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第9回全日本パワーリフティング選手権大会
因幡(デッドリフト227.5kg)世界新、仲村(トータル830kg)の日本最高記録を樹立

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月刊ボディビルディング1980年7月号
掲載日:2019.10.25
フライ級優勝・因幡英昭選手。デッド・リフトで227.5kgの世界新記録樹立。トータル560kg

フライ級優勝・因幡英昭選手。デッド・リフトで227.5kgの世界新記録樹立。トータル560kg

ステージにならんだ全出場選手

ステージにならんだ全出場選手

第9回全日本パワーリフティング選手権大会は、男子37名、女子14名の選手が参加して6月1日、東京・むさし府中商工会議所ホールで開催された。

この大会でとくに目についたのは、記録の大幅な伸びである。フライ級を除く全クラストータル日本記録が更新されたのをはじめ、重いクラスのスクワットとデッド・リフトでは、いま更新したばかりの日本新記録が、数分後には、また破られるという、新記録更新ラッシュだった。

〈フライ級〉――因幡選手が2位に80kgの差をつけてトータル560kgで世界第一人者の貫録で圧勝。デッド・リフトでは、227.5kgを引っぱり、自己のもつ世界記録を2.5kg更新した。

〈バンタム級〉――新境いちじるしい伊差川選手が、ベンチ・プレス137.5kg(4回目の特別試技で140kgに成功)、トータル552.5kgの日本新をマークして、渡部選手を押えて優勝。

〈フェザー級〉――スクワット210kg、トータル577.5kgの日本新を出した伊藤選手が、2位に90kgの大差をつけて優勝。なお、デッド・リフトで失格した鳥沢英雄選手はスクワットで212.5kgの日本新記録をマークした。

〈ライト級〉――原田選手がベンチ・プレス160.5kg、トータル595.5kgの2つの日本新をマークして優勝。2位の長野選手もスクワット230kg、トータル590kgの日本新を出したが5.5kgの差で惜敗。

〈ミドル級〉――中川、中尾両選手の優勝争いが興味の的だったが、スクワットで中川選手が日本記録をいっきょに45kgも上まわる295kgを成功して勝負を決定づけた。両選手はともにスクワット、デッド・リフトの日本記録を更新し、とくにトータルで中川選手722.5kg、中尾選手707.5kgと、700kgの大台にのせたのが注目される。
バンタム級優勝・伊差川浩之選手。ベンチ・プレスで137.5kg、トータル552.5kgの日本新記録達成

バンタム級優勝・伊差川浩之選手。ベンチ・プレスで137.5kg、トータル552.5kgの日本新記録達成

フェザー級優勝・伊藤長吉選手。スクワット210kg、トータル577.5kgの日本新をマーク

フェザー級優勝・伊藤長吉選手。スクワット210kg、トータル577.5kgの日本新をマーク

〈ライト・ヘビー級〉――ベテラン関選手の1人舞台。スクワットとトータルで日本記録を更新した。

〈ミドル・ヘビー級〉――前田、井上両選手の優勝争いは、まさに手に汗にぎる接戦でった。最初のスクワットがともに日本新の310kg、つづくベンチ・プレスで、井上選手が7.5kgリード、最後のデッド・リフトで井上選手が265kg、トータル745kgで逆転優勝。

〈ヘビー級〉――仲村選手が3種目とトータルで新記録を出して優勝。足立選手はデッド・リフト280kg、トータル740kgと2つの日本新をマークしたが2位、吉田選手もべンチ・プレスで175kgの日本新を出した。

〔註〕男子の部の成績は別表のとおり。また女子の部の記録は本文ニュース欄に掲載。
ライト級優勝・原田勳選手。ベンチ・プレス160.5kgとトータル595.5kgの日本新樹立

ライト級優勝・原田勳選手。ベンチ・プレス160.5kgとトータル595.5kgの日本新樹立

ライト級2位・長野武文選手。スクワット230kg、トータル590kgの2つの日本新をマークしたが2位

ライト級2位・長野武文選手。スクワット230kg、トータル590kgの2つの日本新をマークしたが2位

ミドル級優勝・中川幸雄選手。スクワット295kg、デッド・リフト270kgトータル722.5kgの日本新記録樹立

ミドル級優勝・中川幸雄選手。スクワット295kg、デッド・リフト270kgトータル722.5kgの日本新記録樹立

ミドル級2位・中尾達文選手。スクワット255kg、デッド・リフト270kg、トータル7075.5kgと3つの日本新記録をマークしたが中川選手に敗れて2位

ミドル級2位・中尾達文選手。スクワット255kg、デッド・リフト270kg、トータル7075.5kgと3つの日本新記録をマークしたが中川選手に敗れて2位

ライト・ヘビー級優勝・関二三男選手。スクワット277.5kg、トータル687.5kgの日本新記録樹立

ライト・ヘビー級優勝・関二三男選手。スクワット277.5kg、トータル687.5kgの日本新記録樹立

ミドル・ヘビー級2位・井上 操選手。スクワット310kg、デッド・リフト265kg、トータル742.5kgと3つの日本新をマークしたが、前田選手に2.5kgの差で敗れる

ミドル・ヘビー級2位・井上 操選手。スクワット310kg、デッド・リフト265kg、トータル742.5kgと3つの日本新をマークしたが、前田選手に2.5kgの差で敗れる

ヘビー級優勝・仲村昌英選手。全種目に日本新をマーク、トータルも日本最高の830kg

ヘビー級優勝・仲村昌英選手。全種目に日本新をマーク、トータルも日本最高の830kg

ヘビー級2位・足立東雄選手。デッド・リフト280kg、トータル740kgは110kg級の日本新記録

ヘビー級2位・足立東雄選手。デッド・リフト280kg、トータル740kgは110kg級の日本新記録

ヘビー級3位・吉田 進選手、ベンチ・プレス175kgは100kg級の日本新記録

ヘビー級3位・吉田 進選手、ベンチ・プレス175kgは100kg級の日本新記録

女子フライ級優勝・六井春子選手。スクワット110kg、デッド・リフト120kg、トータル277.5kgはいずれも日本新記録

女子フライ級優勝・六井春子選手。スクワット110kg、デッド・リフト120kg、トータル277.5kgはいずれも日本新記録

第9回全日本パワーリフティング選手権成績表

(表中の◎印は世界新、☆印は日本新を示す)
記事画像15
女子ライト・ヘビー級優勝・伊藤ふく子選手。全種目の日本記録をぬりかえる。トータル340kg

女子ライト・ヘビー級優勝・伊藤ふく子選手。全種目の日本記録をぬりかえる。トータル340kg

ミドル・ヘビー級優勝・前田都喜春選手。スクワット310kg、デッド・リフト275kg、トータル745kgの日本新記録樹立

ミドル・ヘビー級優勝・前田都喜春選手。スクワット310kg、デッド・リフト275kg、トータル745kgの日本新記録樹立

月刊ボディビルディング1980年7月号

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