誌上コーチ
部分的トレーニング法 腕のトレーニング法
月刊ボディビルディング1979年6月号
掲載日:2018.11.25
モデル●NEトレーニング・センター=山室益祥
竹内 威
竹内 威
腕は大きく分けて上腕部と前腕部に分けられる。そして、上腕部には上腕二頭筋、上腕三頭筋、上腕筋等の筋があり、前腕部には屈筋群、伸筋群、回内筋群および回筋等の筋がある。
したがって、腕の運動を行うに当っては、まず、上記した諸筋の作用上の特性をよくとらえて採用種目を選択する必要がある。
したがって、腕の運動を行うに当っては、まず、上記した諸筋の作用上の特性をよくとらえて採用種目を選択する必要がある。
◎上腕二頭筋のための運動
上腕二頭筋は短頭と長頭の2頭を有し、その作用は、前腕の屈曲と回外である。
〈基礎的な種目〉
上腕二頭筋を強化するには、まず基礎的な意味でのバルクを増すことに専念するのがよい。
そして、そのためには、ツー・ハンズ・スロー・カール、ダンベル・カール、インクライン・ダンベル・カール等、比較的重い重量を用いることのできる運動種目を選んでトレーニングを行うようにするのがよい。
基礎的なトレーニングによって、上腕二頭筋がある程度、ボディビルダー特有の隆起を呈するまでに発達してきたら、第2段階として、準基礎的な種目を基礎的な種目換えて行うか、あるいは併用して行うかするとよい。
そして、そのためには、ツー・ハンズ・スロー・カール、ダンベル・カール、インクライン・ダンベル・カール等、比較的重い重量を用いることのできる運動種目を選んでトレーニングを行うようにするのがよい。
基礎的なトレーニングによって、上腕二頭筋がある程度、ボディビルダー特有の隆起を呈するまでに発達してきたら、第2段階として、準基礎的な種目を基礎的な種目換えて行うか、あるいは併用して行うかするとよい。
<準基礎的な種目>
上腕二頭筋の準基礎的な運動種目といえば、ツー・ハンズ・スロー・カールとダンベル・カールのバリエーションである。つまり、下記の運動種目がそれに該当する。
①ナロウ・グリップ・カール
②ワイド・グリップ・カール
③スリー・パート・カール
④オールターニット・カール
⑤サーカムデュクション・カール
①ナロウ・グリップ・カール
②ワイド・グリップ・カール
③スリー・パート・カール
④オールターニット・カール
⑤サーカムデュクション・カール
ツー・ハンズ・スロー・カール
ナロウ・グリップ・カール
〈強化種目〉
第2段階のトレーニングによって、上腕二頭筋のバルクが一応コンテスト・ビルダーの域にまで達したならば、仕上げの段階として強化種目を採用する必要がある。
つまり、より一層のバルクと筋の形態的な迫力を増すために、上腕二頭筋を短頭と長頭に細分し、また、ピークを高めるといった目的に添ったトレーニングを行うのである。
準基礎的な種目の項で記述したサーカムデュクション・カールは、運動時におけるグリップの位置によって、長頭と短頭にうまく効かせることができる。
また、ツイスティング・カールは、プロネイションの方法では比較的長頭に効き、シューパイネイションの方法では短頭に有効といえる。
その他、長頭に有効な運動種目としてはサム・アップ・カールとインナー・カールとがある。
ピークを高めるための運動としては、プリーチャーズ・カール、ニー・カール等、上腕部を固定して行うコンセントレーション・カールに部類する種目が有効である。
つまり、より一層のバルクと筋の形態的な迫力を増すために、上腕二頭筋を短頭と長頭に細分し、また、ピークを高めるといった目的に添ったトレーニングを行うのである。
準基礎的な種目の項で記述したサーカムデュクション・カールは、運動時におけるグリップの位置によって、長頭と短頭にうまく効かせることができる。
また、ツイスティング・カールは、プロネイションの方法では比較的長頭に効き、シューパイネイションの方法では短頭に有効といえる。
その他、長頭に有効な運動種目としてはサム・アップ・カールとインナー・カールとがある。
ピークを高めるための運動としては、プリーチャーズ・カール、ニー・カール等、上腕部を固定して行うコンセントレーション・カールに部類する種目が有効である。
サム・アップ・カール
プリーチャース・カール
◎上腕三頭筋のための運動
上腕三頭筋は1つの長頭と2つの短頭からなり、その作用は前腕の伸展である。したがってこの筋(とくに短頭)の発達は初期の段階ではベンチ・プレスやバック・プレス運動によってかなり可能である。
次に、上腕三頭筋のためのトレーニングの段階を示してみよう。
<第1段階>
①ベンチ・プレス、バック・プレス等のプレス動作を有する種目
