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なんでもQ&Aお答えします 1982年2月号

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月刊ボディビルディング1982年9月号
掲載日:2018.11.11

ボディビルを開始して3ヵ月、疲れるばかりで一向に効果が得られないが

Q

ボディビルを始めたのは3ヵ月ほど前です。週に4日の頻度でトレーニングしていますが、疲れるばかりで一向に効果が得られません。強いていえば脚が少し太くなったくらいです。トレーニングに関するアドバイスをお願いします。

《現在のトレーニング内容》

①シット・アップ(傾斜なし) 80回×3セット
②スクワット 25kg 30回×3セット
③ベンチ・プレス 25kg 35回×3セット
④オールターニット・プレス 5kg 30回×3セット
⑤ベント・オーバー・ローイング 17.5kg 30回×3セット
⑥ツー・ハンズ・カール 15kg 30回×3セット
⑦ダンベル・カール 5kg 40回×3セット

《体 位》
身 長 173cm 上腕囲 29cm
体 重 63kg 前腕囲 27cm
胸 囲 92cm 大腿囲 52cm
腹 囲 76cm

(名古屋市 太田誠一 学生 19歳)
A

効果のあがらない原因として問題な点が2つあると思います。その1つは、トレーニングの頻度が多いと思われること。そしてもう1つは、各運動の反復回数に問題があると考えられます。

 では、この2つの問題点について、もう少しほり下げて考えてみることにしましょう。

〈1〉トレーニング頻度について

 現在あなたは同じメニューで、週に4日、トレーニングを行なっておられます。ということは、トレーニングの日程をどのように組んだとしても、必ず2日続けてトレーニングを行わなければならないときが生じます。つまり、トレーニング日とトレーニング日の間に必ず休養日を置くといった日程でトレーニングを行なうことができなくなります。

 疲労の回復能力にはもとより個人差があるので、トレーニングの頻度も、どのくらいがよいかということはいちがいには決められません。しかし、並みはずれて回復能力が強いのであればともかく、そうでない場合は、やはりボディビルのセオリーに則したかたちでトレーニングを行うようにするのがよいといえます。

 他の運動やスポーツの場合とちがってボディビルでは、一般的には、トレーニング日とトレーニング日の間に1〜2日(または2〜3日)の休養日を入れるのが常識とされています。したがって、通常は下記のようなスケジュールでトレーニングを行うのが原則とされています。

く例1〉1〜2日置きの場合
月 火 水 木 金 土 日
○ 休 ○ 休 ○ 休 休

〈例2〉2〜3日置きの場合
月 火 水 木 金 土 日
○ 休 休 ○ 休 休 休

 〈例1〉の方法がもっとも一般的といえる方法で、普通程度、または普通以上に体力がある人に適した方法であるといえます。そして〈例2〉方法は、体力的にいくぶん自信がない人とか、または、ボディビル以外のこと(仕事や、他の運動、スポーツ)で体力的な消耗の激しい人の場合に適した方法だといえます。

 そこで、あなたの場合ですが、とりわけ体力に自信がないということでもなく、また、これといってボディビル以外のことで激しく体力を消耗させるようなこともないのでしたら〈例1〉の方法でトレーニングを行うのがよいと思います。

〈2〉反復回数について

 あなたは、どの運動種目も一様に1セット当りの反復回数をかなり多回数で行なっておられます。

 通常、ボディビルでは、どちらかといえば、高回数制(1セットの反復回数を多回数制にして行うトレーニングの方法)は筋の持久力の強化に効果があり、低回数制(1セットの反復回数を少回数にして行うトレーニングの方法)は筋の肥大・発達に効果があるといわれています。

 したがって、トレーニングを行うにあたって、高回数制を採用すべきか、あるいは低回数制を採用すべきかは、トレーニングの目的をどこに置くかによって左右されるともいえます。つまり、トレーニングの目的を筋の持久力の強化に置くか、あるいは、筋の肥大に置くかでちがってくるといえます。

