なんでもQ&Aお答えします 1974年6月号
月刊ボディビルディング1974年6月号
掲載日:2018.09.04
筋力が増したのに体位が増えない
Q ボディビルを始めてから2カ月ほどになります。開始当時にくらべると,からだはだいぶしまった感じになり,筋肉の隆起も少しは見られるようになりました。筋力も強くなり,体重は1k9増,胸囲も3cmほど大きくなりました。しかし他の部分のサイズについてはほとんど変化がみられず,その点がいささか不満です。開始当時と現在の各部分のサイズ,および各種目の使用重量は次のとおりですが,筋力が向上したのに体位の面で増加が見られないのはどうしてでしょうか。
(徳島市・佐原浩一)
A 個別的な見地からいって,筋の断面積(太さ)と筋力は,ほぼ比例するといわれています。したがって,筋力の向上が見られたということは,筋の肥大(発達)も当然ともなっているということになります。
しかし,筋の発達が端的にサイズの増加に結びつくかというと,必ずしもそうとはいえません。というのは,たとえば上腕部の太さを測定するにしても,メジャーの目盛りに表われるサイズは,筋の太さだけではなく,皮下脂肪をも含めたサイズになるからです。いいかえれば,筋の太さが同じであっても,皮下脂肪が厚ければ,それだけメジャーに表われるサイズは大きくなり,皮下脂肪が薄ければサイズは小さくなるということです。
あなたの場合,筋力が向上したのにもかかわらず,各部位のサイズの増加がほとんど見られないということですが,だからといって筋の発達が得られなかったということではありません。筋力の向上にともなって,筋肉の発達も当然得られたはずです。ただ,それがサイズの増加に結びつかなかったということでしょう。
その理由としては,開始時から現在にいたるまでの2ヵ月間に,皮下脂肪が減少したということがあげられます。このことは,腹囲が小さくなったことと,からだがひきしまったという文面から容易に推察されます。
したがって,2ヵ月間のトレーニングで筋の発達があったにもかかわらずその反面,皮下脂肪が減少したということにより,体位の測定値にほとんど変化が見られなかったという結果になったのでしょう。
あなたの場合,腹囲以外はほとんど体位の測定値に変化はありませんでしたが,皮下脂肪の多いひとの場合にはときとしてトレーニングの続行によって上腕部や大腿部の測定値が減少していくことがあります。
このような現象は筋の肥大(発達)よりも,皮下脂防の減少が上まわるときに生じるのであり,サイズが小さくなったからといって,筋の発達の面でトレーニング効果が得られなかったとはきめつけられません。あなたの場合も,筋の発達面で実質的な効果が得られたと考えてさしつかえありません。
体位の測定値には,皮下脂肪の厚さが密接なかかわりを有するので,測定値のみをもってトレーニングの効果を判断するのは誤りで,体調や筋力の向上なども考えに入れて判断することが必要です。
また同様の意味から,サイズのみをもって他のひととの発達の優劣を判断することも誤りといえます。いかにサイズが大きいからといっても,皮下脂肪が厚いだけで,実質的な筋の発達が弱ければ,たとえサイズは小さくても皮下脂肪の少ない筋のよく発達したものに劣るということになります。
ボディ・コンテストにおいても,皮下脂肋の厚い40cm以上の腕よりも,皮下脂肪の少ない36~7㎝の腕のほうが往々にして上位にランクされることがあります。
このようなことになるのは,たんに皮下脂肪の少ないほうがデフィニションがあるからというだけでなく,実質的な筋の発達を考慮して採点されるからです。もしもあなたに将来コンテストに出場したいという希望があるならば,皮下脂肪を含めたサイズにとらわれないで,筋の発達によって実質的なサイズを増大していくことを念頭においてトレーニングを行うことが必要になります。しかしボディビルを始めてまだ2ヵ月しかたっておりませんのであまり神経質にならないで,じっくりトレーニングするようにしてください。