②ベント・アーム・プルオーバー
③ディップ
<第2段階>
①ナロウ・グリップ・ベンチ・プレス
②リバース・ディップ
③トライセプス・プレス(スタンディング、およびライイング)
④ラット・マシーン・プレス・ダウン
以上のような比較的重い運動負荷を与えることのできる種目。
次に、上腕三頭筋のためのトレーニングの段階を示してみよう。
<第1段階>
①ベンチ・プレス、バック・プレス等のプレス動作を有する種目
②ベント・アーム・プルオーバー
③ディップ
<第2段階>
①ナロウ・グリップ・ベンチ・プレス
②リバース・ディップ
③トライセプス・プレス(スタンディング、およびライイング)
④ラット・マシーン・プレス・ダウン
以上のような比較的重い運動負荷を与えることのできる種目。
ナロウ・グリップ・ペンチ・プレス
リバース・ディップ
フレンチ・プレス・ライイング
ラット・マシーン・プレス・ダウン
<第3段階>
①トライセプス・プレスのバリエーション(インクライン、デクライン、およびアンダー・グリップによる方法等)
②ダンベルによるトライセプス・イクステンションとそのバリエーション(ワン・ハンドによる方法、ツー・ハンディッドによる方法、スタンディング、ライイング、その他クロス・オーバーによる方法等、およびブッシュ・アウェイなど)
①トライセプス・プレスのバリエーション(インクライン、デクライン、およびアンダー・グリップによる方法等)
②ダンベルによるトライセプス・イクステンションとそのバリエーション(ワン・ハンドによる方法、ツー・ハンディッドによる方法、スタンディング、ライイング、その他クロス・オーバーによる方法等、およびブッシュ・アウェイなど)
◎上腕筋のための運動
上腕筋は上腕二頭筋の下層にある筋で、腕を屈曲したときに上腕部の側面にまるい隆起をなす。
したがって、この筋を強化することは上腕部の迫力の増加にむすびつく。
上腕筋は、上腕二頭筋の運動によってもかなり発達するが、発達を重点的に促がす運動としては次のような種目がある。
①リバース・カール
②ブレキアリス・カール
③ナロー・グリップ・チンニング
④ナロー・グリップ・ラット・マシーン・プルダウン
ただし、上腕筋に効かすにはリバース・カールは肘を少し拡げながらカールするのがよく、また、ナロウ・グリップ・チンニングとナロウ・グリップ・ラット・マシーン・プルダウンはオーバー・グリップよりもアンダー・グリップで行うほうがよいようである。
したがって、この筋を強化することは上腕部の迫力の増加にむすびつく。
上腕筋は、上腕二頭筋の運動によってもかなり発達するが、発達を重点的に促がす運動としては次のような種目がある。
①リバース・カール
②ブレキアリス・カール
③ナロー・グリップ・チンニング
④ナロー・グリップ・ラット・マシーン・プルダウン
ただし、上腕筋に効かすにはリバース・カールは肘を少し拡げながらカールするのがよく、また、ナロウ・グリップ・チンニングとナロウ・グリップ・ラット・マシーン・プルダウンはオーバー・グリップよりもアンダー・グリップで行うほうがよいようである。
リバース・カール
◎前腕部のための運動
前腕部には冒頭で述べたような種々の筋がある。それら諸筋の作用は、手首の屈伸と回外、回内、および手指の屈伸である。
したがって、前腕を最大限に強化する場合、それぞれの筋作用に則した数種類の運動が必要になる。
したがって、前腕を最大限に強化する場合、それぞれの筋作用に則した数種類の運動が必要になる。
<前腕の主な運動種目>
①リスト・カール.........屈筋群
②リバース・リスト・カール......伸筋群
③レバレッジ・バー・エクササイズ(フロント・レイズ).........主として伸筋
④レバレッジ・バー・エクササイズ(バック・レイズ)......屈筋および伸筋
⑤レバレッジ・バー・エクササイズ(ツイスティング)......屈筋、伸筋、回外筋群、回内筋
⑥リスト・ローラー・エクササイズ.........前腕の諸筋
②リバース・リスト・カール......伸筋群
③レバレッジ・バー・エクササイズ(フロント・レイズ).........主として伸筋
④レバレッジ・バー・エクササイズ(バック・レイズ)......屈筋および伸筋
⑤レバレッジ・バー・エクササイズ(ツイスティング)......屈筋、伸筋、回外筋群、回内筋
⑥リスト・ローラー・エクササイズ.........前腕の諸筋
リスト・カール
リバース・リスト・カール
レバレッジ・バー・エクササイズ(ツイスティング)
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