 ところで、先にも触れましたように、あなたは極端な高回数制を採用してトレーニングを行なっておられますが、これは何か特別の理由があってのことでしょうか。

 おそらく、トレーニングの目的として、筋の肥大よりも筋の持久力の強化に重点を置いてのことであろうと思われます。もしそうであれば、現在の方法でもあえて反対はしません。ただ、強いていえば、現在の消耗の度合から考えると、セット数をもう少し減らすのが無難ではないかと思われます。

 しかし、あなたが、トレーニングの目的を筋の持久力の強化よりも、筋の肥大に重点を置いておられるのでしたら、現在行なっておられる方法をこのまま続けることにはいささか疑問があります。

 大腿部や下腿部の運動の場合には1セットの反復回数がかなり多回数であっても、効果(筋の肥大)の得られることがままあります。しかしトレーニング全般についていえば、1セット当りの反復回数は、せいぜい20回くらいまでが無難であるといわれています。

 したがって、あなたが、いわゆるボディビルとして、あくまでも筋の肥大に重点を置いてトレーニングしておられるのでしたら、上述したことがらについてよく考えなければなりません。

 以上、問題点を週間頻度と反復回数にしぼってお答えしました。しかし、それだけでは不十分かと思われますので、一応、念のためにトレーニング・スケジュール例を書き添えて置きますので参考にしてください。

《トレーニング・スケジュール例1》

(筋の肥大を主目的をする場合の例で、1〜2日置き週3日、または2〜3日置き週2日)
①シット・アップ(傾斜約30度) X回×3セット
②スクワット 10〜12回 3セット
③ベンチ・プレス 7〜8回×4セット
④オースターニット・プレス 7〜8回×3セット
⑤ベント・オーバー・ローイング 8〜10回×3セット
⑥ツー・ハンズ・カール 8〜10回×3セット
⑦ダンベル・カール 8〜10回×3セット

《トレーニング・スケジュール例2》
(筋の持久力の強化を主目的とする場合の例で、1〜2日置き週3日、または2〜3日置き週2日)
①シット・アップ(傾斜なし) 最高回数×1〜2セット
②スクワット 30回×2セット
③ベンチ・プレス 30回×2セット
④ベント・オーバー・ローイング(腰に負担が強くかかるようならワン・アーム・ローイングにする) 30回×2セット
⑤オールターニット・プレス 30回×2セット
⑥ツー・ハンズ・カール 30回×2セット
⑦ダンベル・カール 30回×2セット
〔註〕反復回数をもっと極端に多くするときは、場合によってはセット数を1セットにする。

《トレーニング・スケジュール例3》
(筋の持久力の強化と筋の肥大の双方を目的とする場合の例。1〜2日置き週3日、または2〜3日置き週2日)
①シット・アップ(適当な傾斜で) 20〜25回×3セット
②スクワット 20回×3セット
③ベンチ・プレス 20回×3セット
④ベント・オーバー・ローイング 20回×3セット
⑤オールターニット・プレス 20回×3セット
⑥ツー・ハンズ・カール 15回×3セット
⑦ダンベル・カール 20回×3セット
〔註〕疲労の度合が強いようならば、セット数を減らすようにする。また、運動のリズムは、原則として1呼吸1反復というのがよい。

上腕二頭筋だけが発達しないが

Q

ボディビル歴は約1年です。おかげでからだも1年前と比べるとひとまわり大きくなったようです。しかし、ひとつだけ不満なことがあります。それは、他の部分が発達した割には上腕二頭筋だけがあまり発達しなかったということです。上腕そのもののサイズは、上腕三頭筋の発達によって2cmほど伸びましたが上腕二頭筋の大きさは1年前と比べてほとんど変っていません。
 現在は、上腕二頭筋の運動として下記の2種目を行なっています。なお、両種目とも、できるだけ反動を使わないようにして運動を行なっています。どこかにトレーニング上の不備があるのではないかと考えていますが、アドバイスをお願いします。

◇現在実施している上腕二頭筋の運動
①ツー・ハンズ・カール 32.5kg 10回×3セット
②オールターニット・カール 12.5kg 10回×3セット
 なお、現在の上腕囲は、パンプ・アップした状態で33cm、コールドで32.5cmです。
(石川県 朝倉謙一郎 会社員 26才)
A