しかし,筋の発達が端的にサイズの増加に結びつくかというと,必ずしもそうとはいえません。というのは,たとえば上腕部の太さを測定するにしても,メジャーの目盛りに表われるサイズは,筋の太さだけではなく,皮下脂肪をも含めたサイズになるからです。いいかえれば,筋の太さが同じであっても,皮下脂肪が厚ければ,それだけメジャーに表われるサイズは大きくなり,皮下脂肪が薄ければサイズは小さくなるということです。
あなたの場合,筋力が向上したのにもかかわらず,各部位のサイズの増加がほとんど見られないということですが,だからといって筋の発達が得られなかったということではありません。筋力の向上にともなって,筋肉の発達も当然得られたはずです。ただ,それがサイズの増加に結びつかなかったということでしょう。
その理由としては,開始時から現在にいたるまでの2ヵ月間に,皮下脂肪が減少したということがあげられます。このことは,腹囲が小さくなったことと,からだがひきしまったという文面から容易に推察されます。
したがって,2ヵ月間のトレーニングで筋の発達があったにもかかわらずその反面,皮下脂肪が減少したということにより,体位の測定値にほとんど変化が見られなかったという結果になったのでしょう。
あなたの場合,腹囲以外はほとんど体位の測定値に変化はありませんでしたが,皮下脂肪の多いひとの場合にはときとしてトレーニングの続行によって上腕部や大腿部の測定値が減少していくことがあります。
このような現象は筋の肥大(発達)よりも,皮下脂防の減少が上まわるときに生じるのであり,サイズが小さくなったからといって,筋の発達の面でトレーニング効果が得られなかったとはきめつけられません。あなたの場合も,筋の発達面で実質的な効果が得られたと考えてさしつかえありません。
体位の測定値には,皮下脂肪の厚さが密接なかかわりを有するので,測定値のみをもってトレーニングの効果を判断するのは誤りで,体調や筋力の向上なども考えに入れて判断することが必要です。
また同様の意味から,サイズのみをもって他のひととの発達の優劣を判断することも誤りといえます。いかにサイズが大きいからといっても,皮下脂肪が厚いだけで,実質的な筋の発達が弱ければ,たとえサイズは小さくても皮下脂肪の少ない筋のよく発達したものに劣るということになります。
ボディ・コンテストにおいても,皮下脂肋の厚い40cm以上の腕よりも,皮下脂肪の少ない36~7㎝の腕のほうが往々にして上位にランクされることがあります。
このようなことになるのは,たんに皮下脂肪の少ないほうがデフィニションがあるからというだけでなく,実質的な筋の発達を考慮して採点されるからです。もしもあなたに将来コンテストに出場したいという希望があるならば,皮下脂肪を含めたサイズにとらわれないで,筋の発達によって実質的なサイズを増大していくことを念頭においてトレーニングを行うことが必要になります。しかしボディビルを始めてまだ2ヵ月しかたっておりませんのであまり神経質にならないで,じっくりトレーニングするようにしてください。
トレーニング・コースの作り方は
Q ボディビル歴1年9ヵ月,24才のサラリーマンです。トレーニングは夜間に自宅でひと!)で行なっていますが,ことしの4月から勤務の都合で帰宅時刻が一定しなくなり,最近は遅く帰った日にはトレーニングも休みがちです。
ボディビルを始めてから現在までの経過は至極良好で,ゆくゆくはコンテストにも出場したいと思っています。それには現在のような不規則なトレーニングを改めて,もっと計画的なトレ一ニングを実施しなければいけないのではないかと考えています。このため、どうしても不規則になりがちな夜間のトレーニングをやめて,朝と昼の1日2度のトレーニングに改めようと考えています。
幸い会社の体育館にボディビル用具(バーベル・ダンベル150kgセットベンチ,スクワット・ラック)などがそろっていますので,朝は自宅で,昼は会社でトレーニングできます。
仕事の性質が肉体労働ではないのでこのようなトレーニング法で行なっても,自分ではさしつかえないと思っていますが,いかがなものでしょうか。日々の時間表と採用したい種目は次のとおりですが,トレーニング上のこまかい点についてご意見をおきかせください。
