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Q&A~ なんでもお答えします ~ 1969年12月号

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月刊ボディビルディング1969年12月号
掲載日:2018.07.22

 僕はコンテストに出場するためのポーズを習いたいのですが、どんな本を参考にしたらよいか教えてください。また、ポーズのとり方、どこを強調するポーズか、そしてポーズの名称など書かれた本がボディビル協会から発行されているのでしょうか。このような点について詳しく教えてください。(静岡市 宮下政直)

 ポーズに関し、詳しく専門的に書かれた本はありません。そして、当協会からも発行しておりません。一般にビルダーは「ボディビルディング」誌、および外国雑誌を参考にして各自研究しています。もちろんビルダー同志で教えたり、教えられたりもしています。

 コンテストの際のポーズに関して簡単に説明するならば、図のように「前面」「側面」「背面」の規定3ポーズとフリー・ポーズがあり、コンテストにより多少差異はありますが、「前面」の規定ポーズは、腕を曲げて外腹部に手を当て、おもに広背筋を強調し、体前面の発達を示すポーズ。「側面」のポーズは、腕を伸ばすか多少曲げて体側につけ、腕を強調し、体側面の発達を示すポーズ。「背面」のポーズは、肩の高さ位で腕を曲げ、肩、腕を中心に背面の発達を示すポーズなどが採用されています。

 フリー・ポーズは規定ポーズをとってもよいし、自分の好きなポーズでもよいのです。フリー・ポーズに関しては紙面に限りがありますので割愛させていただきます。満足な解答が得られなかったことと思いますがどうぞ自分で研究してください。
記事画像1

 私は21歳になりますが、現在ボディビルのジムを捜しています。九州から名古屋に働きにきて1年半程になりますが、以前ボディビル・ジムに通ったことがあります。しかし、こちらに来てからは、どこにどんなジムがあるのかさっぱりわかりません。もし近くで通えるジムがあるなら、今すぐにでも行きたい気持です。そこで愛知県にあるジムの名称と住所をできるだけ多く教えて欲しいのですがお願いします。(名古屋市 古賀章夫)

 愛知県には下記のような日本ボディビル協会公認のボディビル・ジムがあります。
 ナクーラ・バーベル・クラブ
 中日ヘルス・センター
 中日シネラマ会館
 一宮ボディビル研究会

 私はかつて蛋白質同化ホルモンの服用の是非について質問し、否定的回答を受け納得していた者ですが、貴誌9月号の「MR.東京末光健一の人とトレーニング」を読んで、再び質問したいと思います。

 同記事中、同君は『タンパク質の消化・吸収を促進する酵素』を服用している旨明記されていますが、写真を見る限りでは、同君は体質的にディフィニションは抜群とはいえ、バルクはつきにくいと思っていたのですが、実は、同君の短期間における成功のカギはこの酵素?なるものに支えられた蛋白質中心の食事にあったのではないでしょうか。殺人的なスケジュールをこなせることも説明がつくように思われます。

 そこで、是非お願いしたいのですが、この酵素名(できれば商品名)を公表して欲しいのです。多くのビルダーにプラスになるはずです。(その酵素が、実は蛋白質同化ホルモンでない。ことを祈りつつ……)(明石市 笊 征敬)

 酵素名について末光健一選手に聞いたところ、現在使用していないので忘れたとのことです。そして、それはいわゆるホルモンではなく、消化・吸収を促進するものだそうです。残念ながらこれ以上はわかりません。

 ホルモンに関して非常に熱心なようですが、本誌10月号P20の「ホルモンとからだ」および、P62海の向こうの意見「ひとり荒野に叫ぶ」をお読みになりましたか?もし読んでないのでしたらぜひ一読してください。

 経験7ヵ月の18歳の学生です。僕は学校で陸上クラブに入っています。僕は体が大きいせいか足は速くありません。それで体の大きいのを利用して砲丸投げをしています。そこで砲丸投げに必要な腰、肩の運動を教えてください。現在の体位はパンプ・アップして胸囲106cm、腕囲40cm、大腿囲63cm、そして身長191cm、体重87kg。

 現在のトレーニング内容
記事画像2
(月、水、金の④、⑥と火、土の①はスーパー・セット)
 以上ですが、トレーニング・スケジュールはこれでよいでしょうか。悪かったらなおしてください。(東京都 三田野谷光夫)

 トレーニングの内容が月、水、金の場合全種目を1日に行なうのか、3回に分けて行なっているのかがよくわかりません。火、土についても同じことなのですが、いずれにせよ砲丸投げ強化のためのトレーニングとしては不十分なので、次のようなスケジュールを組んでみましたので参考にしてください。
記事画像3
 上記の種目を週3回行なってください。砲丸投げのトレーニングとボディビルを一緒に行なう場合は、砲丸投げのトレーニング終了後にボディビルを行なってください。上記のスケジュールが消化できそうもない時は①、②、④、⑦、⑧の5種目だけ行なうか、各種目の重量、セット数をへらしてください。それと大切なことはシーズン・オフにはボディビルを多めに行ない、シーズン中は少なめにすることです。

 なおスーパー・セットは瞬発力の養成には向いていないので省略し、回数を少なめにしたのは使用重量を増加して筋力の養成をねらったためです。筋力養成だけではなく瞬発力の養成も大切ですので、時折軽い重量(通常使用する重量の半分以下でよい)を用いて素早い動作で行なうことも必要です。もちろん通常のヘビー・トレーニングでもできるだけスピーディに行なってください。
 (解答は、日本ボディビル協会技術委員 福 田 弘)
月刊ボディビルディング1969年12月号

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