1986年度第15回全日本パワーリフティング選手権大会
因幡、世界新3つで最優秀選手に
伊差川も世界新樹立(ベンチプレス155kg)団体戦は沖縄が2年連続優勝
52kg級優勝・因幡英昭選手(東京) S243.0 B105.0 D235.0 T575.0
今大会では52kg級・因幡、56kg級・伊差川の両世界チャンピオンと82.5kg級・中尾、90kg級・前田、100kg級・金城らの前日本チャンピオンが2位以下に大差をつけて優勝した反面、60kg級の金子、67.5kg級の平良、75kg級の羽山、+100kg級の伊藤の4人の新チャンピオンが誕生したのが目についた。
52kg級は、肩の故障は完治していないが、脚・腰の強さ抜群の因幡がスクワット243kg、デッド・リフト235kg、トータル575㎏と3つの世界新記録を樹立して優勝、今大会の最優秀選手に選ばれた。
56kg級はアメリカから一時帰国した伊差川がベンチ・プレスで155㎏の世界新記録を樹立して優勝。昨年度の年間最優秀選手に選ばれた。
60kg級は金子が鈴木、鳥沢の前チャンピオンを押さえ、トータル555㎏で初優勝。67.5kg級は、このクラスの第一人者で、3年連続優勝している西村が75kg級にまわったため、平良が前大会より20kgダウンしたがトータル595㎏で初優勝。
75kg級は、羽山が3種目にバランスよく好記録を出し、トータル667.5㎏をマークして、強豪、植田、西村を押えての初優勝は誠に立派。
82.5kg級の中尾、90kg級の前田は記録的には少し物足りなかったが、順当に楽勝。100kg級は、金城が自己の持つベンチ・プレスの日本新を2.5㎏上まわる222.5kgを出し、トータル752.5㎏で2連勝した。
+100kg級は昇り坂の伊藤が自己記録を大幅に伸してトータル742.5kgを出し、前チャンピオンの吉田を下して初優勝を飾った。
文部大臣賞の団体戦では3人のチャンピオンを出した沖縄県が昨年度につづいて2連勝。2位は香川県。
なお、各クラスの優勝者を対象として行われたドーピング・テストの結果は、全員シロと判定された。
上位入賞者の成績は別表の通り。
1986年度第15回全日本パワーリフティング選手権大会
各クラスの優勝者。
56kg級優勝・伊差川浩之選手(沖縄)S215.0 B155.0 D210.0 T580.0
75kg級優勝・羽山功一選手(熊本)S245.0 B160.0 D262.5 T667.5
82.5kg級優勝・中尾達文選手(香川)S270.0 B167.5 D270.0 T707.5
90kg級優勝・前田都喜春選手(愛知)S335.0 B165.0 D312.5 T812.5
60㎏級優勝・金子和郎選手(栃木)S212.5 B105.0 D237.5 T555.0
67.5㎏級優勝・平良治雄選手(沖縄)S225.0 B145.0 D225.0 T595.0
団体優勝・沖縄県チーム
100kg級優勝・金城忍選手(沖縄)S300.0 B222.5 D230.0 T752.5
+100kg級優勝・伊藤和弘選手(秋田)S310.0 B172.5 D260.0 T742.5
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