ボディビルを始めてから現在までの経過は至極良好で,ゆくゆくはコンテストにも出場したいと思っています。それには現在のような不規則なトレーニングを改めて,もっと計画的なトレ一ニングを実施しなければいけないのではないかと考えています。このため、どうしても不規則になりがちな夜間のトレーニングをやめて,朝と昼の1日2度のトレーニングに改めようと考えています。
幸い会社の体育館にボディビル用具(バーベル・ダンベル150kgセットベンチ,スクワット・ラック)などがそろっていますので,朝は自宅で,昼は会社でトレーニングできます。
仕事の性質が肉体労働ではないのでこのようなトレーニング法で行なっても,自分ではさしつかえないと思っていますが,いかがなものでしょうか。日々の時間表と採用したい種目は次のとおりですが,トレーニング上のこまかい点についてご意見をおきかせください。
以上のとおりですが,トレーニング・コースをどのように作ったらよいでしょうか。 (横浜市・斎藤哲郎)
A 経験の豊富なビルダーにとっても,トレーニングスケジュールを作ることはやさしいことではありません。まして,あなたのように勤務の都合で時間的に充分なトレーニングが行えないとあれば,一層やっかいな問題といえます。
コンテストに出場したいという希望を貫徹するために,ハンデを克服しようとする意欲は立派ですが,実際にはあなたの現在の状況に合わせてトレーニング・スケジュールを作ることは,生理的な面でいろいろと制約を受けることは否定できません。早朝時のトレーニングにおいては採用種目の点で制約があり,昼休み時のトレーニングはトレーニングの量的な面での制約があります。
起床後間もない早朝時は,生理的にいって身体が活動しにくい状態にありかつ,脊椎の間隔も弛緩しているので急激に激しい運動を行なったり,また脊椎に強度な負担をかける運動を行うのは問題があります。したがって,準備体操とウォーム・アップをとくに念入りに行い,トレーニング前に身体の機能を十分に覚醒させ,活動しやすい状態にしてからトレーニングを行うことが大切になります。
しかし,それでもなお,身体の安全性について考慮するならば,脊椎に強度な負担のかかるスクワット,フロント・プレス,ネック・ビハインド・プレス,デッド・リフト,その他,腹部の運動種目等を除外するのが賢明と考えられます。
昼休み時のトレーニングは,昼食との関係もあり,時間的に制約を受けるのはしかたがないことでしょうが,生理的な見地からいっても,ごく短時間のトレーニングに止どめるほうがよいと思われます。
昼休み時にトレーニングを行う場合に,まず問題になるのは,トレーニングを昼食前と昼食後のいずれに行うようにしたらよいかということですが,解答者としては,昼食前に行うほうかよいと考えています。というのは,トレーニングと食事の間隔が,あなたの場合のように20~30分くらいしかないときは,食後にトレーニングを行うよりも,食前に行うほうが消化器に対する障害が少ないと考えられるからです。
とはいっても,トレーニング終了後20~30分くらいで食事をとるということが,生理的に全然問題がないということではありませんから,消化器系統に疾患があったり,実際に行なってみて,消化不良を起こすようであれば,昼休み時のトレーニングは止めるべきでしょう。
コンテストに出場したいという希望を貫徹するために,ハンデを克服しようとする意欲は立派ですが,実際にはあなたの現在の状況に合わせてトレーニング・スケジュールを作ることは,生理的な面でいろいろと制約を受けることは否定できません。早朝時のトレーニングにおいては採用種目の点で制約があり,昼休み時のトレーニングはトレーニングの量的な面での制約があります。
起床後間もない早朝時は,生理的にいって身体が活動しにくい状態にありかつ,脊椎の間隔も弛緩しているので急激に激しい運動を行なったり,また脊椎に強度な負担をかける運動を行うのは問題があります。したがって,準備体操とウォーム・アップをとくに念入りに行い,トレーニング前に身体の機能を十分に覚醒させ,活動しやすい状態にしてからトレーニングを行うことが大切になります。
しかし,それでもなお,身体の安全性について考慮するならば,脊椎に強度な負担のかかるスクワット,フロント・プレス,ネック・ビハインド・プレス,デッド・リフト,その他,腹部の運動種目等を除外するのが賢明と考えられます。