あなたが運動を行なっているところを実際に拝見したわけではないので、はっきりしたことは申しあげかねます。しかし、上腕二頭筋が発達しなかったのは、やはり上腕二頭筋の運動のやり方そのものに問題があったからだと考えていいと思います。
 というのは、コールドで32.5cmという上腕のサイズから容易に推測できる上腕二頭筋の筋力に比べると、ツー・ハンズ・カールとオールターニット・カールで使用している重量が、ストリクト(反動を使わない運動のやり方)で行なっているにしては、いかにも重すぎると思われるからです。
 つまり、使用重量が筋に比べて重すぎるということは、いい方をかえればそれだけ運動のやり方が不正確になっているということが考えられます。したがって、一応、原因をそのように断定して、ツー・ハンズ・カールとオールターニット・カールの2種目について、動作上、注意すべき点について述べることにします。

◎ツー・ハンズ・カールについて
①バーベルをカールするときに、両肘を後ろへ引いたり、または、左右へ拡げたりしてはいないか。
 バーベルをカールするときに、両肘を引いたり、左右へ拡げたりすると、重量を引きあげる感じになるので、負荷が的確に上腕二頭筋にかからなくなる。バーベルをおろすときにも注意する。〔写真参照〕
ツー・ハンズ・カール

ツー・ハンズ・カール

②バーベルをカールするときに、両肩の上下動を利用していないか。
 両肩の上下動をできるだけ使わないように留意して、上腕二頭筋の力だけでバーベルをカールするように心がけること。
③バーベルをカールするときに、手首の力(スナップ)を利用していないか。
 スナップを利用すると、上腕二頭筋に与える負荷が軽減されるので注意する。手首の角度は、終始固定した状態で運動を行うのがよい。

◎オールターニット・カール
①ダンベルをカールするときに、ダンベルを水平にあげるようにしているか。
上腕二頭筋全体(長頭と短頭の双方)に十分な負荷を与えるためにはできるだけダンベルを水平にあげるようにするのがよい。ダンベルをタテにしてあげると短頭(内側)にあまり効かなくなる。〔写真参照〕
オールターニット・カール

オールターニット・カール

②ツー・ハンズ・カールと同様な点に留意する。
 なお、カール運動は1、2の例外はあるが、おしなべて胸を反らせた姿勢で動作を行うよりは、背をいくぶんまるめ、両肩を前肩ぎみにした姿勢で動作を行うほうが、上腕二頭筋全般には負荷が与えやすいといえる。

大腿部前面のカット、上腕二頭筋の隆起、頸の筋肉の発達を望んでいるが

Q

ボディビル歴は2年10ヵ月、自宅でトレーニングしています。からだのほうはまあまあといったところですが、私なりに2、3、不満足の点があります。現在は下記のスケジュールでトレーニングしています。

《トレーニング・スケジュール》
(分割法を採用し、週4日練習)
◇Aコース(火曜・金曜)
①シット・アップ(傾斜約35度) 20回×3セット
②レッグ・レイズ(傾斜約30度) 15回×3セット
③スクワット 10回×4セット
④カーフ・レイズ 20回×3セット
⑤ベント・オーバー・ローイング 10回×3セット
⑥ワン・ハンド・ローイング 10回×3セット
⑦ツー・ハンズ・カール 8回×3セット
⑧ニー・カール 10回×3セット
⑨レスラー・ブリッジ 15回×3セット

◇Bコース(水曜・土曜)
①シット・アップ(傾斜約35度。プレートを頭のうしろに保持して行う) 10回×3セット
②レッグ・レイズ(傾斜約35度) 12回×3セット
③ベンチ・プレス 7回×5セット
④ベント・アーム・プルオーバー 8回×3セット
⑤フロント・プレス 8回×3セット
⑥オールターニット・プレス 8回×3セット
⑦トライセプス・プレス・スタンディング 8回×3セット
⑧クロスオーバー・トライセプス・イクステンション 10回×3セット
 ところで、上記のスケジュールでトレーニングを始めてから4ヵ月ほど経ちます。しかし、効果の面で、いまひとつ納得のいかない面があります。
というのは、全体的に筋肉はけっこう大きくなっているのですが、なかなか自分の考えているようなかたちに発達してきません。もちろん、一流ビルダーのようなバルクのあるからだには望んでもなれないと思いますので、細身でも、かたちの良いからだになりたいと考えています。
そのようなわけで、からだの発達に関する要望を部位別に記述しますので各部位につき1種目ずつ適切な運動を紹介していただきたいと思います。

