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正しい栄養シリーズ 甘味品
菓子類、甘味飲料の特徴とカロリー

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月刊ボディビルディング1978年8月号
掲載日:2018.07.06
国立競技場トレーニングセンター
木村利美

☆甘味品のプラス面☆

 男性は女性に比べると甘党が少ないが、スポーツマンの中には甘いものが好きな人が多いようである。

 大の男が、それも人一倍イカツイ体の男性が、みつ豆やフルーツパフェーをセッセと口に運んでいる図を想像すると、何か不似合いなようであるが、甘いものはカロリーが高く、運動のエネルギー源になり、また疲れをいやす働きがあることを考えると、これも納得のいくところである。

 激しいトレーニングの後や、ハイキングや山登りで疲れたときに食べる甘いものの味は、また格別である。

 一般に菓子類の主な原料は、米、小麦、砂糖である。つまり、主成分はでんぷんと糖分である。とくに糖質が多く、水分を除いたものの80%以上を占めるものもある。でんぷんも砂糖も1gで4カロリーあり、例えば砂糖を茶サジに軽くもると5gになり、20カロリーあることになる。コーヒーや紅茶にスプーン2杯の砂糖を入れると、40カロリーとることになる。茶わん1杯のご飯が約200カロリーであるから、砂糖入りコーヒーを5杯飲むと、ごはん1ぜん食べたのと同じカロリーを摂ったことになる。

 このように、砂糖のどっさり入った菓子類は、たいへんな高カロリー食品である。また、洋菓子類には、バターなどの油脂類、牛乳、タマゴなどを使ったものも多く、さらに高カロリーになる。チョコレートなど100gで512カロリーもあり、市販の中くらいの板チョコ1枚で、ご飯2杯ぐらいに匹敵する。山で遭難したとき、ひとかけらのチョコレートで命びろいをした、というような例もうなづける話である。

 糖類は高カロリーであると同時に、消化吸収がよく、食べるとすぐに血糖値を上げ、血液をとおして全身にエネルギー源が配られる。激しい運動でグッタリしているとき甘いものを食べると、元気がわいてくるのはこのためでである。

 また、菓子類のもつ甘いムードは、精神的な緊張をほぐし、気分をやわらげてくれる。

☆甘味品のマイナス面☆

 以上のように、とくにカロリー源としてすぐれている菓子類ではあるが、反面、食べすぎによる害も多々あるので注意しなければならない。とくに白砂糖は、白米、漂白粉とともに“三白イコール三悪”として栄養研究家たちから目のかたきにされている。

 マイナス面としてまず考えられるのは、肥満である。糖質は消化吸収されてすぐに血中に送り出されることはさっき述べたが、運動量が少なく、エネルギーとして使われない場合、肝臓でグリコーゲンとして貯えられるが、過剰なものは脂肪に変えられ、皮下脂肪に変身する。減量中に糖分を制限しなければいけないことぐらいはとっくにご存じのことであろう。

 もう1つの注意点は、カルシウムやビタミンなどとの栄養のバランスである。糖質は消化吸収されて、エネルギーとして使われるまでの、分解代謝の過程で、カルシウムやビタミンB1、Cなどを必要とする。

 このように糖質は、歯や骨を作るカルシウムや、体調をととのえるために必要なビタミン類を、おかまいなしに使ってしまうのであるから、糖質を摂りすぎると歯や骨がもろくなったり、ハダがきたなくなったり、疲れやすくなったりする。女性の中には菓子類の食べすぎで、便泌やニキビ、シミなどに悩まされている人も少なくないようである。

 甘いものが好きな人は、一方でビタミンやカルシウムをたっぷり摂ってやらなければ、栄養失調になり、酸性体質になって、いろいろな障害が起きてくる。

 以上のようなことを考えると、とくに甘い菓子類は、ふだんは嗜好品として、たまに楽しんで食べるくらいがよいようである。また、激しい運動のあと、疲労と空腹でグッタリして、ひどいときには目がかすむようなことがあるが、こんなときにハチミツ水やチョコレートなど、少量の糖分を補給してやると、血糖量を増して元気を回復するのにとても有効である。