昼休み時のトレーニングは,昼食との関係もあり,時間的に制約を受けるのはしかたがないことでしょうが,生理的な見地からいっても,ごく短時間のトレーニングに止どめるほうがよいと思われます。
昼休み時にトレーニングを行う場合に,まず問題になるのは,トレーニングを昼食前と昼食後のいずれに行うようにしたらよいかということですが,解答者としては,昼食前に行うほうかよいと考えています。というのは,トレーニングと食事の間隔が,あなたの場合のように20~30分くらいしかないときは,食後にトレーニングを行うよりも,食前に行うほうが消化器に対する障害が少ないと考えられるからです。
とはいっても,トレーニング終了後20~30分くらいで食事をとるということが,生理的に全然問題がないということではありませんから,消化器系統に疾患があったり,実際に行なってみて,消化不良を起こすようであれば,昼休み時のトレーニングは止めるべきでしょう。
<トレーニングに対する要点>
昼休みの時間が1時間,昼食に要する時間が15分とのことですが,でき得るかぎりトレーニングと食事の間隔を25~30分くらいとるようにしてください。ことに激しい運動種目を行う場合は,トレーニングをできるだけ短時間(10~15分以内)で切りあげ,食事までの間隔を少しでも長くとるようにする必要があります。
また,トレーニング後の処置としてクール・ダウンを欠かさずに行うようにし,緊張した筋をほぐし,からだの状態を少しでも早く平常の状態に戻すことが大切です。
食事に際しては,いきなり大量の食べ物をつめ込まないようにし,食前に少量の吸いものを飲むなど,胃の働きを促すように留意して食事をするようにしてください。しかし,食事時に大量の水分をとることは,消化のさまたげになりますから注意してください。
また,トレーニング後の処置としてクール・ダウンを欠かさずに行うようにし,緊張した筋をほぐし,からだの状態を少しでも早く平常の状態に戻すことが大切です。
食事に際しては,いきなり大量の食べ物をつめ込まないようにし,食前に少量の吸いものを飲むなど,胃の働きを促すように留意して食事をするようにしてください。しかし,食事時に大量の水分をとることは,消化のさまたげになりますから注意してください。
<トレーニング・スケジュール>
前述したように,生理的および時間的制約があるので,当然のことながら採用全種目を2日~3日にわたって行うようにする必要があります。しかもあなたの場合,それをさらに朝と昼の2度に分けて行うということであり,いわば,スプリット・ザ・スプリットリレーティーン法で行うということになります。
いままでに述べたことがらを考慮して,スケジュールの例を記載しておきますので参考にしてください。
いままでに述べたことがらを考慮して,スケジュールの例を記載しておきますので参考にしてください。
以上,多分に慎重すぎる傾向もありますが,身体の安定性ということを考慮すればこのようなものになります。また,現在はともかく,ゆくゆくはこの程度のスケジュールでは不充分なものになるとも考えられますので,自分なりに研究し,より充実したスケジュールを考案するようにしてください。
なお,腹部の運動は意外と腰部(腰椎)に強く負担がかかり,また,食事の直前,直後の運動としては適さない傾向がありますので,適切な時刻をあなた自身で考えて行うようにしてください。
なお,腹部の運動は意外と腰部(腰椎)に強く負担がかかり,また,食事の直前,直後の運動としては適さない傾向がありますので,適切な時刻をあなた自身で考えて行うようにしてください。
とくに腕を発達させたいが
Q 腕の発達にとくに関心をもつものです。それについて次の質問にお答えください。
腕を深く屈したときに,上腕部の外側,上腕二頭筋と上腕三頭筋の中間にコブのように隆起する筋肉はなんという筋肉でしょうか。また,その筋肉を発達させるにはどのような運動種目が有効なのでしょうか。(柏市・大内)
腕を深く屈したときに,上腕部の外側,上腕二頭筋と上腕三頭筋の中間にコブのように隆起する筋肉はなんという筋肉でしょうか。また,その筋肉を発達させるにはどのような運動種目が有効なのでしょうか。(柏市・大内)