①大腿部前面のカットをよくしたい。
②上腕二頭筋の隆起を増したい。
(現在はニー・カールを行なっていますが、あまり効果はあがらないみたいです)
③頸を逞しくしたい。とくに、耳の後ろから頸の前のつけねに付いている筋肉を発達させたい。
(レスラー・ブリッジを行なっていますので、頸の後ろ側の筋肉はけっこう発達しています)
 現在、私が所持している器具と、体位は次のとおりです。

◇所持している器具

①バーベル・シャフト 1本
②ダンベル・シャフト 2本
③プレート 合計 110kg
④ラック付フラット・ベンチ 1台
④腹筋台(0〜45度) 1台

◇現在の体位
身 長 177cm  上腕囲 34cm
体 重  70kg  前腕囲 30cm
胸 囲 111cm  大腿囲 54cm
腹 囲  70cm  下腿囲 38cm
(東京都 金山 晃 商業 24歳)
A

体位から判断すると、非常に均整のとれたからだをしておられるように思われます。細身でもかたちのよいからだを目指すというのも、それはそれで立派な男性美の追求であると思います。では、①の質問から順にお答えします。

〈1〉大腿部前面のカットをよくするためには

 大腿部前面のカットをよくするには、大腿四頭筋における大腿直筋という筋の発達を促す必要があると思います。大腿直筋は、もちろん普通のスクワット運動でも発達します。しかし、とくにカットをよくしたいということであれば、やはり、大腿直筋を集中的に刺激する運動をやるにこしたことはありません。
 大腿直筋を集中的に鍛える運動としては、ローマンチェア・スクワットやライイング・レッグ・イクステンション・ウイズ・アイアン・シューズなどの運動が有効です。しかしそれらの運動を行うための器具をあなたは所有されていないので、中間位置におけるパーシャル・スクワットを行うことにお勧めします。

◎中間位置におけるパーシャル・スクワット
〈かまえ〉
普通のスクワットと同様にバーベルを肩にかついで立つ。

〈動作〉
膝の角度が90度になる状態を基準にして、上下30cmくらいの範囲でスクワット運動を行う。つまり、完全にしゃがみきらず、また、立ちあがりきらない範囲でスクワットを行う。なお、あまり立ちすぎると効果が減少するので留意する。
また、大腿部前面のカットをよくするには、ときには大腿四頭筋の中の中間広筋という筋を鍛えることも必要になります。その場合には、シッシー・スクワットやハック・スクワットがよいのですが、紙面の都合で残念ながら運動のやり方は省略させていただきます。

〈2〉上腕二頭筋の隆起を増すためには
 ダンベル運動のニー・カールで効果があがらないということであればバーベルを用いて行うベント・フォワード・カールを試してみるのもよいと思います。

