

とき=5月3日
ところ=広島市平和公園
1977年度ミスター日本優勝●奥田孝美

1977年度ミスター日本優勝●奥田孝美

以前は圧倒的なバルクを持ちながら、なんとなく引きしまった感じがなく、それに、ポージングのまずさもあって、いま一歩のところで優勝を免してきたが、昨年はこれらの欠点をよく克服し、念願の全日本チャンピオンとなった。しかし、まだ胸の筋量と腹・脚のデフィニションが充分とはいえない。この点を矯正すれば世界の桧舞台に立っても決して外国選手に負けないだけの素質は持っている。ユニバースに出場するとすれば、おそらくショートマン・クラスであろうから、この点も有利だ。
1977年度ミスター日本2位●須藤孝三

1977年度ミスター日本2位●須藤孝三

「昨年度は外国選手の圧倒的なバルクに屈し、ユニバース・コンテストでクラス4位となり、ミスター日本でも奥田選手に破れはしたが、なんといっても過去2回のユニバース・ミディアム・クラス優勝が示すとおり世界の須藤である。筋肉のキレ、プロポーション、ポージングはすでに完璧に近い。これらを維持しながら、あとひとまわりのバルクがつけば、そのときこそユニバース総合優勝は間違いない。
1977年度ミスター日本3位●石神日出喜

1977年度ミスター日本3位●石神日出喜

つねにミスター日本の上位に名を連らねており、昨年はユニバースの初舞台も経験してきた。バランスもよく、どこといって欠点もないが、そうかといって、見る者に強烈にアッピールするところもない。つまり、もうひとつ迫力に欠けている。これは身長の低さにも原因があると思うが、彼と同じくらいの身長で、世界のトップ・スターとして君臨しつづけているフランコ・コロンブを見習ってほしいものである。
1977年度ミスター日本4位●知名定勝

1977年度ミスター日本4位●知名定勝

5年前、33歳ではじめて全国コンテストに出場以来、年々、若手選手を追い上げ、追い越し、ついに昨年はミスター日本の4位に入賞した。デフィニションの良さが彼の身上だが、上半身に比べて下半身のキレが少しもの足りない。日本選手の中では最年長の部類に入るかも知れないが、外国には40歳以上のトップ・ビルダーがいくらでもいる。いまのデフィニションを失なうことなく、全体的にあとひとまわりのバルクが欲しい。
1977年度ミスター日本5位●宮畑豊

1977年度ミスター日本5位●宮畑豊

とにかく真面目に努力している。過去10年間、ミスター日本に出場し、ここ2年、4位、5位と実力も定着してきた。以前はどちらかといえばバルク型であったが、最近はしぼりにしぼってイメージ・チェンジした。ポージングのうまさは定評のあるところで、どのポーズにおいても各部等しくマキシマムを出し、全体的なキレの良さで迫力を出すことを心得ている。
1977年度ミスター日本6位●長宗五十夫

1977年度ミスター日本6位●長宗五十夫

逆三角型のいかにも鍛えこんだビルダーらしいビルダーである。全体的にバランスよく発達し、欠点らしい欠点も見当らないが、何かひとつ迫力に欠けている。とくに、胸の横幅はあるが、厚みに欠けているのか、サイド・ポーズのときに迫力不足を感じる。オフ・シーズンの彼を見ると、まるで別人のようにまるまると太っているが、昨年度は、コンテストに対しての減量面に少し無理があったのではないか。以前よりもかえって小さく感じ迫力もにぶっていた。
月刊ボディビルディング1978年5月号

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