A おたずねの筋の名称は上腕筋といいます。この上腕筋は上腕二頭筋の下にある筋で,上腕骨下半に起こり,前腕部の尺骨上端に付着している筋です。作用は,上腕二頭筋と協応して腕を屈曲するときに働きます。したがって,その発達は上腕二頭筋のための運動によって促すことができます。しかし,とくに発達を希望するのであれば,次に述べる運動種目の中から1~2種目を選んで行なってください。
○リバース・カール
バーベルをオーバー・グリップで持ち,カールを行う。前腕部に有効な種目ですが,上腕筋に効かせるには両肘を左右へ開きながら行うほうが効果的です。左右のグリップの間隔は,両ももの幅ぐらいが適当です。
○ダンベル・リバース・カール
ダンベルを使用して,前記のリバース・カールの要領で行えばよい。
○ブレキアリス・カール
左右のグリップの間隔を両ももぐらいにしてバーベルを持ち,両肘を斜め後方に引くようにして,バーベルを上腹部の前まで引きあげる。バーベルの持ち方は,アンダー・グリップとオーバー・グリップのどちらでもよいが,オーバー・グリップのほうがより有効と思われる。
○ナ囗一・グリップ・チンニング
左右のグリップの間隔を2こぶし以内にして,チンニング・バーにぶらさがり,両肘を少し開げるようにして体を引きあげるOバーの握り方はオーバー・グリップとアンダー・グリップのいずれの方法でもよい。
○ナロー・グリップ・ラット・バー・プル
左右のグリップの間隔を2こぶし以内にして,ラット・バーを握り,両肘を左右へ開きながら,バーを胸のほうへ引き寄せる。動作上の注意として,バーを上方から引きおろす場合は,両肘を屈したときに,肘を肩よりも下げないようにする。また,バーをどちらかというと前方から胸へ引き寄せる場合は,両肘を屈したときに,肘の位置ができるだけ腕の前面よりうしろへいかないように留意する。
以上が上腕筋のための運動種目ですが,上腕筋を発達させることは,上腕部の迫力を増すばかりでなく,サイズの増加にも結びつくので,ときにはこれらの種目に取り組んでみるのもビルダーとして必要なことでしょう。それに,他の部分のトレーニングも怠らず平均的な発達も忘れないでください。
(解答は'59ミスター日本,NE協会指導部長・竹内 威氏)
○リバース・カール
バーベルをオーバー・グリップで持ち,カールを行う。前腕部に有効な種目ですが,上腕筋に効かせるには両肘を左右へ開きながら行うほうが効果的です。左右のグリップの間隔は,両ももの幅ぐらいが適当です。
○ダンベル・リバース・カール
ダンベルを使用して,前記のリバース・カールの要領で行えばよい。
○ブレキアリス・カール
左右のグリップの間隔を両ももぐらいにしてバーベルを持ち,両肘を斜め後方に引くようにして,バーベルを上腹部の前まで引きあげる。バーベルの持ち方は,アンダー・グリップとオーバー・グリップのどちらでもよいが,オーバー・グリップのほうがより有効と思われる。
○ナ囗一・グリップ・チンニング
左右のグリップの間隔を2こぶし以内にして,チンニング・バーにぶらさがり,両肘を少し開げるようにして体を引きあげるOバーの握り方はオーバー・グリップとアンダー・グリップのいずれの方法でもよい。
○ナロー・グリップ・ラット・バー・プル
左右のグリップの間隔を2こぶし以内にして,ラット・バーを握り,両肘を左右へ開きながら,バーを胸のほうへ引き寄せる。動作上の注意として,バーを上方から引きおろす場合は,両肘を屈したときに,肘を肩よりも下げないようにする。また,バーをどちらかというと前方から胸へ引き寄せる場合は,両肘を屈したときに,肘の位置ができるだけ腕の前面よりうしろへいかないように留意する。
以上が上腕筋のための運動種目ですが,上腕筋を発達させることは,上腕部の迫力を増すばかりでなく,サイズの増加にも結びつくので,ときにはこれらの種目に取り組んでみるのもビルダーとして必要なことでしょう。それに,他の部分のトレーニングも怠らず平均的な発達も忘れないでください。
(解答は'59ミスター日本,NE協会指導部長・竹内 威氏)
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