◎ベント・フォワード・カール
〈かまえ〉
バーベルをナロウ・グリップで持ち、背をまるめ、上体を少し前傾し、左右の上腕の間隔を狭ばめて、両肘を腹部に当てる。

〈動作〉
上腕を胸と腹に当てがったままの状態でカールを行う。なお、上体の傾斜度は、かまえの姿勢で、腕が垂直になるくらいがよい。

〈3〉胸鎖乳突筋を逞しくするには
 あなたがいわれる顔の筋肉とは胸鎖乳突筋のことだと思います。胸鎖乳突筋は、胸骨上部と鎖骨の内側端から、側頭骨の乳様突起に付着する筋で、その主な働きは頭の前屈と横への屈曲です。
 したがって、この筋の発達には、負荷を頭の前方、または側方から与えて行う運動が有効ということになります。しかし、どちらかといえば負荷を頭の側方から与えて行う運動よりも、前方から与えて行う運動の方がより有効であるということがいえると思います。
 現在あなたは、頸の運動としてレスラー・ブリッジを行なっておられますが、この運動でもやり方次第で胸鎖乳突筋を充分刺激することができます。
 つまり、レスラー・ブリッジという運動は、首を深く屈曲させるほどに負荷が胸鎖乳突筋に強くかかるようになります。したがって、レスラー・ブリッジで胸鎖乳突筋を鍛えようとする場合には、鼻がマットに付くくらいまで首を深く屈曲させるようにして運動を行うのがよいということになります。
 しかし、あなたが上記のような方法でレスラー・ブリッジを行なってみて、なおも胸鎖乳突筋の運動として効果がないのであれば、その場合は、フロント・ブリッジ(あお向きではなく、うつ伏せの体勢で行うブリッジ)か、ライイング・ネック・カール(ライイング・ネック・フレクション)〔写真参照〕を行うことをお勧めします。
 ただし、フロント・ブリッジで胸鎖乳突筋を重点的に鍛える場合は、体重を頭頂部ではなく、できるだけ前頭部(ひたい)で受けるようにして運動を行うと効果的です。

◎ライイング・ネック・カール(ライイング・ネック・フレクション)
〈かまえ〉
頸から先をベンチの端から出すようにしてベンチに仰臥する。

〈動作〉
額の上に適当な重さのプレート(またはアレー)をのせて、首のカール運動を行う。〔写真参照〕
ライイング・ネック・カール

ライイング・ネック・カール

運動種目の配列順序について

Q

ボディビル歴は3ヵ月、自宅で1人でトレーニングしています。私は現在、下記のスケジュールで練習していますが、運動の順序に不安を感じています。今のままの順序でトレーニングを続けていってよいでしょうか。

《トレーニング・スケジュール》
月曜日・金曜日の週2日実施。トレーニング後の疲労感は、腕と腰のあたりがとくに疲れる感じ。

①バック・プレス
②ダンベル・カール
③ダンベル・ベンチ・プレス
④ベンチ・プレス
⑤ベント・オーバー・ローイング
⑥スクワット
⑦シット・アップ
(大分県 西郷昭次 農業 22歳)
A
採用種目をどのような順序で行うかということに関してははっきりとした決まりというものはありません。極端な言いかたをすれば、採用種目をどのような順序で行うかは、最終的には、トレーニング実施者自身の考えと好みによって決められるものだといえます。
 しかし、だからといって、運動の順序を検討すること自体が無意味だということではありません。同じ量の運動を行うにしても、からだが変に疲れやすい順番もあれば、そうでない順番もあります。
 また、同一部位の運動をいくつも行う場合には、効率のよいと思われる順番と、余り効率がよいと思われない順番とがあります。したがって、トレーニングを行う者には、そのへんのところを、自分の体験を通して、常に学びとろうとする心がけが必要であると思います。
 では、あなたの場合における運動の配列(例)を、簡単な説明を加えながら作ってみることにしましょう。

《トレーニング・スケジュール例》
①シット・アップ
ウォーム・アップの亢進を兼ねて最初に行う。
②スクワット
エネルギーの代謝が大きい運動なので、体力が十分にあるうちに行うほうが、初級者にとっては楽である。
③ベンチ・プレス
ベンチ・プレスは先の2種目と共に基礎種目の中でも、とくに重要な種目なので他の種目に優先して行う。
④ダンベル・ベンチ・プレス
ベンチ・プレスの補助種目として、ベンチ・プレスに続いて行う。
⑤ベント・オーバー・ローイング
⑥バック・プレス
ベント・オーバー・ローイングとバック・プレスは、どちらを先に行なってもよい。ただしここでは、胸の運動2種目による上腕三頭筋の疲れを考えて、上腕三頭筋を使うバック・プレスを後にした。
⑦ダンベル・カール

通常、腕のための運動種目は、他の運動にさしつかえないように、配列の終りの方にもってくるのが普通である。しかし、このスケジュールでは、上腕二頭筋をある程度使う運動はベント・オーバー・ローイングくらいのものなので、あえて上記のことにこだわる必要はないかも知れない。

回答は1959年度ミスター日本、NE協会指導部長・竹内 威先生
演技指導は平井トレーニング・センター会長・熊岡健夫先生
月刊ボディビルディング1982年9月号

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