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1986年度第15回全日本パワーリフティング選手権大会

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月刊ボディビルディング1986年8月号
掲載日:2022.01.05

因幡、世界新3つで最優秀選手に
伊差川も世界新樹立(ベンチプレス155kg)団体戦は沖縄が2年連続優勝

52kg級優勝・因幡英昭選手(東京) S243.0 B105.0 D235.0 T575.0

52kg級優勝・因幡英昭選手(東京) S243.0 B105.0 D235.0 T575.0

 大会は去る6月15日、埼玉県浦和市民体育館で行われ、全国の標準記録を突破した46選手と学連代表4選手が参加して白熱した熱戦が展開された。
 今大会では52kg級・因幡、56kg級・伊差川の両世界チャンピオンと82.5kg級・中尾、90kg級・前田、100kg級・金城らの前日本チャンピオンが2位以下に大差をつけて優勝した反面、60kg級の金子、67.5kg級の平良、75kg級の羽山、+100kg級の伊藤の4人の新チャンピオンが誕生したのが目についた。
 52kg級は、肩の故障は完治していないが、脚・腰の強さ抜群の因幡がスクワット243kg、デッド・リフト235kg、トータル575㎏と3つの世界新記録を樹立して優勝、今大会の最優秀選手に選ばれた。
 56kg級はアメリカから一時帰国した伊差川がベンチ・プレスで155㎏の世界新記録を樹立して優勝。昨年度の年間最優秀選手に選ばれた。
 60kg級は金子が鈴木、鳥沢の前チャンピオンを押さえ、トータル555㎏で初優勝。67.5kg級は、このクラスの第一人者で、3年連続優勝している西村が75kg級にまわったため、平良が前大会より20kgダウンしたがトータル595㎏で初優勝。
 75kg級は、羽山が3種目にバランスよく好記録を出し、トータル667.5㎏をマークして、強豪、植田、西村を押えての初優勝は誠に立派。
 82.5kg級の中尾、90kg級の前田は記録的には少し物足りなかったが、順当に楽勝。100kg級は、金城が自己の持つベンチ・プレスの日本新を2.5㎏上まわる222.5kgを出し、トータル752.5㎏で2連勝した。
 +100kg級は昇り坂の伊藤が自己記録を大幅に伸してトータル742.5kgを出し、前チャンピオンの吉田を下して初優勝を飾った。
 文部大臣賞の団体戦では3人のチャンピオンを出した沖縄県が昨年度につづいて2連勝。2位は香川県。
 なお、各クラスの優勝者を対象として行われたドーピング・テストの結果は、全員シロと判定された。
 上位入賞者の成績は別表の通り。

1986年度第15回全日本パワーリフティング選手権大会
記事画像2
各クラスの優勝者。

各クラスの優勝者。

56kg級優勝・伊差川浩之選手(沖縄)S215.0 B155.0 D210.0 T580.0

56kg級優勝・伊差川浩之選手(沖縄)S215.0 B155.0 D210.0 T580.0

75kg級優勝・羽山功一選手(熊本)S245.0 B160.0 D262.5 T667.5

75kg級優勝・羽山功一選手(熊本)S245.0 B160.0 D262.5 T667.5

82.5kg級優勝・中尾達文選手(香川)S270.0 B167.5 D270.0 T707.5

82.5kg級優勝・中尾達文選手(香川)S270.0 B167.5 D270.0 T707.5

90kg級優勝・前田都喜春選手(愛知)S335.0 B165.0 D312.5 T812.5

90kg級優勝・前田都喜春選手(愛知)S335.0 B165.0 D312.5 T812.5

60㎏級優勝・金子和郎選手(栃木)S212.5 B105.0 D237.5 T555.0

60㎏級優勝・金子和郎選手(栃木)S212.5 B105.0 D237.5 T555.0

67.5㎏級優勝・平良治雄選手(沖縄)S225.0 B145.0 D225.0 T595.0

67.5㎏級優勝・平良治雄選手(沖縄)S225.0 B145.0 D225.0 T595.0

団体優勝・沖縄県チーム

団体優勝・沖縄県チーム

100kg級優勝・金城忍選手(沖縄)S300.0 B222.5 D230.0 T752.5

100kg級優勝・金城忍選手(沖縄)S300.0 B222.5 D230.0 T752.5

+100kg級優勝・伊藤和弘選手(秋田)S310.0 B172.5 D260.0 T742.5

+100kg級優勝・伊藤和弘選手(秋田)S310.0 B172.5 D260.0 T742.5

月刊ボディビルディング1986年8月号

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