1983年度ミスター・ユニバース、ミスター・アジア選抜大会
石村(バンタム)、知名(ライト)、榎本(ミドル)、小山(Lヘビー)、臼井(ヘビー)が優勝
大会はバンタム(65kg以下)、ライト(70kg以下)、ミドル(80kg以下)、ライトヘビー(90kg以下)、ヘビー(90kg以上)の5クラスに分れ、各クラスの1位にミスター・ユニバース(11月25日、シンガポール)、2位、3位にミスター・アジア(9月26日、シンガポール)の日本代表選手としての出場権が与えられる。各クラスの順位と採点明細は別表のとおりである。
先すバンタム級では、石村、川上両選手の接戦となり、第2ラウンドまでは川上選手が1点リードしていたが、第3、第4ラウンドのフリー・ポーズとポーズ・ダウンで、国際経験豊かな石村選手が逆転して優勝。
ライト級は知名選手が順当に優勝。2位には持ち前のバルクに一段とカットを増した菊池選手が入り、3位には細身ながらフランク・ゼーンを彷彿とさせる、全身これデフィニションといった井口選手が入った。長宗選手は全体的に往年の迫力がなく4位にとどまった。
ミドル級は最も激戦区だったが、7年ぶりに国内コンテストに出場した榎本選手が、広背、腹筋、バックなど完璧な仕上がりで独走。朝生選手権には昨年のアジア選手権ほどの迫力がなく2位。3位には宮畑選手、4位には押方選手が入ったが、第3、第4ラウンドで宮畑選手を追い上げた押方選手の気迫と上半身のキレが注目された。
ライトヘビー級は予想どおり小山選手の独走。2位に高西選手、3位に小沼選手が入ったが、両選手とも大きな可能性を秘めながら、ここ数年の伸び悩みが惜しまれる。
ヘビー級は出場選手が臼井選手1人で、全くの無風地帯。
この大会を見て感じたのは、優勝した5選手がすべてジムのオーナー、または専任コーチとして、ボディビルを職業としているということである。近年のようにコンテストのレベルが高くなってくると、一般の職業についている選手が、ビッグ・コンテストで優勝を狙うのはだんだんむつかしくなってきたように思える。
それと、ミスター・ユニバース、ミスター・アジアという、いやしくも国際大会に派遣する日本代表選抜大会であるのに、全くそれにふさわしくない選手が1~2人出場していたことである。これはコンテストの権威を失墜すると同時に、せっかく盛りあがった雰囲気に水をさし、場内をしらけさすことになる。早急に出場資格に関する規定をつくって、名実ともに選抜大会の名にふさわしいコンテストにしていただきたいと思う。
〔表の見方〕 第1ラウンド(リラックス・ポーズ)、第2ラウンド(規定ポーズ)、第3ラウンド(フリー・ポーズ)、以上までが予選審査、第4ラウンド(フリー・ポーズとポーズ・ダウン)が決勝審査。
バンタム級1位・石村勝巳選手
バンタム級2位・川上昭雄選手
バンタム級3位・山崎義夫選手
ライト級1位・知名定勝選手
ライト級2位・菊池正幸選手
ライト級3位・井口吉美智選手
ライト級4位・長宗五十夫選手
ヘビー級1位・榎木正司選手
ヘビー級2位・朝生照雄選手
ヘビー級3位・宮畑 豊選手
ヘビー級4位・押方兼二選手
ライトヘビー級1位・小山裕史選手
ライトヘビー級2位・高西文利選手
ライトヘビー級3位・小沼敏雄選手
ヘビー級1位・臼井オサム選手
ゲスト・西脇美智子さん
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