 ところで、暑い季節になると、炭酸飲料やジュース類が飛ぶように売れるが、これらの中にも多量の糖分が含まれていることを知って欲しい。水分の摂りすぎのことも考えて、皮下脂肪の気になる人には要注意の飲みものといえる。また、腸が過敏で下痢ぎみの人は冷たいものはなるべくひかえるようにしてもらいたい。

☆甘味品のカロリーと材料☆

 次に市販の菓子類と甘味飲料の、だいたいの重量とカロリー、主な材料をあげてみよう。蛋白質やビタミンについてはあまり期待できないので省くことにする。

<カステラ>
中1切 50g 160カロリー
(小麦粉、砂糖、卵)

<シュークリーム>
中1個 60g 140カロリー
(小麦粉、牛乳、砂糖、卵)

<ショートケーキ>
中1個 70g 230カロリー
(小麦粉、砂糖、卵、生クリーム)

<デコレーションケーキ>
大1切れ 100g 370カロリー
(マーガリン、砂糖、小麦粉、卵)

<アップルパイ>
中1切れ 70g 200カロリー
(リンゴ、砂糖、バター、小麦粉)

<ドーナッ>
中1個 50g 210カロリー
(小麦粉、砂糖、油)

<串だんご(あん)>
1本 60g 110カロリー
(小麦粉、米粉、砂糖、小豆)

<串だんご(しょうゆ)>
1本 55g 115カロリー
(小麦粉、米粉、砂糖、しょうゆ)

<大ふく>
中1個 60g 135カロリー
(米粉、砂糖、小豆)

<どら焼き>
中1個 60g 150カロリー
(小麦粉、砂糖、卵、小豆)

<もなか>
中1個 40g 110カロリー
(小豆、砂糖、小麦粉)

<ようかん>
1切れ 50g 150カロリー
(小豆、砂糖、寒天)

<あんぱん>
中1個、60g 160カロリー
(小麦粉、小豆、砂糖)

<柏もち>
中1個 50g 100カロリー
(米粉、小豆、砂糖)

<あんまん>
中1個 70g 190カロリー
(小麦粉、小豆、砂糖)

<せんべい>
小10個 30g 115カロリー
(小麦粉、米粉、砂糖)

<ビスケット(ソフト)>
中10枚 50g 225カロリー
(小麦粉、砂糖、油)

<ポテトチップ>
1袋 100g 560カロリー
(じゃがいも、油、塩)

<チョコレート>
中1枚 45g 230カロリー
(カカオ豆、砂糖、牛乳、カカオバター、レシチン)

<ガム>
1枚 4g 10カロリー
(チクルガム、砂糖、その他化学添化物多数)

<キャラメル>
10粒 30g 125カロリー
(砂糖、乳類、デンプン、脂肪)

<カリントウ>
10個 30g 150カロリー
(小麦粉、砂糖、油)

<プリン>
1人前 130カロリー
(卵、牛乳、砂糖)

<フルーツみつ豆>
1人前 195カロリー
(寒天、砂糖シロップ、フルーツ)

<ホットケーキ>
1皿 630カロリー
(小麦粉、卵、砂糖、バター)

<アイスクリーム>
1人前 50g 80カロリー
(牛乳、粉乳、デンプン、砂糖、ニカワ)

<ぜんざい>
1人前 450カロリー
(小豆、砂糖、もち)

☆甘味飲料のカロリー☆

(1杯、200cc当り)
コーラ 60カロリー
ファンタ 80カロリー
サイダー 72カロリー
ラムネ 52カロリー
ジュース類 90カロリー
ココア 85カロリー
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月刊ボディビルディング1978年8月号

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